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ファッション界隈では“ソビエト”ブームがございましたが、東ヨーロッパの街を歩くとそのムードを肌で感じます。そう、ここウクライナでもキーワードは”温故知新“。特に飲食では、古きロシアを思わせるテーマ性の強いレストランが増えている。
大人気! ノスタルジックなファミリーレストラン
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『Katyusha』はかつての”ホーム”をテーマにした、かわゆい内装のファミレス(その上なんと24時間営業!)。花柄の壁紙やレトロなインテリアに囲まれて、カップルから屈強なおっさんまで、老若男女が食事を楽しんでいる。こちらの必食メニューは「ボルシチ」と「ヴァレーニキ」。その場でおばちゃん達が作るウクライナの水餃子「ヴァレーニキ」は甘みのあるキャベツがおすすめ。サワークリームはマストでつけて。ベーコンやフライドオニオンのトッピングも可能。チェリーやブルーベリーのデザート餃子にもぜひトライを!
”飲むパン“と呼ばれる謎の茶色ドリンク「kvass(クウス)」というメニューもあります。パンを発酵させて作ったもの。スモーキーなフレーバーにやみつきになります、ぜひお試しあれ
ベスト“チキンキエフ”は、メイドカフェにあり!
ウクライナ料理(国民食)と言えば「チキン・キエフ」。マイベストは、その名を冠するレストラン「Chicken Kyiv」! 80年代ソビエト期のビストロをイメージしており、メイド服のかわい子ちゃんが給仕してくれる。ちなみに先週行ったらメイド服がTシャツになっていたが、夏限定と信じたい。
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細やかな衣に包まれたテンダーチキン、その中にはたっぷりのディルバターが!
エンターテインメントな肉祭り!
キエフの中心にある独立広場の地下に広がるショッピングモール。その一角に入り口がある。「Ostannya Barykada」は合言葉を言わないと入れないレストラン(イベント的なことなので、結果的にはちゃんと入れます)。まず店内ツアーからスタート。地下施設のような空間は、ウクライナで三度あった革命がインスピレーションとなっており、当時の品々が展示されている。ウクライナ産の素材にこだわっており、名物・サーロ(イタリアのラルドのような豚の脂肪の塩漬け)をはじめ、シャルキトリやグリルでじっくり味わえる。

実はウクライナは家庭の味を思わせるケーキが美味しい。その代表が、「Medvnik(メドヴニーク)」と呼ばれる蜂蜜のケーキやナポレオンケーキ。ミルフィーユのように重ねたスポンジ生地の間にクリームやナッツが挟まれている。ハニーケーキは甘いだけでなく、ほのかな酸味が食欲をそそる。「キエフケーキ」ってのもございますが、見た目の可愛さ以上に、中に潜むメレンゲとクリームがかなり甘め。

お土産にはチョコレートを
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「Roshen(ロシェン)」は大統領が経営するチョコレートブランド。共産時代のプロパガンダまではいかないが、笑顔の”幸せ家族“がショップの壁に描かれているなど、ちょい安っぽい”チャーリーとチョコレート工場”感。一番人気はウクライナ版”夜のお菓子”こと「キエフ・イブニング」!
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マスイびっくり㊙︎報告
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キエフで、若い才能を発掘!
ウクライナ発の若手デザイナーコンペティション『International Young Designers Contest』がスタート! 今年7月に審査員として参加してきました。東欧を中心に全9カ国から各地のコンペで優秀賞を受賞した16人がエントリー。グランプリを受賞したのはエストニアのキャロル・オット。両親が住む小さな島をテーマに、ユニセックスのフィッシャーマンスタイルで表現した。
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<ウクライナMap>
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ロンドンを拠点にグローバルに活躍中のジャーナリスト。お肉と餃子をこよなく愛するスタイルアイコン。自称・浜松餃子親善大使。