眼福ジュエリー図鑑 vol.21 HERMÈS

ダイヤモンドに勝るとも劣らぬ、ブリリアントな煌めき。高度な職人の技を施したブラックスピネルとブラックジェイドに、ピンクゴールドが融合する。かつてない、新しい美の誕生だ。

【黒】い輝きが主役になる時代

エルメスの最新ジュエリーコレクション"ブラック・トゥー・ライト"が脚光を浴びている。ブラックスピネルとブラックジェイドの深遠な艶めきに着目したのは、ジュエリー部門クリエイティブ・ディレクターのピエール・アルディ。いずれも高度な加工技術を要する、手ごわい素材だ。職人の手から生み出された漆黒の宝石は、どんな場面にもフィットし、ダイヤモンドの白い輝きに並ぶもうひとつの選択肢に。相反する要素を持つピンクゴールドと一体となって新しい価値観を宿し、未来をひらく。

メゾンの象徴的なモチーフ"シェーヌ・ダンクル"を配した、優美なピンクゴールドのチェーン。その対極にあるパンキッシュな安全ピンとの組み合わせに、斬新さが光る。ファセットカットを施したブラックスピネルが、ふたつの要素をつなぎ、スタイリッシュなムードを演出。

"シェーヌ・ダンクル・パンク"ブローチ〈K18PG、ブラックスピネル〉¥4,610,000(参考価格)/エルメスジャポン(エルメス)

精悍な馬の顔は、サテン仕上げのブラックジェイド。奥行きのある革のような黒の質感とピンクゴールドの光沢が出合い、鮮やかなコントラストを描き出す。

"ギャロップ"リング〈K18PG、ブラックジェイド〉¥3,760,000(参考価格)/エルメスジャポン(エルメス)

※この特集中、以下の表記は略号になります。PG(ピンクゴールド)

SOURCE:SPUR 2020年12月号「眼福ジュエリー図鑑」
photography: Masanori Akao 〈whiteSTOUT〉 styling: Yumi Takashiba edit: Michino Ogura text: Hiroko Naruse

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