ただ、ものを贈り合うだけではなく、どんな想いで選んだのかを語り合えるとうれしさは倍増。より大切なギフトになる。母娘をつなぐものから、自分へのご褒美まで。プロがもらってうれしいクラフトや、花束とケーキ。一年間の感謝を込めたクチコミ日用品など。あの人へのプレゼントの参考に!
母から娘へ、その娘が母になったとき、また娘へ……。次の世代へ受け継いでいけるギフトは、流行に左右されないモードな名品を
【娘→母へ】コム デ ギャルソン・ガールのバッグ 【母→娘へ】ショップ・コム デ ギャルソンのバッグ
山瀬公子さん・まゆみさん
母・公子さんは1982年に古着店「Par Avion」をオープン。現在は「Casa Yama」のショップオーナー。娘のまゆみさんは相対するリアリティとファンタジーをコンセプトに制作するアーティスト。「コム デ ギャルソン」や「NIKE」ともコラボレーション作品を発表。
記念日にとらわれない〝日常で活躍する〟ギフトを
青山でショップを営む山瀬公子さんとアーティストのまゆみさん母娘。思い出の品は偶然にも、「コム デ ギャルソン」のバッグ。
公子さん(以下、K) 服も小物も、個性的なヴィンテージやカラフルでユニークな形ばかり。そんな私のワードローブに加わった、初めての黒いバッグです。不可欠なものがきっちり収まるサイズ感、カジュアルな装いでもモードに寄せてくれる存在感に惹かれ、娘のまゆみにもプレゼントしました。
まゆみさん(以下、M) 高校生の頃、母に同ブランドのピーコートを買ってもらって、今でも愛用しています。先鋭的でありながら、オーセンティック。母からもらったバッグも同じく、どんなシーンにもなじみ、着こなしが締まる。コンパクトゆえ財布や携帯電話、ハンカチ、リップ……精鋭を携え、身軽に出かけられるのも魅力です。母には、私が自らペイントを手がけたメッセージ入りバッグをプレゼント。今では定番化し、一般販売しているものです。
K 自分の作品が商品として完成すると、記念にプレゼントしてくれるのですが、このバッグは機能的でありつつ持つだけで普段のスタイルにちょっとした違和感が生まれるところがいい。
M 私がイギリスに留学していた頃から、誕生日にはメッセージを添えたポストカードとギフトを贈り合っていましたが、最近はバッグだったりチョコレートだったり、食事だったりと、限りなく自由なセレクトです。
K 今日もニューヨークで買ったまゆみに似合いそうな服、持ってきたの。
M と、こんなふう(笑)。生活の中で無理なく、活用できるものをお互いに贈り合うことが多いですね。
シャネルのバッグ
さわり心地も、見た目にもときめく上質なベルベットのキルティング。アイコニックなカメリアは、いつの時代にも愛されるモチーフだ。ストラップには3種の異なるチェーンを用いてデコラティブに。ガーリーな魅力と上品さを併せ持ち、夢見る大人に最適な珠玉の逸品。
エルメスの「シェーヌ・ダンクル・ ダナエ」
ギリシャ神話に登場する王女ダナエから名付けられた「シェーヌ・ダンクル・ダナエ」は、古代の荘厳な美しさを想起させるデザイン。しなやかな曲線と、無機質なデザインのコントラストが新鮮。イエローゴールドの輝きが、世代を経ても色あせない。
今年も一年間頑張った自分にご褒美をあげよう。せっかくなら、カンバセーションピースになる一生ものを
ディオールのグラス
ムッシュ ディオールの自然と植物への情熱を讃え、シトラスフルーツをモチーフにした「ソーレ ディ シチリア」。イタリア製のグラスの内側からは、レモンとオレンジが顔をのぞかせる。愛らしい佇まいのグラスは心を癒やしてくれる。
ロエベ × スナ・フジタのバッグ
ソフトな手ざわりのナパカーフレザーのクラッチバッグ。クシュッと閉じたバッグの口から「ワオキツネザル」が顔をのぞかせる。思わず笑顔になれるユニークなスナ・フジタとのコラボレーションは、みんなに見せたくなる。
ザ・ロウのパンプス
やわらかいアーモンドトゥのカッティング、細長い爪先、少し内側に倒したキトゥンヒール……一見シンプルなパンプスながら、こだわりの製法で脚を美しく引き立たせる。出番の多いオーソドックスなパンプスこそ、日常を極上に変える名品だ。
ボッテガ・ヴェネタのニット
2種類のウール糸を用い、両面仕立てで編み上げたニットは、表と裏で異なる手ざわり。さらに注目すべきは2023年のリゾートコレクションに登場したラベル。アイテムごとにモチーフや文言、縫製箇所が異なるユーモラスな仕掛けが楽しい!
