2019年の夏に、ひたすら滝や渓流を登る沢登りを経験したのと、岩場の多い山に登ったおかげで“よじ登りたい熱”が高まってきて、都内のボルダリングジムにやってきました。ボルダリングは、2020年のオリンピック種目にも選ばれましたよね。ずっとジムにも興味があったので、真剣勝負で挑みます。
先生は「B-PUMP TOKYO 秋葉原」店長の寿村尚良余(すむらひろよ)さん(国内外の多くの大会に出場する現役クライマー!)。体験する前、「握力がなくなるので長くても1時間くらいです」と聞いて、そんな短いの?と驚きました。先生いわく、ボルダリングは体と頭を使うパズルのようなスポーツ。あると有利なスキルは何かと聞くと、「まず、バランスのよさ」……あ、それはあるかも。僕、今まで一輪車で一度も転んだことがなく、バランスボールの上にも立てますから(笑)。「体幹」……それも大丈夫そう。実は以前、日本舞踊を習っていたこともあります。「そして、柔軟性ですかね」……これはどうかな。体はちょっと硬いかもしれません。
ボルダリングは、壁についている突起物(ホールド)を使ってスタートからゴールまで登るというのがルール。ただ、このホールド、どれを使ってもいいというわけではありません。難易度によって色が決まっているそうで、「まずは初級のピンク、次にグリーンいきましょうか」と、どんどん登らせてくれます。
これはいける、と思っていたらつかむところがほとんどない、つま先を置く場所も小さい、ホールドとホールドが離れている、というルートに。怖‼ 後ろから見ているとさほどでもない高さでも、登ってみるとすごく高く感じます。次、どう体を動かせばよいのか考えているうちに腕がパンパンになってきて、「長くても1時間」と言われた意味がよくわかりました。そり返っているオーバーハングにいたっては、練習を積んでいつか挑戦するということで……。
「もっとできるかと思いました」との僕の感想に、返ってきたのが「男性はみんなそうおっしゃるんですよ」という言葉。腕力だけでなく、もっと体全体と頭をやわらかく使わないと、ということですね。