唯一無二の世界観を構築し、こだわり抜いたものづくりを披露して多くの人々を魅了したメゾン マルジェラの2024年「アーティザナル」コレクション。今年1月にパリで披露した本コレクションにまつわるインスタレーションが、東京へ巡回するにあたり、クリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノにインタビュー。コレクションや展示、メゾンの未来について、キーワードとともに話を聞いた
唯一無二の世界観を構築し、こだわり抜いたものづくりを披露して多くの人々を魅了したメゾン マルジェラの2024年「アーティザナル」コレクション。今年1月にパリで披露した本コレクションにまつわるインスタレーションが、東京へ巡回するにあたり、クリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノにインタビュー。コレクションや展示、メゾンの未来について、キーワードとともに話を聞いた
伝説となったショー、メゾン マルジェラ 2024年「アーティザナル」
ショーの着想源となった4つのキーワード
コレクションに通底する世界観は、いったいどんな要素で構成されているのか。ものづくりをはじめ、ショーの演出、ヘアメイクアップにも影響を与えた着想源を掘り下げる
本人が語る、メゾン マルジェラだけの特別な技法
数多く用いられたテクニックの中から、ガリアーノが2024年「アーティザナル」で特に注目すべき4つを厳選。それぞれの定義や、革新的なポイントを教えてくれた
物語を構成する人物像
ルック一体ずつ、モデルの写真やリファレンス、生地、メモなどが貼りつけられた冊子が作られ、人物像が設定されていた。果たして彼らはどんな人々なのか
ジョン・ガリアーノが描く未来とは
今年でクリエイティブ・ディレクターに就任して10年。ブランド名を変え、数々のシステムを構築し、前代未聞の表現形式に挑戦してきた彼は、その先に何を見ているのか
メゾンに息づく哲学と私との共通点は破壊的であるということだと思います。私は創設者、マルタン・マルジェラの精神を理解した上で仕事をしているつもりです。彼がやっていたことを私にもできるなどとは、考えることすら、厚かましい。 デザイナーが前面に出ないメゾンであることは魅力的ですし、むしろ楽しんでいます。さまざまなテクニックを駆使し、服そのものに再びスポットライトが当たるようにしたいです。
東京でインスタレーションを開催
パリで関係者向けに開催されたコレクションを解剖するインスタレーションが東京に上陸。意図や見どころ、チェックすべきポイントを本人が解説
今回のショーの反響は非常に大きく、人々がアルゴリズムで予測したものではなく、いかに本物に反応するかということがわかりました。創造の力を思い出させられた人もいたと思います。本インスタレーションは、とにかく何よりもテクニックにスポットライトを当てています。いわばコレクションの"検視"です。作品とそのストーリーのレイヤー(層)を、シルエットを探究しつつリサーチ本を見て、テクニックを理解し、1枚ずつ剥がしていくイメージです。コルセットをはじめ珍しいものが収められた"キャビネット・オブ・キュリオシティ"や、私がリサーチに用いた人形の本、さらにメイクアップやカラーリングの参考にしたキース・ヴァン・ドンゲンの本などをご覧ください。















