スマート家電の自動化を組み合わせ、仕事空間が快適に! vol.208

朝、仕事場のドアを開けた瞬間、エアコンはすでにほどよく効いていて、照明もふんわり点いている。ここ最近、空調や照明、鍵が“私より先に”動き出す仕組みを仕事場に取り入れています。

朝、仕事場のドアを開けた瞬間、エアコンはすでにほどよく効いていて、照明もふんわり点いている。ここ最近、空調や照明、鍵が“私より先に”動き出す仕組みを仕事場に取り入れています。

音声アシスタントから、手ぶらオートメーションへ

スマートホーム機器は10年ほど前から色々使い始め、自宅では以前からGoogle Assistantに「OK Google」と話しかけて空調や照明を操作できるようにしていました。でも、たまに反応しなかったり、思った通りに動いてくれなかったり。そういう時モヤっとすることもあり、気づけば、話しかけること自体が面倒に感じるようになっていたりして……。であれば、何の操作も必要とせずに、自動で整ってくれるほうがいい。そう思って、仕事場は可能な限り、何も触れずに空間が整うよう自動化をしています。

スマート化しているサーキュレーターとスポット照明
スマート化しているサーキュレーターとスポット照明

快適さをつくる、4つの仕組み

使っているのは、この連載でも過去にご紹介しているSwitchBotPhilips HueSESAMEといったスマートホーム機器。仕組みは大きく分けて3つ。「空調・換気」「照明」「鍵」「掃除」です。

まずは、空調・換気。リモコン操作ができる家電が操作可能になるSwitchBotのハブミニで、アトリエに近づくとエアコンとサーキュレーターが自動でオン。離れるとオフ。SwitchBotのアプリからオートメーションを設定できるので、CO2センサー(温湿度計)で計測したデータをもとに、肌寒い季節は室温が20度を切ると暖房が入るように設定していました。そろそろ冷房の季節がやってくるので、設定を夏仕様にアップデートしようと思っています。

SwitchBotアプリとCO2センサー(温湿度計)
SwitchBotアプリとCO2センサー(温湿度計)。ハブミニは壁に貼り付けて設置しています

SwitchBotは他にもたくさんのスマート家電を展開しているので、デザインや機能が生活スタイルに合えば、まとめて揃えるのも便利。多くの操作をアプリ内で完結できます。

照明は、バルブを交換できるものはすべてPhilips Hueのスマート電球に。Philips Hueのブリッジ(ハブ)とモーションセンサーを組み合わせて、在室に応じてオン・オフ、時間帯に合わせて自動で調光をする設定をしています。

Philips Hueの電球
電球の種類もいろいろ選べるPhilips Hue
Philips Hueのモーションセンサー
人の気配をセンシングするモーションセンサーは、警報アラームとしても使えます

Philips Hueアプリにプリセットとして用意されている「自然光」シーンに設定しておくと、朝は白っぽく明るく、夕方はあたたかみのある光に変わってくれるのがお気に入り。Philips Hueのスマート電球は他の類似製品より高価ですが、安定性や操作のしやすさなど、さすがと思うポイントが多いです。せっかく導入するなら、Hueを選んでよかったと思っています。

鍵は自宅でも愛用しているSESAMEのスマートロックを導入。仕事場はオートロックがないため、2つ付いている鍵を両方ともかけるようにしているのですが、出入りするたびに2つの鍵を開けたりかけたりするのが、想像以上に面倒で。「リモート」と「リモート nano」で、ボタンひとつで上下2つの鍵を操作できるようにしています。近づくと自動で解錠する「手ぶら解錠機能」もありますが、セキュリティ面から不安もあるので、この機能はオフにしています。

SESAMEの「リモート nano」
「リモート nano」はキーケースと一緒に持ち歩いています
SESAMEの「リモート」
来客時は壁に貼り付けた「リモート」でワンタッチ解錠

2台のSESAMEと合わせて、「オープンセンサー」も導入。これは、ドアの開閉をセンシングして、鍵の施錠・開錠を制御してくれるもの。SESAME単体でも時限オートロック機能が使えるのですが、宅配便の方がいらした際など、まだ応対しているのに鍵がかかってしまうのが気になっていて、オープンセンサーがあればドアを開けている間は鍵はかけず、ドアが閉まったらすぐに(重要!)鍵をかけてくれます。鍵のかけ忘れもなくなり、安心感があります。

上下2つの鍵に設置したSESAME
上下2つの鍵に設置したSESAME

また、掃除は以前この連載でもご紹介した、「Xiaomi」のロボット掃除機 S20+に全てお任せ。狭いスペースにも置けるコンパクトなサイズ感なのに、回転する水拭きモップが付いていて、しっかり掃除してくれる点がお気に入り。毎朝8:00に掃除しておいてもらうように設定しています。

Xiaomiのロボット掃除機S20+
毎朝、掃除をしてくれるXiaomiのロボット掃除機

これで、出社から作業開始までが驚くほどスムーズになりました。毎朝、私が到着する前にロボット掃除機が床をきれいにしてくれて、私が仕事場の近くに着くと、スマホの位置情報で空調がスタンバイ。リモートminiのボタンをワンタッチで解錠、仕事場に入ると照明がふわっと点灯し、ドアが閉まるのと同時に施錠。気がつけば、温度も光もちょうどよく整い、コーヒーを淹れて、そのまま自然に仕事を始められる——そんな流れです。

テクノロジーの力を借りて、快適な空間を手に入れる

実感しているメリットは、何も気にせず、心地よい環境が先に整っていること。真冬は寒い外からふんわり暖められた空間に入室するとホッとしますし、朝と夕方で光が変わるので、目も疲れにくい気がしています。夜まで仕事をしていると、気づけば眠気を誘うようなムーディな照明になっているので「ハッ! そろそろ帰らなきゃ!」と気づかせてくれるのもありがたい。環境が自然と、気持ちを“始業モード”、”終業モード”へ導いてくれる感覚があります。

Phillips Hueで調整した室内の空間
夜遅い時間は気づけばこのくらい暗くなっています(笑)

今回は私の仕事場の話になりましたが、住空間であれば、疲れて真っ暗な部屋に帰ってくるよりも、明かりがついて快適な温度の空間に帰ってくるほうが、よりホッとできるはず。鍵をスマート化するだけでもかけ忘れが防げますし、Philips Hueのモーションセンサーは警報アラーム機能が付いていたりも。お家のセキュリティの強化にもおすすめです。

そしてもう一つ。人という生き物はどうやってもミスをするものですから、外出する際や帰宅する際に「あれ、電気消したっけ? 鍵かけたっけ?」と気にしなくていいのは本当に気が楽です。

全部を一気にそろえなくても、たとえば「Philips Hueの照明だけ」を取り入れて、帰宅時や朝の自動点灯を試すだけでも、ちょっとした快適さは十分に味わえます。そこから、自分の暮らしに合わせてアイテムを選び、少しずつ広げていくのがおすすめです。私も、そんなふうに小さな手間を少しずつ手放していく中で、毎日をより軽やかに過ごせるようになった気がしています。これからも、自分のペースで、少しずつアップデートしていけたらと思います。

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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