世代によって名前をつけるのはあまり好きではないが、新音の思慮深い語り口を聞いていると、世に言う “Z世代” とやらは、もしかしたら本当に新人類なのかもしれないと思う。
2004年生まれの現役高校生でありながら、女優、そしてモデルとしても活躍する彼女。カメラの前に立った時に見せる10代とは思えない大人びた表情は、母でありモデルの先輩、クリスウェブ佳子の教育の賜物だろうか。
「デジタル世代と呼ばれることが多いですが、私自身は比較的アナログなところがあって。テレビは見ない、SNSもあまり使わない、ネットも主に調べごとで使う程度。時間があったら本ばかり読んでいます。今関心があるのはアクティビズム。学校でももっぱらそんな話ばかりしています。ただ、同級生の友達にリベラルな子が多いのは、デジタルカルチャーの恩恵を受けてるのかもしれませんね」。
話せば話すほど、その老成した視点に驚かされるが、好きな音楽の話になるとティーンエイジャーらしさがちらりと顔を覗かせる。
「ロックが好きで、ニルヴァーナからAC/DC、フォールアウトボーイまで年代を問わずディグっています。ヒップホップだとエミネムとトラヴィス・スコットが好き。ジャンルを分け隔てなく取り入れるようにしています」。
今回の撮影では、事前に着用するジュエリーブランドのリクエストを取った。新音が選んだのは、老舗メゾンのブシュロン。歴史を愛する彼女らしいチョイスだ。
「子供の頃、家族でパリに行った際に訪れた、ヴァンドーム広場のブティックのことを鮮明に覚えています。長い歴史があり、格式高いのに、どこか尖っているところに憧れます。ピアスの穴が空いてない私にとって、今回着用したイヤーカフは気軽にトライできて、ロックな感じもあるのがお気に入りです」。
ブシュロン クライアントサービス
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