3つのゴールドの輪がつながり、完璧なハーモニーを奏でるトリニティリング。誕生から100年という年月を経たいまもなお、絶大な人気を保ち続けている奇跡。ピンクゴールド、ホワイトゴールド、イエローゴールド、それぞれの輪が意味するのは、愛と友情と忠誠。異なる魅力をたたえるゴールドが、人と人とのさまざまな絆を体現している。それも、これ以上ないと言い切れるほど理想的なかたちで。
言うなれば、それは「3」という数が魅せる魔法。デ・ラ・ソウルの名曲で「3はマジックナンバー」とあるように、3つの輪だからこそ叶う究極のバランスなのだ。
時代を超える普遍的なデザインだからこそ、これまでに数え切れないほどのドラマを生み出してきたのだろう。社会人になって初めてのボーナスで、震えながら手に入れた人差し指のトリニティ、成人のお祝いに母から譲り受けた、中指にぴったりのトリニティ、プロポーズリングとしてパートナーがサプライズで贈ってくれた薬指のトリニティ、ジャン・コクトーに憧れて小指に重ねづけした小さなトリニティ、困っているときに「3つ提案があるんだけど」と言って助け舟を出してくれるあの人を思い、毎日体の一部のように身につけているトリニティ。同じ3連リングでも、持ち主の数だけ物語が存在する。
100年という節目の今年、トリニティの表現はグッと拡大した。指先をするすると流れるようなリングの動きはそのままに、3つの輪はスクエア型に進化し、角に丸みを持たせた量感のあるフォルムが登場した。指になめらかにフィットし、独特のボリュームと遊びを生むスクエアモデル。これまでにない斬新な表情は、シンプルなのに力強い。一度見たら忘れられない美しさをたたえている。
1924年、貴石をあしらったジュエリーが主流だった時代に、ゴールドだけで構成したミニマルなデザインを考案し、ジュエリー界に革新を起こしたリングが、1世紀の時を越えてさらなる新境地へと到達した。常識にとらわれず、大胆な発想を恐れないトリニティは、まさに一生をともにするジュエリーにふさわしい。
ところで、スクエアと聞くと真面目で型にはまったイメージがあるが、トリニティの四角はじつにしなやかだ。人は歳を重ねるごとに丸くなると言われるが、何かとギスギスしがちな世の中だからこそ、あえて丸を四角にしてしまうくらいのひねりとユーモアが必要なのかもしれない。
人生100年時代といわれる昨今、人が100歳を迎えることはそれほど珍しくはなくなってきている。厚生労働省の調査によると、2023年の日本全国の100歳以上の高齢者数は92,139人。今から30年ほど前、「きんさん、ぎんさん」が100歳の双子の姉妹としてお茶の間の人気を集めた頃は5,000人にも満たなかったのだから、この数十年で状況はずいぶん変わってきている。
かつて私にトリニティを譲ってくれた母は、「そんなに長く生きても仕方ない。死ぬときはスッといきたい」などとつぶやくようになった。昔からおしゃれが好きな母の100歳の誕生日に、100年目に生まれたメモリアルピースのトリニティを贈る。それが私の夢になった。受け継いだ「丸」を、世にも美しい「四角」にして返すのだ。まだまだ生き抜いてもらわなければ。
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