敏腕PRに聞いた、モードなアテンド秘話

海外デザイナーを日々アテンドする敏腕PRの皆さんに、来日こぼれ話をインタビュー。冷や汗エピソードから、くすっと笑える面白ストーリーまで、貴重な裏話をお届け

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某デザイナー①がお気に召したのは、意外なアノお菓子

by プレスMH

「某デザイナーのインタビュー場所は、いつも滞在する御用達ホテル。休憩時の軽食用にベリー系のフルーツや紅茶など、思いつく好みの飲食物をいくつか用意していました。いざ取材が始まるとホテル側が茶器と一緒に置いてくれていたお茶菓子の柿の種をものすごく気に入り『これ気に入ったわ! お代わりを頼んで』と言われました。『気を回したのに……』というエピソードは、本当にたくさんありますね(笑)」

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某デザイナー②はセレブ〜なヘリコプターがお好き

by プレスEF

「分刻みのスケジューリングに追われた某ジュエリーデザイナーの来日取材。ドタバタな中、彼女は『友人から東京のヘリ観光に誘われた! 行くしかない!』と言い出し、もう行く気まんまんの様子(デザイナー本人のSNSを媒体に共有する企画も進行していたため、いろいろネタがあったほうがいいじゃん、とご本人は主張)。

この状況になったのが当日の午前中。なんとか午後の予定をこなしていただきながら夕方の予定を調整できないかと試行錯誤(汗)。ヘリポートまで距離があるため、夕方組んだインタビューをリスケするしか方法はないなか、ヘリに乗れないならと、どんどん彼女の気分の雲行きも怪しくなってしまい……。結局、休日返上という交換条件をなんとかのんでもらい、各方面にご容赦いただきリスケ完了。翌日話を聞くと、雲が多くその日のヘリ観光はできなかったそうですが(笑)、別日に乗れたようでとってもご満悦でした!」

 

VERA WANGの麗しき美脚と隠れたストーリー

by 内田メグ(M)

「とにかく美脚でスタイリッシュなVERA。旗艦店オープンのために来日し、パーティ会場にも10cm以上のピンヒールで登場。ため息もののルックスだったのですが、ものの5分で『これ以上立っていられないからホテルへ戻る』と言い出し、すごく焦りました。日頃アーティストとのコミュニケーションでは説得すると逆効果になることも多いため、その場に居たくなるよう私は必死に挨拶の列を作り続ける作戦に。来場者の中には華々しい経歴を持つ彼女に憧れている方も多く、楽しく話しているうちに無事パーティは終了。VERAも『とても素敵な時間だった』とホテルへ。数々のデザイナーのアテンド経験がありますが、このパターンは初めてで大変勉強になりました」

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某デザイナー③から頼まれたさすが!の自己演出

by 編集者SF

「今から10年以上前、某スターデザイナーをゲストに迎えてのシークレットなクラブイベントを開催しました。それはもう大変でしたが、いちばん驚いたことは、直前のタイミングで『イベントの入り時に、ヴィンテージカーで登場したい!』とリクエストされたこと。運営で手が回らない私たちの代わりに、友人たちが指定車種の車を手配してくれ、無事にスーパースターは最高にクールな車でクラブに乗りつけてくれました。あんなに眩しい登場シーンを目撃できたことは、一生の思い出です」

 

VIVIENNE WESTWOODのユニークで誇り高いアティチュード

by 内田メグ(M)

「『VIVIENNE WESTWOOD展』の日本での開催が決まり、2005年11月にお祝いのために来日。ホテルの一室で取材を行なった際、ヴィヴィアン本人が『リラックスしながらやりましょう』とみんなを促しながら寝転び、インタビュアーからプレスまで全員で床に寝ながら話を聞きました。まるでホームパーティのような雰囲気になり、結果的にパーソナルな話を交えての和やかで楽しい取材になりました。そんなチャーミングな人柄が魅力なのですが、一問一問ゆっくりと丁寧に答えるため、インタビュー時間が極端に長くなることもしばしば。プレスの皆様をお待たせしてばかりで、いつもヒヤヒヤしていました。

また、取材やランウェイのバックステージなどで会うスタッフやセレブリティとファッション談義に華を咲かせていたのも印象的。『これいいわね』『こういう感じも好きだわ』とお話しされているのをよくお見かけしました。その中で"dress right"というワードをよく使っていて、個性的な着こなしに見えても、そこには必ずストーリー性があることを感じました」

 

Ramesh Nairの無茶振りリクエスト

by 福崎綾子(THE WALL)

「前職のときのエピソードで、MOYNATの前クリエイティブ・ディレクター、Ramesh Nairさんが来日する際に『パリの書店で絵本作家、三浦太郎さんの絵本を見つけたんだ! ぜひ彼とコラボレーションしたいからコンタクトをとってほしい!』と突然頼まれまして……。ですが、三浦さんの連絡先になかなか辿り着かず、出版社に頼み込んでなんとかつないでもらいました。

数カ月後、無事にコラボレーションが実現し、当時の伊勢丹ザ・ステージのPOP-UPでお披露目することができました。当初はどうなることかと思いましたが、ここまでコミットした甲斐があり今でも年末年始にはRameshからHoliday Greetingsが届きますし、三浦太郎さんの個展にお邪魔する機会があったりと、素敵な経験となりました」

FEATURE
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