誰もが一度は履いたことがあるに違いない永遠の定番、コンバースのシューズ。実は最近、機能性や素材がアップデートしている上に、続々と登場する新作モデルも見逃せないものばかりとの噂が。さっそく、良品ハントに余念がないスタイリストYOSHIDAとSPUR.JPエディターAKIYAMAが、新たなマイ・ベーシックとなるシューズを探しに、いざ、プレスルームへ。コンバース愛にあふれる2人が、本気で買うことにしたシューズは……?
憧れのロックスターも履いていた名品が、いっそうスタイリッシュに!
エディターAKIYAMA(以下A) さあYOSHIDAさん、今日は本気で買いたい靴を探しますよ!……って、もう試し履きしてる!
スタイリストYOSHIDA(以下Y) これ、ずっと買いたいと思っていたんですよ〜! ハイエンドラインの“コンバース アディクト”から出ている、名品中の名品“ジャックパーセル”ですよ。憧れのカート・コバーンが履いている写真を見て以来、ずっと欲しいと思い続けているんです。70年代のモデルを再現したこだわりの作りで、定番デザインが一層エレガントに見えますね。
A 日本製キャンバス地の発色が美しく、白いステッチがさりげなく効いていて、スタンダードなデザインながら一線を画したスタイリッシュさがありますね。さすが、今までにジバンシィやコム デ ギャルソンともコラボしてきた“アディクト”ラインらしい、モード感のある仕上がりです。
Y しかも、クッションの入ったインソールがふわふわで、履き心地も抜群。“アディクト”ラインのシューズは、クラシックなルックスにハイスペックなソールで、履きやすさがアップデートされているところが大好きなんです。
A 今日のYさんのカジュアルなジャケットスタイルにもお似合いですね。
Y カート・コバーンをイメージして、カーディガン&ストレートデニムにも合わせたいですね。ラグランTシャツにも合いそうです。あと、私のこだわりはサイズ選び。いつも履いているものより少し大きめのサイズを選ぶと、足もとにかすかなボリュームが出て、スタイルよく見えると思います。これ、本当に買います!
A 早くも購入候補が決まりそうですが……。他にも見てみましょう!
カジュアルな見た目にリュクスな素材。夏にぴったりのスライドサンダル
Y ちょっと変化球で、こちらのサンダルはいかがですか? これも先ほどのジャックパーセルと同じく“アディクト”ラインのものなんです。ヴィンテージ感のあるルックスに、ふかふかのクッションインソールや防滑性の高いアウトソール使いで履きやすさ抜群なのは、“アディクト”ラインならではですね。
A 90年代のアーカイブを受け継いでいて、サンドベージュのスエードにも当時の雰囲気が感じられます。カジュアルなデザインだけど、リッチな素材感でキレイめに見えるのもいいですね。これ、何かと靴を脱ぎ履きするスタジオ撮影の日に最適では。買おうかしら……。
Y フリンジのあしらわれたウェアなど、ウエスタンスタイルにぴったりなのでは。私が今日履いているような白いソックスにも合うけれど、黒ソックスに合わせてもよさそう。ちょっと待ってくださいね、今、ソックスを履き替えます!
A Yさん、替えのソックスまで持参したんですか⁉︎
Y 当然です! うん、やっぱりボリュームのある黒ソックスもいいですし、スポーティなラインソックスにも合うことを発見! デニム素材のボトムスと合わせたら素敵そうですね。うーん、デニムも持って来ればよかった……。
A そこまでしていただかなくても大丈夫です(笑)!!
これぞ永遠の定番! 細部までこだわりのメイド・イン・ジャパンモデル
A 永遠の定番、通称“チャックテイラー”ことオールスターが、こだわりのメイド・イン・ジャパン仕様に。私、この日本製の“J”シリーズが大好きなんです。古き良きメイド・イン・USAのDNAがデザインに反映されているのが、(なんだかややこしいですが)この“J”シリーズ。改めて履いてみて、Yさん、いかがですか?
Y やっぱり、この赤いラインの可愛さは格別ですね〜! このロマンティックなドレスとも相性抜群だし、このエターナルなデザインは、おそらくどんな服にも合いそう。
A 実は私、これとまったく同じものを持っているんです。
Y そうだったんですね! どうも熱量が高いと思いました。
A 普段から愛用しているので、これについては語らせてください! とにかく、ディテールまでこだわりが感じられる作りなんです。小さめの半円形のトウに、上品なツヤのあるハトメ。シューレースは風合いのある細いコットン製で、生成り色のキャンバス地にぴったりマッチ。全体的にすごく統一感があるんです。これこそ、大人にふさわしい一足では?
Y 本当に可愛い。これ、私も買います!
