少し前までよく使われた “セミプレシャスストーン” という言葉。最近そういえば聞かなくなったな、と思ったらどうやらジュエリー業界の裏事情があるとカピル氏は言う。
「鉱物の硬さを示す、モース硬度という値に応じて、かつてはプレシャスストーンとセミプレシャスストーンが区別されてきました。水晶のモース硬度が大体7くらい。それより硬ければプレシャスストーン、といった調子です。しかしそもそもセミプレシャスストーンという呼称は、厳密な規格に沿ったものではありませんでした。どちらかというと、安定して供給できて、高値で取引できるプレシャスストーンの価値を高めるために使われていた呼称です」。
最近では、カラーストーンをより自由に楽しもうという風潮もあり、多くの天然石をプレシャスストーンとして扱うという。
「中でも個人的におすすめしたいのは、コンゴ産のトルマリン。数あるカラーストーンの中でも、特に色の豊富さで知られるトルマリンですが、コンゴ産は他の産地では見られない柔らかなパステルトーンが特徴です」。
日常で取り入れたい、モードなカラーストーンジュエリー
ファイアーフライをモチーフにしたペンダント。昨今ハイジュエリーでもたびたび登場するトレンドのカラーストーン、ルベライトをあしらって。
ジョゼフィーヌ皇后が身につけていたティアラのシラサギの羽根をモチーフにしたリング。アクアマリンのパヴェが精錬な輝きを放つ。
黄金色に輝く個性的なカラーストーン、シトリンを配したブレスレット。豊富なカラーストーンのバリエーションが揃う “セルパンボエム” コレクションから。
透明感のあるミントグリーンが特徴のプラシオライトを配したネックレス。ミニマルなデザインが、個性的なカラーストーンの魅力を引き立てる。
昨今のカラーストーントレンドの火付け役、マリーエレーヌ ドゥ タイヤック。グリーンクオーツをセンターに取り入れたシンプルなリングは、デイリー使いにもぴったり。
ラフカットのタンザナイトを、ビーズ状につなげたドラマティックなブレスレット。タンザナイトは昨今レアストーンとしても注目を集めている。
天然石の魅力を最大限に引き出したジュエリーで知られるマリハ。ミステリアスに輝くアメシストをドロップピアスに合わせて、顔まわりをグラマラスに彩って。
2つのカラーストーンを組み合わせてカッティング、研磨したストーンをあしらったリング。バイアスに切り替えた独創的なデザインは、唯一無二の存在感。
カラーストーンの魅力を最大限に引き出す、マルチカラーの組み合わせ。不規則なカッティングの連なりが、大胆なリズムを生み出す。