1950年代、伝統的なファインアートへのカウンターとして生まれたポップアート。大衆的、即物的といった言葉で表現されるこの芸術が、デジタルデバイスによって瞬時に世界中に拡散される時代がやって来た。この潮流はモードの可能性を切り開く新たなファクターに。着る人をキャラクター化する、デフォルメされたデザインと色彩─。ユニークな美は伝播され、時代を象徴するカルチャーへと形を変える。
現代に生きるポップアートの伝道師。KAWSって一体何者?
text: Sakiko Fukuhara
誰しもが一度は目にしたことがあるだろうKAWSの作品。現在開催中の展覧会『KAWS TOKYO FIRST』では初期から現在まで、KAWSを語る上で欠かせない作品が集まり、観る者に新しい視点と"楽しみ"を与えてくれる。ポップアートの代名詞ともいえるKAWSの表現とは? 日本での展覧会の監修を務めた山峰潤也氏が解説する。
Profile
1974年、アメリカ・ニュージャージー州生まれ。90年代初めに、グラフィティアーティストとして頭角を現す。2001年には『KAWS TOKYO FIRST』をパルコギャラリーで開催。近年では『KAWS:HOLIDAY JAPAN』(2019年)も話題に。












