数年ぶりに、ウェスタンテイストの装いがモードの表舞台に帰ってきた。時代の過渡期を生きる私たちには当時のたくましいフロンティア精神が必要だ
激動の時代を力強く生きる人
グッチ創設100周年を記念した「グッチ アリア」コレクションでも個性を放っていた、ジョッパーズと乗馬ブーツのスタイリング。貴族的なショートジャケットの首元からヴィンテージのバンダナをのぞかせるのがモダン・カウガールの正装だ。
ターコイズが似合う陽の光
太陽が昇る地平線に着想した今季のエルメスは、本質を知る人の最強ワードローブ。端正なリネンコットンと上質なレザーをパッチワークしたコートには、新たなホライズンへの期待が込められている。
装飾は、フリンジだけでいい
サステイナブルな物作りに注力するガブリエラ・ハースト率いるクロエ。レザーのドレスは環境保護と維持を目指すレザーワーキンググループ認証を受けた素材を使用している。大小のアイレットを施し、紐をランダムに通したデザインがフリンジにリンクする。
ハイエンドなデニムを日常に
カウガールに欠かせないデニムは燕尾服のディテールを取り入れたデザインをチョイス。ネルシャツをインに仕込み、日常とモードの境界線を楽しんで。
ウェスタンブーツを小粋に
現代のフレンチ・シックを代表するセリーヌは、ウェスタンブーツが定番アイテムのひとつになっている。スパンコールが輝くジャンプスーツとミックス&マッチ。ウェスタンシャツを羽織ってノンシャランに。
雄大な自然と生き抜いていく
かぎ針編みのニットドレスをサラリと一枚で。ノスタルジックでありながらも、グラフィカルな模様と研ぎ澄まされたシルエットがジル サンダーらしいモード感を演出する。テンガロンハットで夕日と戯れる、リラックスしたひととき。
SOURCE:SPUR 2022年4月号「モダン・カウガールは揺るがない 」
photography: Saki Omi 〈io〉 styling: Arisa Tabata hair & make-up: Hiroko Ishikawa 〈eek〉 model: Angela