心躍る甘美なムードを活かしつつ、相反するテイストを掛け合わせることでモダンに仕上げる。既成概念にとらわれないスタイリングで丸山さんが導き出した、ロマンティックのアップデート術
（ホワイト + フラワーモチーフ）× ストリート
「Ｔシャツを前開きにしてコサージュをつけた意外性にロマンティシズムを感じた」と丸山さんがセレクトした、サテン地の花がついたプラダのカットソー。「合わせたワンピースにも花柄が描かれていますが、こちらはストリートライクなグラフィティ調。可憐なコサージュという王道のモチーフとは対照的なラフさでひねりをきかせました。さらにカンゴールのバケットハットを差し込むことで、可愛いだけではないロマンティック像が完成します」。
シアー × スポーティ
「繊細なオーガンジー素材のアイテムはロマンティックな服の代表格。対するフットボールＴシャツは、機能としての通気性を求めたメッシュ素材。＂シアー＂をキーワードに、異なるテイストでコントラストをきかせました」。スポーティなＴシャツを主役にしながら、ホワイトとベージュの淡いカラーでまとめることで、センシュアルな魅力が加わる。
ラッフルブラウス × アウトドア + ハート
「パウダーピンクとラッフルをあしらいながらも甘すぎないブラウスは、クリーンな世界観を持つジル サンダーならでは」。そこに合わせたのはフィッシングベスト。最近釣りにハマっている丸山さんらしいセレクトだ。「ポケットがたくさんついた質実剛健な機能服が、首もとからのぞくフリルのやわらかさをいっそう際立たせます」。ラフなムードをプラスすることで、装飾的なアイテムも照れなく着こなすことができる。
グリッター × タイダイ柄
「女心をくすぐるミウッチャ・プラダのクリエイティブが大好き」と語る、丸山さんにとってミュウミュウはロマンティックを象徴する存在。「ランウェイで同色のインナーを合わせていたスパンコールのルックに、タイダイ染めのＴシャツをイン。色のトーンを合わせれば、サイケデリック柄も自然に溶け込みます」。独創性あふれる進化系のラグジュアリー。
ボリュームシルエット × 素肌 - きれい色
「大胆なシルエットがポエティックなムードを漂わせるスカートには、甘さを抑えるためにリブタンクトップを。そこに今まではきれい色を取り入れるのが定石でしたが、あえてブラックでまとめることに新しさを感じます」。色使いや肌見せの計算されたバランスで、力強さと儚さが共存するモダンな女性像が完成する。
（ウェスタン + フェザー）× ギンガムチェック
「本来は土臭さを感じるウェスタンの装いに、テーラリングをミックスして都会的にアップデートしました。ウェスタンの定番であるフリンジは袖口のドラマティックなフェザーにスイッチし、チェック柄はショートパンツで取り入れることでオマージュを」。装飾的でありながらユーモアがきいた、丸山さんならではのロマンティック。
