京都に住んでいる友人が、Bリーグ(男子プロバスケットボールリーグ)の試合を観に行った話をしてくれた。京都のホームタウンチームは「ハンナリーズ」という名前で、京ことばの「はんなり(上品で華やかなさま)」にちなんだネーミングだという。友人はハンナリーズのホームゲームを観戦したことがあると言って、試合直前に行われるスターティングメンバー紹介の動画を見せてくれた。パワフルなビートにあわせて勢いよく登場してきたのは、堂々たる体格の5人の猛者たち。その風貌は自分の中の「はんなり」のイメージとはおよそかけ離れていて、ギャップに思わず引き込まれた。
「はんなり」というと、舞妓さんのような気品あふれる人を想像するが、その語源は「華あり」。性別、年齢、国籍などを問わず「華のある」人を表現する際に使うことばでもあるらしい。そうだとすると、「ハンナリーズ」という名前も腑に落ちる。華のあるプレーで、ぜひ京都のバスケを盛り上げていってほしい。
連載「寝ても覚めてもきらめきたいの」:SPURエディターがパーソナルな感情とともに綴るジュエリーエッセイを堪能して。