規格外の食材で染めたピンクのシューズで、可愛くサステイナブルに
A さあ、どんどん行きますよ。続いての私のオススメはこちら! 規格外の野菜などの食材を染料として再活用する、FOOD TEXTILE(フードテキスタイル)の生地を採用したシューズです。これ、以前に撮影で使用したことがあるんですけど、どれももれなく可愛らしい色みで、「地球環境への優しさと可愛さは両立するんだ!」と感動しました。普段使いしたくなるデザインで、かつサステイナブル。人気も上々だと聞いています。
Y トレンドであるくすみカラーのピンクが可愛い。これ、規格外のブルーベリーを使った色ですって。私だったら、薄いグレーのパンツ&半袖シャツと合わせたい。あっ、裏を見てください! ソールも可愛いです!
A ほ、本当だ〜! リサイクルラバーのチップがランダムに入っていて、見えないところまでポップ。これはますます欲しくなってきました……!
イメージはおしゃれなスケーターガール。ヴィンテージ感が魅力のプロレザー
Y 続いてはこちら、バイカラーのプロレザーを履いてみます。
A これは日本を代表するヴィンテージスニーカーショップ、SOMAとのコラボレーションモデルですって。ベースは2016年に発売して話題となった1976年発売のプロレザー。今回はその70年代のディテールは再現しつつ、ありそうでなかったスエードのコンビカラーでレトロに表現した通もうなる一足だそうです。うーん、色の切り替えがおしゃれ!
Y この白いドレスと合わせると、特別な日におめかしをしたスケーターガールのような雰囲気になりますね。
A 毛足の長いスエード素材が、レトロなデザインにリュクスなムードを加えています。スケートをしない私のような大人のワードローブにもしっくり馴染んでくれそうですね。
Y そして、履き心地もすごく快適です! これはコンバースの他のシューズにも言えることですが、あくまでオーセンティックなデザインをキープしたまま、機能的なインソールで履きやすくなっている。本当に素晴らしい〜!
雨の日の足もと問題はこれで解決!? 全方位抜かりなしのゴアテックスシューズ
A 2017年に発表されて話題を呼んだ、ゴアテックス仕様のコンバース。初めて見たときは衝撃でした。展示会で、水槽の中にキャンバス素材のスニーカーが浮かんでいるのを見て、驚愕したことを今でもはっきり覚えています。アウトドアシーンにもぴったりで、既にものすごく人気シリーズになっているとか。あれ以来ずっと、買おう、買おうと思っていたはずなのに、私ったらなんで今まで買っていなかったのか……。
Y しかもこれは360°全方向で湿気を逃すユニークな構造で、インソールの全面もゴアテックス ファブリックを使っているんですって。靴の中まで雨が染み込んできたりしないし、蒸し暑い日も蒸れません。雨の日の足もと、本当に困るんですよね。これはオールブラックで汎用性も高いから、これさえあれば雨の日の足もと問題は解決するかも!
A アッパーはゴアテックス社の厳しい基準をクリアした、撥水のシンセティックレザー素材。うーん、抜かりないですね。
Y そしてこれ、見た目からは想像がつかないくらい軽いです。(靴をひっくり返して)なるほど、ソールにあいた開口部が通気性のよさだけでなく軽量化にも繋がっているんですね。
A ますます理想的じゃないですか! この夏、必ず買うことにします~!
スペシャルなカスタマイズサービスも! ウエディングデザインにも注目を
A Yさん、コンバースにスペシャルなカスタマイズサービスがあるのをご存じでしたか? 直営店のホワイトアトリエ バイ コンバースでは、なんとオリジナルのオールスターが作れるんです。この夢のようなサービスに、今年7月16日から新たにステッカーカスタマイズが加わって、メタリックカラーやネオンカラーが選べるようになるそうです。ポップな色合いで、お好きなアルファベットや星、ハートのデザインなどが入れられるんです。
Y これは、手前のタン部分にメタリックゴールドで「V」が入っていますね。左右のタンでアルファベットを変えて、自分のイニシャルを入れたら絶対に素敵だと思う! これ、ギフトにもよさそうですね。
A そうですね! サービス開始以来、カップルでの利用も多かったことから、昨年から新たにウエディング専用のカスタマイズサービスも始まったそうです。
A こちらのサンプルをよ〜く見てください。アッパーにプリントされたお馴染みのロゴは、通常はスターの左右に「Chuck/Taylor(チャック/テイラー)」とサインが入っていますが、なんと、その部分を2人の名前にすることができます! さらにスターの下には、記念の西暦を入れることも。これ、ものすごく素敵ではないですか?
Y 今まで全然知らなかった! なんで教えてくれなかったんですか⁉︎ カジュアルなスニーカーウエディングにぴったりじゃないですか! このサービス、絶対に人気が出そうですね。
トレンド感のあるレオパード柄ハイカットは、ジップがついて着脱も簡単!
A お次は、トレンド感のあるレオパード柄のハイカットです。
Y ちょうど今、レオパード柄のシューズを探していたところなんですよね。ところで今日の私のスタイリングはK-POPスターを意識してみたんですけど(笑)、この格好にもバッチリ合います。やや大ぶりのレオパードプリントだから、カジュアルな格好だけでなく幅広いスタイリングに似合いそう。たとえば……フェミニンなブラックサテンのすらっとしたドレスに合わせて、足もとのハズしにしたら素敵じゃないですか?
