基本一人旅の多いわたくしですが、唯一食べるのを躊躇するものがある……。それは『鍋』! 2人前以上(ミニマム)を一人で食べるハメになることも多々。そんな話をしたら一人旅エキスパートで「ひとりっぷ®」の著者のひとりっP先輩と意気投合、台湾横断の鍋旅に出ることに(メインの食事は鍋のみ)! 構想期間半年以上、最後の鍋の砦と言っていい、2月末のロンドンとパリコレの間に弾丸台湾ツアーを敢行〜! 台湾横断『ホットポットりっぷ』with ひとりっP® その1~台北&台中ユニーク鍋編~をお届けします。
ちなみに台湾に鍋のシーズンオフはございません。夏でもガンガンの冷房の中で熱い鍋を頬張る!
①這一鍋皇族秘蔵鍋物
自由気ままな“ひとりっぱー”の2人は、もちろん違うフライトで現地集合! 一発目の遅めランチは、香港のショップ『ジョイス』と『シャイン』のバイヤーたちのインスタストーリーで見つけた店「這一鍋皇族秘蔵鍋物」。モダンな中国宮廷風のインテリアとは裏腹に、何がすごいって……。実はこの店はコスプレしながらお鍋が食べられる(現地人は誰もやってない)! 「マーラー」や「鶏がらスープ」があったのだが、薬膳系の「鳳凰回巢鍋御用組合」(他のメニューと違いこちらは鶏肉やお野菜がセットになっている)が気になりオーダー。濃い目の鶏がらスープに薬膳の具材が入った優しいお味。インスタフレンドリーな”肉のナイアガラ”は追加で!
ミックスも選べたので、酸っぱい鍋と半分半分でチョイス
ちなみに羽田↔台湾便はお昼前後着が多いので、念のために通し営業のお店を選ぶべし!
②霸味薑母鴨
夜はちょいと気分を変えて「霸味薑母鴨」の「薑母鴨」に初挑戦! その名のごとく薑(生姜)と鴨の鍋で、魔女のおばさんが持っていそうな壺に入って出てくる。生姜が効いた漢方スープに、お好みの具材を入れるのだがアヒル肉団子はマスト! イケる人は臓物系や豚の血とお米の「米血糕」を入れてもいいカモ。ちょいお薬っぽい(健康になりそう)味は癖になりそう……。 鴨の脂の膜が張るのでスープをすする時は火傷注意! チェーン店で、台北に何軒かあります。黒い鴨さんマークが目印!
③老舅的家郷味
2日目は朝から台中移動。すぐ近所の違うホテルに各々チェックインして店に徒歩移動。どこかのサイトに載っていていたアドレスに来たはずが、店がない!? 予約はできているので店は存在するはず……! タクシーに飛び乗りお店の名前を調べてもらうと移転済み(それも2年前)。お昼休みギリギリで入った「老舅的家郷味」は”酸っぱい鍋”の専門店。酸味の効いたお漬物が入った中国東方地方の鍋で、こちらは天然発酵させた自家製”酸白菜”を使っている。2人なので1人鍋にエキストラの具材をおすすめされた。ベーシックの状態だと比較的酸味が少なかったので、エキストラで酸菜を追加! 酸菜を使った餃子なども気になり頼んでみたが、これは割愛してもオッケーかも。
こちなみにマスイユウ的台北のマストは『長白小館』の酸菜白肉鍋! 酸味が強いざっくり酸菜が特徴。SPUR編集部の皆さんはもうちょっとお上品な『圍爐』が好きみたい
④台湾陳沙茶火鍋
さて、最後はこちらの企画の発端となった「台湾陳沙茶火鍋」。実は台中のめちゃくちゃローカルな鍋です。電気街の路地に入ってみると路上で鍋を貪る人たち。そのサイズはさすがに1人じゃイケそうにない。そこでひとりっP先輩にラブコールしたというわけです! スープは透き通ったさっぱり系で、揚げた魚の骨のお出汁がアクセント。味の決め手になるのが「沙茶醬」を使ったおソース。セルフサービスなので薬味の混ぜ方を教わりながら自分流にアレンジを。薄〜い豚肉で包んだ肉団子の燕丸、お肉とお野菜の抱き合わせ宜蘭酸菜肉、店のそばで揚げられている豆皮が好みでした。
予約を取らないお店なのでピークタイムを避けるのがオススメ。ちょいクドめの店長が猛烈な勢いで接客してくれます。
人数が多くないと食べられないと思いがちな鍋ではございますが、実はカウンター式の一人鍋も結構ある(テーブル席でも気にせず1人鍋オッケーという店も)。さらにグループのテーブルでも1人1鍋方式があり、多少気の合わない友達(味の好みが)と行っても個人プレーが可能! 次回はそんな1人(自分勝手)鍋店を、台湾南部の都市『高雄』からお届けします~!