これからの時代、自分の主張を語る情熱を持つことが重要だ。ファッションは自分を表現する方法であるとともに、私たちの背中を押してくれる存在。声を上げるとき、未来のアクティビストがまとうであろうユニフォームを考えた。
ノー・ボーダーのユニフォーム
性別の枠にとらわれないアクティブウェアの着こなし。キルティングのブラックデニムジャケットのインに着たダウンのフーディをかぶり、アノニマスな佇まいに。クロスボディで携えたバックパックに、夢と希望を詰め込んで。
地球を守るアースレンジャー
プラダの再生ナイロンのベアトップドレスは、SDGsへの意識が高い人に向けたユニフォーム。革新的な素材とコットンのフローラル刺しゅうがプラダの神髄である相反する要素の調和を象徴する。
暴力へのプロテストウェア
ボリュームと丸みのあるフォルムが特徴的な、ダークオリーブのジャンプスーツ。そこに防水加工が施されたクロップドジャケットを羽織り、雨の日もひるむことなく活動できるモードな装いに。アーティストと人類学者のデュオによるブランド、Innerraumが手がけた近未来的なバッグを装備して、暴力のない世界を主張し続ける。
次世代の「RBG」ルック
米最高裁判事であり、性差別の撤廃などに働きかけたルース・ベイダー・ギンズバーグへオマージュを捧げて、法服の白襟を想起するつけ襟をまとう。 Aラインスカートとのセットアップはディオールの「バー」ジャケットがインスピレーション。シルバーのインナーと、ブーツからのぞく青いタイツが、価値観の更新を予感させる。
SOURCE:SPUR 2021年3月号「声を上げるとき、着る服は 意志ある人のユニフォーム」
photography: Kiyotaka Hamamura styling: Yoko Kageyama〈eight peace〉 hair: HORI〈BE NATURAL〉 make-up: NOBUKO MAEKAWA〈Perle〉 model: Natalia Trnkova edit: Kaeko Shabana