長く愛用したい、雪のように真っ白なキーボード vol.168

2021年末の“マイ・ベスト”ガジェットにも挙げた、「Happy Hacking Keyboard(略して、HHKB) HYBRID Type-S」。HHKBは長年エンジニアを中心としたプロたちに愛されてきたキーボード。

昨年は誕生25周年の記念すべき年ということで、真っ白なカラーの「HHKB雪」が限定発売されまして、白好きの私はまさか愛用のHHKBに真っ白モデルが登場するとは思わず、狂喜乱舞! それ以降、限定HHKB雪を愛用しています。それ以前は通常の白モデル(少しアイボリーっぽい色なのです)のキーを無刻印のものに替えて使っていました。

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上が今使っている限定HHKB雪、下が以前使っていた通常の白

ただ、この真っ白でかわいい限定雪モデル、発売後すぐ完売してしまったようで、私も最近までSNSのコメントなどを通して再販を望む方たちの声を度々目にしていました。

あれから1年経ち……なんとなんと、この雪モデルがまさかの定番化!(拍手) しかも、デザインが一新され、よりスタイリッシュな印象になって帰ってきました。

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全体の印象を変えているのは、キーに刻印された文字のデザイン。これまでのHHKBでは左斜上にプリントされていたアルファベットの刻印が中央に。シフトやリターンといった単語がプリントされたキーの刻印の位置も変わっています。刻印自体の文字サイズもだいぶ小さくなって、よりミニマルな佇まいに。もちろん、ワイヤレスなので、ケーブル類もなくスッキリです。

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限定HHKB雪のちょっと無骨なデザイン×真っ白なボディのバランスも好きだったのですが、定番化されたHHKB雪のミニマルな佇まいもまた違った印象で、なんとも甲乙つけがたい……!

配列は英語配列と日本語配列の2種類、それぞれキーの刻印あり/なしが選べます。また、刻印モデルは左上にロゴがプリントされていますが、無刻印モデルはロゴのプリントもありません。

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また、キートップのみのセットも別売りされているので、無刻印モデルを購入して、一部を刻印キーに入れ替える、なんて使い方もできます。

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私もしばらく無刻印状態で使っていたのですが、オンラインバンキングなどで数字の暗証番号の入力間違いをしそうになるのが面倒で(笑)、最近は数字キーのみを刻印キーに入れ替えて使っています。

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刻印キーは昨年の限定HHKB雪のものです

キーボードのキーの部分の仕組みにも色々な種類があって、HHKBは“静電容量無接点方式”を採用しています。静電容量無接点方式は、キーが押されたということを静電気で検知するので、機械的な接点を必要とせず壊れにくい、ということらしい。耐久性に優れている、というのもそもそもプロ向けとして誕生したキーボードならでは。

また、昔はオフィスなどでキーのプリントが剥げて消えてしまっているキーボードをよく見かけた覚えがあるのですが、HHKBはキーの樹脂自体にインクを染み込ませる印刷方法でプリントされているため、刻印が消えることもありません。ゴシゴシ拭いてお掃除しても、刻印が消える心配がないのはうれしい。

使いはじめてまもなく20年(!)経つという、夫の愛用HHKBを見ても、確かに刻印が薄くなったり、消えたりしている様子は全くナシ。

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ちなみに、キー以外の部分が黄ばんでかなり年季が入っていますが、現行のHHKBはほぼ黄ばまない素材に変更されているそうです。

バッテリーではなくあえての乾電池駆動なのも、バッテリーのヘタリを気にせず長く愛用できるように、との配慮かと思われます。電池は、いつも3〜4ヶ月毎に交換しているかな。

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こういったPC周りのガジェットや周辺機器はプロダクトのライフサイクルが短いものが多い印象ですが、HHKBは長く愛用できる優秀な“ツール”。キーボードとしては高額な製品ではありつつも、キータッチや配列にしっくりくるようであれば、投資する価値は間違いなくアリ、な逸品と思います。クールでモードなモノがお好みの方には、黒いボディに黒の刻印の有無が選べる「墨」モデルもオススメです。

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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