生粋のモードラバーで女優の橋本愛が、12星座からインスパイアされたスタイルに挑戦する本連載も今月で最終回。締めくくりとなるのは、豊かさや安定感のあるペルソナを持った牡牛座のスタイリング。
愛と美の女神、アフロディテ(ヴィーナス)を支配星に持つ牡牛座は、マイペースながら一緒にいると不思議と心地よい、落ち着ける存在感が魅力。物事の本質的な価値を見出す感覚に長けているため、芸術とも好相性。ひらめき型のアートよりも、五感をいかしたり手を使ったりするクラフト寄りのアウトプットのほうが向いている。また、実際に手に取りその感覚を確かめるのを大事とすることから、コレクター気質な側面も。まとう服も、上質さ、肌触りや着心地を重視する。また、ラグジュアリーブランドのベーシックアイテムをさらりと取り入れるような軽やかさも併せ持っている。
最終回となる牡牛座のペルソナを体現するスタイリングは、星座を象徴するイエローのエルメスのレザーコートが主役。ドレスのように自然に、滑らかなレザーコートを羽織る橋本には、1年の連載を経て成長を遂げた堂々たる大人の風格も垣間見える。
「エルメスのお洋服は上質の最たるものというか、着ると自分自身が進化したような感覚を肌で感じられる特別な体験を与えてくれます。それと同時に、日常の延長線上にあるフラットさもあって。ラグジュアリーでありながら、レザーの柔らかさ、裏生地の肌触りのよさ、可動域の広さなど、挙げたらキリがないくらい服としての機能性が高いのが、いつもすごいなと思うところです。スタイリングも、コートとシューズというシンプルな組み合わせなのに、人間味と遊び心を感じさせてくれて、最後に素敵なプレゼントをもらったような気持ちです」
アンテナを張って、価値の高いものを求める牡牛座の審美眼には共感するところもあるそう。
「物の良さをわかっているからこそ、その人らしくさらりと身につけられるという牡牛座の性質は、すごく本質的だなと思います。私自身、本質的でないものに触れたときに、アレルギー反応が出てしまうことはあって。私自身が本質であれるようにいつも追い求めているものなので、そういう部分は近いかもしれません」
この連載の中で、12星座をファッションで表現してきた橋本。1年間を通してどんな学びがあったのだろうか。
「それぞれの星座からピックアップした要素から、どんなコーディネートが完成するのか、毎回楽しみでしたし、それぞれの星座のペルソナを体感することで、色んな人格に触れられたような感じがして、お得感がありましたね(笑)。この連載では、カメラマンさんとのセッションから学ぶことも多くて。カメラマンさんがくれた詩的なヒントを自分なりに噛み砕いて表現することは、お芝居にも近く、オリジナルの作品そのものを一緒につくっていく感覚がありました。回を重ねるごとに自分もアイディアが生まれてくることが、とても楽しかったです」
【牡牛座のエナジャイズアイテム】エルメスの「カレ」
牡牛座をエナジャイズするアイテムは、フランスで優れたクラフトマンシップを誇る、エルメスの「カレ」。タイムレスでありながら遊び心に溢れた名品は、本質を極める牡牛座のペルソナと好相性だ。
「『橋本愛の武装MODE』、『橋本愛のときめきホロスコープ』と2年間の連載をさせていただいた間に、ファッションとの向き合い方がガラッと変わって、デザインだけでなく、心地よさも重要視するようになりました。コロナ禍も経て、おばあちゃんになっても着たいかどうかという視点でお洋服を見るようになってからは、一着一着に対する愛情の深さも変わったと思います。エルメスのカレは、タイムレスなだけでなく様々な使い方ができるという点でも、日常に取り入れたいアイテム。首、腕はもちろん、チャームとしてバッグに着けてもいいし、ヘッドアクセとして巻いたり、色んなスタイリングに取り入れたいです!」(橋本愛)
橋本愛 プロフィール
熊本県出身。映画『告白』(2010年)、熊本県出身。映画『告白』(2010年)、『桐島部活やめるってよ』(2012年)、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年)などで注目を浴びる。 直近では大河ドラマ『西郷どん』(2018年)、『いだてん』(2019年)、12月26日に最終回を迎える「青天を衝け」では、初ヒロインを務めた。『ホリック xxxHOLiC』(蜷川実花監督、4月29日公開)に座敷童役で出演。
model: Ai Hashimoto video and photography: Yasutomo Ebisu styling: Tamao Iida hair and makeup: Hiroko Ishikawa text: Tomoko Ogawa horoscope advisory: Seira Yoshimura sound stylist: Marcy from THE BAWDIES edit: Shunsuke Okabe