A わぁ、想像しただけでうっとりします! そしてこのシリーズの最大のポイントは、かかとにジップがついていること。ハイカットスニーカーにありがちな「着脱しにくい問題」が解消される上に、サイドアッパーのデザインにはいっさい影響しないのがいいですね。
Y 何かと靴を脱ぎ履きする、撮影の日やリース回りの日にもいいですね。そして、またしてもインソールの話ですが、これにはクッション性が高く通気性も抜群のインソール「リアクト HD」が使われているそう。あとはタンがずれにくいインナーホールドシステムも採用されていて、歩きやすいだけでなく、美しい見た目をキープしたまま履き続けられるんです。足が疲れがちな人ほど、この新しいコンバースを試してみてほしいです!
70年代のテニスシューズをオマージュした、レトロ&キュートな白スニーカー
Y ちょっとAさん、この白いジャックパーセルのインソールを見て下さい、テニスラケットが描かれています! 実は私、最近テニスを始めたんですよ。もう一目惚れです!
A 差し色になるパキッとしたブルーが可愛い! こちらは、70年代のテニスシューズをもとにして、当時のカラーリングを再現しているそうです。オマージュ源となったスニーカーは、その名も「THE WINNER(勝者)」だそう。
Y なんてテニスプレーヤーの心をくすぐるネーミング! これはもう、買うしかないですよね? スコート風のプリーツスカートに合わせて、素足で履きたいです。
A プレッピーなスタイリングには、絶対に似合いそう! 先ほどのレオパード柄ハイカットと同様に「リアクト HD」のインソールが入っていて、レトロな見た目に反してソールはハイテク。履きやすさ抜群なんです。
Y ますます欲しいー!
意外な本格派アウトドアシューズも! タウンでも映えるシルバーカラー
Y 最後に試すのは、これもコンバースなの!?と驚いた、タフなアウトドアシューズです。
A 昨年登場の“コンバース キャンピング サプライ”シリーズの新作ですね。ワンタッチで着脱できるコブラバックルや、火の粉がついても燃えにくい&撥水性のある素材使いが本格的です。私はシルバーカラーの靴がすごく好きなので、これも気になっています。足もとのシルバーって、スタイリングを引き締めてくれますよね。
Y (軽くジャンプしながら)しかもこれ、ものすごく履き心地がいい!
A えっ、本当ですか? 私も履いてみます……。(軽くジャンプしながら)本当! すごくラクですね! 私、友人たちとキャンピンググループを結成したばかりなんです。今週末に、その第一回の集いがあるんですけど、まさにキャンプにぴったりなシューズじゃないですか。これってもしかして、今日この靴を買う運命だってこと!?
Y 「コンバースといえばローテクスニーカー」の思い込みをいい意味で裏切る、ボリューム感とハイテク仕様。コンバース、攻めてますね~。やっぱり、買うのはこれにしようかな?……ってAさん、まだ履いてたんですか?
A はっ、あまりにも履き心地がよくて、脱ぐのを忘れてました。危うくこのまま履いて帰るところだった……(笑)。
おばあちゃんになっても履きたい永遠の相棒、コンバース
A というわけでYさん、買う靴は決まりましたか?
Y あまりにも欲しいものが多すぎて、今、すごく困っています……! これはもう、少しずつ集めていくしかないですね。
A 悩んでますね〜。私は毎シーズン欠かさず展示会に訪れるほど、コンバースが大好き。でもまだまだ知らないことがありました。コンバースは奥が深い!
Y 本当ですね。そしてクラシックなスニーカーの魅力を再認識しました。往年のスターが履いていたものと同じ靴を今でも履けるのは、すごく嬉しい。これは100年以上続いている会社だからできることですね。コンバース、ずっと履き続けたいです。
A 本当に! 履き続けてくたっとしてくると、そこがますます味になるスニーカーは意外と少ない。おばあちゃんになっても履き続けたいです。まずは私は、ゴアテックスのスニーカーを買うことにします。あ、でもシルバーのアウトドアシューズも捨てがたい……。
Y Aさんも悩んでるじゃないですか(笑)!
PROFILE
スタイリストYOSHIDA
ガーリーからモードまで幅広いスタイリングを得意とする、SPURを始めとするモード誌や広告などで活躍中のスタイリスト。コンバースは記憶にないほど小さい頃から履いていて、現在も多くのスニーカーが現役稼働中。オールスターは白のハイカット派。
エディターAKIYAMA
SPUR.JPではファッション&カルチャー担当。中学生のとき、バスケットボール部で新入生が最初に履く、いわゆる「布バッシュ」がコンバースだった。先輩のハイテクバッシュに憧れつつ、ルーズソックスと合わせて履いていたのが青春の思い出。
text:Chiharu Itagaki edit:Taori Akiyama