風の時代は、メディアのあり方も大きく変わる予感。私たちは“情報”どう付き合っていくべき？
石井 1981年の風の星座でのグレートコンジャンクションから2020年までで、世の中と星の動きが符合していると感じるのはアメリカ大統領選です。1981年もグレートコンジャンクションが３回あったのですが、このときはロナルド・レーガンが大統領となりました。グレートコンジャンクションの１回目、１月１日（アメリカでは時差のため、1980年12月31日）をまたいで、民主党から共和党へ政権交代となったのです。今回はその逆ですが、ジョー・バイデンが大統領当選確定となったとき、正直「グレートコンジャンクションだ！」と感じました。
水晶 勝者を正式に決める選挙人投票の結果が分かるのは2021年1月7日（現地時間は６日）ですが、その日は、半年近く牡羊座にとどまっていた火星が牡牛座に動く日。今回のグレートコンジャンクションは、起きる星座のエレメントが変わるタイミングでもあり、共和党から民主党への政権交替よりもっと大きな動きがありそうな気がしています。何かびっくり箱が開くみたいなことがあるかも!?と思っています。バイデンが大統領になって、これまで隠れたものが表に出てくるとも考えられるけど。
石井 なるほど。私は、今回の選挙で本当にしばしば語られた「分断」という言葉が印象的だったので、このままその「分断」を解消する「風」が強まっていくのかなと想像しています。物事の終わりは、一般に、ゆっくりフェードアウトしていくこともありますが、反動的にドン！と盛り上がって終わりを迎えることもあるんじゃないかと。
水晶 火星が牡羊座にいて、山羊座の冥王星、土星、木星とスクエアの角度をとる形は、個人が社会に対して闘うというイメージがあり、香港でおきている内戦のようなデモが世界中で増えるのではと心配しました。でも今のアメリカに起こっていることも、ある意味、“内戦”のようなことなのかもしれませんね。
石井 グレートコンジャンクションという現象にはさまざまな解釈がありますが、その中に「王様が変わる」という解釈もあります。しかも今回は約200年に一度の転換点なので、「王」だけではなく、言わば「王朝が変わる」ような節目と読めるのだそうです。
水晶 1月７日頃、アメリカでどんな決着がついて、どんな“王朝”が生まれるのか注視したいです。また、 SDGs（持続可能な開発目標）に世界中から注目が集まっているのも、新たな国際社会としてのスタートを感じさせます。
石井 たったひとつのアイコニックな変化でなく、あちこちで重層的に変化が起こっているときだと思います。
水晶 もうひとつ、今回のアメリカ大統領選のときに感じたのが、不正選挙の話とかメディアのこととか、「いろいろなことに対して信頼が生まれにくくなっている」ということ。渦中にいると見えないことがたくさんあるから、特に混乱期には自分で情報を取りに行き、自分なりの判断を下さないといけなくなると思いました。
石井 情報、情報通信、そのための手段になるものも風の星座の管轄です。地の時代は、「このメディアが発信した情報なら信頼できる」と思える発信側の権威付けがありましたが、ここ１〜２年はそれがだんだん薄くなってきている気がします。
水晶 テレビが伝えているから、新聞やSNSに書いてあるから正しいではなく、いろいろな情報をキャッチして自分の頭で考えていかないと、これからの時代は風＝情報に吹き飛ばされてしまいそう。風の時代による混乱はすでに始まっている感じですからね。私も自分なりに情報を精査し、きちんと考え選択していきたいです。
石井 私などは、「自分で考える」にも限界があるなと、ちょっと困った気持ちでいます。答えのない中で、納得できる答えを自力で探すのは、ものすごくパワーが要ります。今、アメリカの選挙人制度を廃止しようという話も出てきているそうです。昔は、遠い存在である大統領候補のことなど分からないので、身近な選挙人という「権威」にお任せする、という形になったそうで、これはある意味、地の星座的な発想だなと思います。それを今度は、一票は一票、全部をカウントしようという声が上がっているということで、こちらはまさに風の星座的な発想です。私なんかは怠け者なので、「分からないことを自分で考えていく」ことに、苛立ったり、もどかしくなってしまったりするんです。それで、つい、まるごと信用できるものは？ 信頼できる人は？と、分かりやすい答えを探してしまうけれど……。
水晶 今後は「誰も信じない。信じられるものは自分で見つける」という感じかな。
石井 つらいです。考えるのも勉強するのも、人それぞれ、限界があるというか。無力感が強いです。本当はお任せしたいです（笑）。
水晶 私もお任せしたい（笑）。けど、風の時代はそうはいかない。大事なことは自分で考えないと。でも風の時代になったからといって、これまでしてきた選択がすべて無効になるわけではなくて、「今までとは物の決め方が変わってくる」ということだと思う。変化とともに何かを手放すのは寂しい気持ちにもなるけど、新しいことの便利さ、ワクワクする気持ちも楽しんでいきたいですね。