ラルフ ローレン ホームのパジャマ
人生で一度は憧れるシルクのパジャマ。軽いストレッチ感となめらかなシルクを融合し、毎日の睡眠をリュクスな時間に。王道のストライプに、クラシックなパイピングや象徴的なポニー刺しゅうを組み合わせ、緻密に作られている。
ヴェルサーチェのバッグ
大容量のトートバッグは、ボタニカルな花柄「バロッコ」の刺しゅうが美しい。彫刻を模したような総柄は重厚感がありながら、実は軽量という優れもの。モーヴカラーが上品な印象に導き、モードな気分を高める。
ロロ・ピアーナのブランケット
カシミヤのブランケットは、とろけるような肌ざわりがたまらない。植物繊維の櫛で起毛する「フリッソン」技法によって毛羽立たせ、美しい発色を実現。大判ながら繊細な仕上がりは、手に入れておくべき名品だ。
マリーエレーヌ ドゥ タイヤックのネックレス
マルチカラーのクォーツをひとつずつ手彫りで雲の形にカットし、ゴールドの輪でつなげたジュエリーの名は「ヘブン」。ときめくパステルカラーを肌の上に浮かべ、夢の世界へ。
ジル サンダー プラスのソックス&コインパース
日常使いできる小物への投資をするのもいい。肉厚なソックスで温まる日や、コインパースひとつで近所へ出かける瞬間を贅沢に。
数多くのクラフトアイテムを目にする中で今自分がもらえるなら……とうれしい妄想
高橋成樹さんのオブジェ
南雲浩二郎さん [ビームス ディレクターズバンク クリエイティブディレクター]
高知県の山から切り出した、さまざまな木材から生み出される作品。家具やオブジェなど、樹種の違いによる色や質感を生かしながら制作されており、製品にはない個体差も魅力。先日、ウロ(樹洞)の部分を取り込んでいる球体のオブジェを購入したばかりです
加地 学さんのマグカップ
瀬川誠人さん [SEEALLデザイナー/FAARディレクター]
陶土を自ら掘り、釉薬も手作り。やりたいことを実現させるために必要なものを自分で作り、手抜きは一切しないストイックな姿勢と、やわらかい人柄が作品に表れています。手に持ったときの質量、分厚く施釉される黒鉄釉、プリミティブなデザイン、どれもが毎日の喜びに
坂本紬野子(ちのこ)さんのオブジェ
竹形尚子さん [フリーランスPR]
坂本さんは常に新しい挑戦を見つけながら焼き物に向き合っている方。きっとそのエネルギーが生命力や優しい力強さとなって、すべての作品に等しく宿るのだと思います。生き物にも思えてくる有機的な形と、やわらかな色合いが楽しい気分にしてくれます
DEPTのリサイクルガラスプレート
eriさん [DEPT Companyオーナー/アクティビスト]
ぽってりとした厚みのあるガラスプレートは100%蛍光灯をリサイクルした原料で、ひとつひとつ職人によって作られています。 まるで水面のような表面の揺らぎはひとつとして同じものがありません。お皿、石けん置きなどマルチユースなアイテムです
あえて自分のフィールドでギフトを選ぶとしたら?これが欲しい、と思うとっておきを聞いた
SAVEURのバタークリームケーキ
小堀紀代美さん [料理家]
ふわりと軽いスポンジに風味のよいバタークリームは口溶けがよく、キリッとエッジのきいたフォルムも美しい。箱や包装紙にも作り手のぬくもりを感じられ、手にするたびに大切にとっておきたくなります
Matildaのブーケ
宇田陽子さん [フラワーアーティスト/デザイナー]
お店に立ち寄ると新鮮な生花が並んでおり、新しい品種とも出合えるので、いつも感動しています。探究心を忘れず仕事と向き合わなければと身も心も引き締まる。そんなマチルダは、花束も素敵なんです
野の花 司の寄せ植え
壱岐ゆかりさん [THE LITTLE SHOP OF FLOWERS主宰]
花あそびをしていた江戸時代の日本人がこよなく愛したさまざまな植物。そんな和花の心、ただただ心惹かれて言葉にしたためたくなるような、四季と自然を銀座の真ん中で感じさせてくれるショップです
kasikiのアイスケーキ
坂井 務さん [IGORA店主]
ひとつひとつの味わいがきれいなバランスで丁寧に折り重ねられ、ほかのアイスケーキにはないハッとさせられる組み合わせ。『これを贈りたい』『誰かと一緒に食べたい』と思える、派手すぎない大人のアイスケーキ