【15〜25度で何を着る?】気温別コーディネートをプロが解説! 5〜6月の端境期に最適な服装をチェック

1年の中でも朝晩と日中の気温差が激しく、何を着るのが正解なのか悩む端境期の5〜6月。今回は日本気象協会の気象予報士、安齊理沙さんのアドバイスをもとに、オフランウェイのスナップを気温別でセレクト。スタイリストの山﨑静香さんがファッションの視点からわかりやすく解説する。毎日の服装はもちろん、衣替えはこれからという人も、この時期クローゼットにそろえるべきワードローブの参考にして!

1年の中でも朝晩と日中の気温差が激しく、何を着るのが正解なのか悩む端境期の5〜6月。今回は日本気象協会の気象予報士、安齊理沙さんのアドバイスをもとに、オフランウェイのスナップを気温別でセレクト。スタイリストの山﨑静香さんがファッションの視点からわかりやすく解説する。毎日の服装はもちろん、衣替えはこれからという人も、この時期クローゼットにそろえるべきワードローブの参考にして!

山﨑静香プロフィール画像
スタイリスト山﨑静香

2021年に独立し、現在は雑誌やweb媒体、広告のスタイリングを担当。2022年冬から「ヤエ」のディレクターとしても活躍している。涼しげな素材のアイテムを駆使しながら、重ね着を満喫するレイヤードスタイルの達人。

安齊理沙プロフィール画像
気象予報士安齊理沙

日本気象協会が運営する天気予報専門メディアtenki.jpの運営メンバー。季節や気温別のコーディネートについて、気象予報士目線で紹介する記事や動画に出演している。https://tenki.jp/

【2024年・東京の月平均気温】から読み取る、5〜6月のコーディネートのポイント

2024年東京の月平均気温のグラフ
参考資料:気象庁「過去の気象データ検索」 https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/

おしゃれと快適さを両立するためには、毎日の天気予報や気温をチェックし、それを基準にしたスタイリングを考えることが肝心だ。まず押さえておきたいのが、天気予報でよく耳にする最高気温と最低気温の定義。日本気象協会に属する気象予報士の安齊理沙さんによると、気温は1分ごとに計測され、1日の中で最も気温が高い時間と低い時間の温度が観測値として公表されるそう。

「最高気温は昼の13〜14時くらいに出ることが多く、最低気温はぐんと冷える明け方の時間に出ることが多いです」。写真は2024年の東京の平均気温のグラフで、5〜6月は最低気温がおよそ15度〜19度、最高気温が25度〜28度ほどまで上昇する。

「これからの時期、身をもって体感する朝晩と日中の温度差は、約10度とかなり幅が広いので注意が必要です」。体調にも影響が出やすいため、寒暖差に対応する服装選びは心からファッションを楽しむ上でも大切な要素に。

気温と服装の目安

気温別の最適な服装のグラフ
Photo:Getty Images

日中の最高気温が夏日と言われる最高気温25度以上の気温になり、半袖で過ごせる時間帯も出てくるシーズン。とはいえ朝晩は20度を下回ることもあるため、外出する時間帯の気温を事前に確認することが重要だ。

「やや肌寒く感じる15度は、半袖のカットソーの上に薄手のカーディガンやブルゾンなどを重ねて、脱ぎ着しやすい服装がおすすめ。20度は長袖のシャツやドレスが過ごしやすく、25度は半袖1枚でも快適です」と安齊さん。ただ、室内ではクーラーで体が冷えることも見越して、UVケアも兼ねた薄い羽織りを持っておくのがベスト。

ジメジメとした6月の梅雨入りには、湿気対策に通気性に優れたアイテムを選ぶなど、外気温だけでなくあらゆる状況を想定した装いを心がけたい。

【15〜25度】に対応するコーディネートを厳選

5〜6月の東京の最低・最高気温は約15〜25度。ここでは、気温ごとに最適なコーディネートをオフランウェイのスナップから厳選。スタイリストの山﨑静香さんによるコメントとともに紹介する。

【15度に最適なコーディネート】

ジャケットはインナーとのバランスを重視

15度に最適なコーディネート デニムジャケット
Photo:Getty Images

マニッシュなアイテムの組み合わせを肌見せの妙でヘルシーに着こなしたのは、カイリー・ジェンナー。「5〜6月の平均最低気温である15度の羽織りにちょうどいいデニムジャケットですが、スタイリング次第では重く見えることも。クロップド丈のトップスを中に仕込み、ウエストをのぞかせることで見た目にも軽さを出しているのがポイントです。日差しが強くなる季節、紫外線対策にもなるサングラスは彼女のように常備しておきたいですね」。

