「奥能登国際芸術祭2020+」では、国内外のアーティスト作品を展示。土地の力と共鳴するピースやインスタレーションは、私たちを新たな現実へと誘う。"さいはての地"のアートと戯れながら、自分自身も作品と一体化するように、そのランドスケープへと飛び込みたい
※実際の鑑賞時には、規定の位置よりご覧ください
※特集内の芸術祭の会期や内容は状況により変動する場合があります。詳しくはそれぞれの公式ホームページの情報をご確認ください
アートの祭典をチェックしよう
自然や人々の営みとともに存在するアートが楽しめる芸術祭。場所と呼応するサイト・スペシフィックなアートを体験したい
text: Yuri Shirasaka
奥能登国際芸術祭2020+
能登半島の先端に位置する石川県珠洲市。里海里山を巡る3年に1度の芸術祭に、1年間の延期で構想を深めた53組が16の国と地域から参加。なかでも珠洲の大蔵ざらえプロジェクトを通し、古い記憶を宿したものたちを収集し甦らせる新しい劇場型民俗博物館「スズ・シアター・ミュージアム 光の方舟」に注目を。インドの作家、スボード・グプタは漂流物を使った大型彫刻でSDGsを問う。
DATA
〜11月5日 石川県珠洲市
電話:0768-82-7720(奥能登国際芸術祭実行委員会事務局)

『私のこと考えて』スボード・グプタ

スズ・シアター・ミュージアム「光の方舟」©南条嘉毅
北アルプス国際芸術祭2020-2021
北アルプスの自然の循環が育む森と生活文化、長野県大町市の魅力をアートの力で引き出し、世界に発信する3年に1度の芸術祭が、コロナ禍での1年延期を経て開催される。「水・木・土・空」をテーマに、「市街地」「ダム」「源流」「仁科三湖」「東山」という風景の異なる5つのエリアで11の国と地域から38組の作品が展開される。土地とアートの爽やかな共演に深呼吸したくなる。
DATA
アート会期 10月2日〜11月21日
長野県大町市
電話:0261-85-0133(北アルプス国際芸術祭実行委員会事務局)

『信濃大町実景舎』目 photo: Tsuyoshi Hongo

『源汲・林間テラス』川俣正 photo: Tsuyoshi Hongo
MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館
広大な奈良県奥大和で3つのエリアに「森」(吉野)、「水」(天川)、「地」(曽爾)とテーマを据え、それぞれ3〜5時間のコースを歩きながら、自然や歴史などに想を得た国内26組のアートを鑑賞する。車移動が多い芸術祭の中で、自分の足で歩く実感が得られる。2回目の今年は3つのエリアをつなぐ企画も予定。心と体が生き返る。
DATA
10月9日〜11月28日 奈良県 吉野町、天川村、曽爾村
電話:0744-48-3016(奥大和地域誘客促進事業実行委員会事務局)

『鹿が見てる』木村充伯 photo: Yuta Togo

『JIKU #006 YOSHINO』 齋藤精一 photo: Yuta Togo
SOURCE:SPUR 2021年11月号「私はアートになる」
photography: Mai Kise styling: Tomoko Iijima hair & make-up: Hiroko Ishikawa 〈eek〉 model: Hanna














