ジュエリーをこよなく愛するスタイリスト清水奈緒美さん。運命の宝石に出合うべく探求する連載第5回。ミキモトで選んだのは、人生を共にしたい王道のジュエリー。現代に生きる私たちはパールとどうつき合う?
ネックレスとピアス(イヤリングも選択可能)をセットにした「エトレンヌ」。特別なケースにはメッセージプレートをプラスできるなど、忘れられない記念となる。
クラシックで普遍的なものになぜか惹かれるという清水さん。ミキモトのパールに対しても特別な愛着を持っているという。
「ミキモトのパールを手に取ると、その奥行きの深さに圧倒されます。1粒1粒の上品な丸みやツヤを眺めていると、いったいどのような過程を経て作られているんだろうと、興味を惹かれるんです。それと同時に、人生の物語とリンクしていくような、重みのあるジュエリーだとも思います。私の友人に、娘の誕生日を迎えるごとに1粒ずつパールを買い足している方がいます。以前から彼女が成人を迎えたらブレスレットにしてみたいと話しているのを聞いていて、誰しもひとつは人生に寄り添うパールの物語を持っているのではないかと感じました。自分に置き換えてみても、だんだんと年を重ねていくうちに、大粒のパールにいつの間にか目がいくようになってきました。パールの層が厚くなっていくように、自らも成長しているような気分に。もしかしたらパールは、共に歩んでいく宝石なのではと、私なりに定義しています」
ほんのりと温かみのあるパールにイエローゴールドのクラスプでリュクスさをプラス。シャツの上から重ねることで凛とした表情を生み出す。大粒のパールを主役にしたスタイリングで楽しんで。
王道なジュエリーだからこそ、"手強い存在"とも。その理由は?
「実は、おろしたての白いシャツやTシャツが苦手なんです。白という色は手強いなという印象があります。そのごまかしのきかない、揺るぎない色に対して、緊張を強いられるからだと思います。でも、その緊張感もハレの日にはよいものだと思うんです。男性がシャツにネクタイを締めて、きりりとするようなさま。パールをつけて、襟を正すような瞬間も人生には必要ですよね」
清水さんがレコメンドするのはネックレスとピアスがセットになった「エトレンヌ」とネックレスの「ミキモト プレミアム」。
「"ミキモト プレミアム"で選んだのは少しピンクがかった色の真珠。肌なじみのよい、美しい色です。たとえばベージュのシャツの上からレイヤードして、淡いトーンで合わせるのも素敵。初めて買うなら"エトレンヌ"も晴れやかな趣のあるセットだと思います」
スタイリスト。ファッション誌の編集者を経て、2010年よりスタイリストとして独立。ものを選ぶ審美眼にファンも多数。モード誌を中心に、広告や俳優のスタイリングも手がける。