【ライトな重ね着でワントーンスタイルを攻略

15度に最適なコーディネート ブルゾン
Photo:Getty Images

しなやかな開襟シャツの上にハリのあるブルゾンを羽織り、脱ぎ着で温度調節をしやすく。「ミュウミュウのブルゾンを主役にベージュのワントーンで統一し、重ね着しても軽やかな印象に。コットン素材を多用することで、ほっこりしがちな着こなしを引き締めるレザーベルトのアクセントが効いています。朝晩と日中の寒暖差にも対応できるスタイリングなので、1日中、外回りするような日に真似したい!」。

コンパクトなトラックジャケットを装いの主役に

15度に最適なコーディネート トラックジャケット
Photo:Getty Images

スポーティなトラックジャケットは軽量かつ機能性にも優れているため、初夏はトップス感覚で着るという楽しみ方も。「I ラインの端正なロングスカートや革靴を合わせ、シルエットをタイトにまとめることでシックなムードに昇華。もし日中に暑いと感じたら、さっと腕まくりをするだけで適度な温度調整もかないます」。

着心地のいいハイゲージのカーディガンを味方に

15度に最適なコーディネート カーディガン
Photo:Getty Imagesa

薄手のカーディガンがあれば心地よく過ごせる15度。「5〜6月はTシャツ1枚では、まだ少し心許ない気温なので、カーディガンをプラス。さらりとしたハイゲージのニットを選ぶことがポイントです。夏を先取りするハーフパンツは短すぎず膝にかかる丈感がトレンド。ソックスでラフな要素を足しながら、ポップな配色でキュートに仕上げているのも魅力的」。

【20度に最適なコーディネート】

汗やジメジメ対策にリネンが大活躍

20度に最適なコーディネート リネンのセットアップ
Photo:Getty Imagesa

湿度が高い日や梅雨シーズンは、リネンなどの通気性に優れた素材を積極的に取り入れて。「エフォートレスなリネンのセットアップは、湿気が気になる日やそれに伴って汗をかきやすい場合もストレスフリーに着られるのがうれしい。ロゴ入りのタンクトップを忍ばせて、ナチュラルに転びすぎない旬度高めな着こなしに。そして注目すべきは長袖ジャケットとサンダルの組み合わせ。本格的な夏が訪れる前だからこそ楽しめる、ちぐはぐなバランスで抜け感も演出しています」。

目にも爽やかな素材で全身を包み込んで

20度に最適なコーディネート 楊柳素材のセットアップ
Photo:Getty Images

オールホワイトの涼しげなムードを後押しする、楊柳素材のセットアップ。さらっとした質感で吸水速乾性に優れているため、湿気の不快感や洗濯物の乾きにくさなど、梅雨に発生するさまざまな問題もクリア。「開襟タイプのデザインで風通し抜群。一見暑そうにも見える長袖ですが、リラックスフィットのシルエットで肌離れがよく、日除けも兼ねているのがいいですね」。

1枚で映えるサマードレスの出番到来

20度に最適なコーディネート 赤いワンピース
Photo:Getty Images

アウターいらずで過ごせる初夏は、1枚でスタイリングが完結するドレスも選択肢に。「この時期の醍醐味は、お気に入りのドレスを潔く1枚で着られること。気温に応じて腕まくりをしてもカジュアルになりすぎない、落ち感のある上品な素材を選ぶと終始エレガントでいられます。ラフィアハットやクリーム色のバッグなど、真っ赤なドレスの存在感を中和させる小物使いもモダン!」。

【25度に最適なコーディネート】

ニットの肩掛けでTシャツ姿をアップデート

25度に最適なコーディネート Tシャツと肩がけニット
Photo:Getty Images

体感としてもぐっと夏本番に近づく25度。屋外はTシャツ1枚でも十分だが、冷房によって室内がキンキンに冷えていることも。そんなときに、さっと上から着られるニットが一緒だと安心だ。「7月以降はうだるような暑さが続くので、Tシャツとニットのギャップある装いを実践するなら今がチャンス! 肩掛けすることで冷え対策はもちろん、着こなしをこなれたムードに。デニムとサングラスのセレクトも相まって、どことなく70年代の雰囲気をまとわせているのが素敵です」。

梅雨をシックに乗りきるモノトーンスタイル

25度に最適なコーディネート Tシャツとハーフパンツ
Photo:Getty Images

25度以上を更新する梅雨時期の最高気温。ジメジメとした蒸し暑さや雨が降って肌寒くなったときに対応できる服装を心がけて。「基本の行動時間はさらっとまとえるTシャツで。予備的に同色のスウェットをたすき掛けしておけば、着脱することで体温調節が可能に。よく見ると足もとはカジュアルなレインシューズですが、全身をモノトーンでそろえ、大人っぽいシャープな印象にまとめています」。

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