【iPhone 15シリーズ】使い心地は?カメラ機能は? 気になるポイントを速報レビュー! vol.184

デジタルプロダクトの新製品が続々と発表されるこの季節がやってきました。9月は毎年Appleの新製品が発表されるのですが、今年も例年通り、iPhoneとApple Watchシリーズの新機種が発表されました。今回は、アメリカ西海岸ベイエリアにあるAppleの本社で行われたスペシャルイベントの会場へ伺っていち早く拝見してきたiPhone 15シリーズについて、実際に数日使ってみて感じたことをお伝えします!

iPhone 15 Pro (ホワイトチタニウム)
iPhone 15 Pro (ホワイトチタニウム)

新登場したiPhone 15シリーズは、iPhone 14シリーズと同様、iPhone 15 Pro/Pro MaxとiPhone 15/15 Plusの4機種。

左からiPhone 15 Pro Max(ナチュラルチタニウム)、iPhone 15 Pro(ホワイトチタニウム)、iPhone 15 Plus(ブルー)、iPhone 15(ピンク)
左からiPhone 15 Pro Max(ナチュラルチタニウム)、iPhone 15 Pro(ホワイトチタニウム)、iPhone 15 Plus(ブルー)、iPhone 15(ピンク)

大きさもデザインもさほど変わっていないように見えるのですが、実際触ってみると、なんだか握り心地が柔らかくなったことに気づきます。iPhone 15シリーズは共通して本体のエッジが曲線を帯びた仕上がりとなり、それにより手馴染みがとても良くなりました。

上がiPhone 15 Pro、iPhone 15、下がiPhone 14 Pro
上がiPhone 15 Pro、iPhone 15、下がiPhone 14 Pro

加えて、これまで新しい機種が出るたび重くなっていたProモデルは20gほど軽くなっています。これは側面部分に使われていた素材がステンレススチールからチタニウムに変更されたおかげ。しかも、前述の手馴染みの良さとの相乗効果なのか、数値以上に軽く感じます。初めて触った時は「わ!軽っ!」と言葉があふれてしまったほど。


とはいえ、この重さの感じ方は、私がiPhone 12 Pro、13 Pro、14 Pro……と重くなっていっていた新機種に毎年買い替えていたから思ったことかもしれません。例えば、iPhone 15 ProはiPhone 12 ProやiPhone 11 Proと重量的にはほぼ同じだったりしますし、軽くなったとはいえ、どの機種から機種変するのかで感じ方は変わりそうです。


そして、iPhone 15 Pro/Pro Maxはブラックチタニウム、ブルーチタニウム、ナチュラルチタニウム、ホワイトチタニウムの4色展開。ギラッとしたデザインだったiPhone 14 Pro シリーズと比べると、ブラス加工されたチタニウムがとてもシックでどのカラーも上品で大人な印象です。

Appleの本社で行われたスペシャルイベントの会場の様子。iPhone 15 Pro/Pro Maxブース

個人的な推しカラーはナチュラルチタニウム! これがなんともいえない暖色系のグレージュで、光の当たり方によってゴールドっぽく見えたり、グリーンがかって見えることもある洒落た色。チタン素材というと、硬派な雰囲気になりがちなところ、柔らかで品のある印象に仕上げているところはさすが。

iPhone 15 Pro Max(ナチュラルチタニウム)
iPhone 15 Pro Max(ナチュラルチタニウム)

ただ1点注意したいのは、どのカラーもサイドのチタン素材部分につく指紋がけっこう目立つこと。色が濃くなっているように見えるので、一瞬ギョッとしてしまうのですが、この指紋汚れに関しては、柔らかな布で拭けばきれいになります。

手前:iPhone 15 Pro Max(ナチュラルチタニウム)、奥:iPhone 15 Pro (ホワイトチタニウム)
触れる機会の多い部分に指紋が目立つ。手前:iPhone 15 Pro Max(ナチュラルチタニウム)、奥:iPhone 15 Pro (ホワイトチタニウム)

一方、iPhone 15シリーズはシャーベットのようなピンク、イエロー、グリーン、ブルー、そして漆黒な仕上がりがカッコいいブラックの5色展開。今回からスマートフォンでは初というガラス自体に着色する特殊な技術を使っているらしく、スタンダードモデルとはいえ、Proモデルのような質感があります。

Appleの本社で行われたスペシャルイベントの会場の様子。iPhone 15ブース

また、これまでProモデルでしか使えなかったダイナミックアイランドも使えるようになり、メインカメラにはこれまではProモデルにだけ搭載されていたような48MPカメラが搭載され、超高解像度の写真を撮ることができるようになりました。数年前のiPhoneを使っている方であれば、この違いには「おお!」と驚くはず。

【iPhone 15シリーズ】使い心地はの画像_8
iPhone 15で撮影した空と海の写真
iPhone 15で撮影

iPhone 15 / 15 Plusに関しては、スマホとして普通に使うのであれば、Proモデルとの差はほとんどない、と言ってもよいかもしれません。そして、ここまで「軽くなった」と力説してきたProモデルよりもさらに軽い、というのもポイント高し。

そして、iPhoneのカメラといえば、撮影場所の光によってレンズの丸い“フレア”が派手に映り込むイメージがありましたが、これはProシリーズのメインカメラのレンズコーティングによって改善されています。かなり厳しい逆光の環境で撮影をしてみましたが、確かにフレアの出方が変わり、レンズ交換式のミラーレスカメラで撮影したような光の筋までが写っていて、びっくり。

iPhone 15 Proで撮影した逆光写真
iPhone 15 Proで撮影
iPhone 14 Proで撮影した逆光写真
iPhone 14 Proで撮影

フレアはゼロになったわけではありませんが、カメラの“味”として表現の一部として使えるようになったのではないかな、と。さらにiPhone 15 Pro Maxであれば5倍の光学望遠ズームまで使えるので、撮影ツールとして1台持っておくと面白い“カメラ”とも言えるかも。撮影の幅が広がって、楽しいです。

iPhone 15 Pro Maxの5倍望遠ズームで撮影した飛行機の写真
iPhone 15 Pro Maxの5倍望遠ズームで撮影
iPhone 15 Pro Maxの5倍望遠ズームで撮影した夕日の写真
iPhone 15 Pro Maxの5倍望遠ズームで撮影

もう一つ、iPhone 15シリーズに共通する大きなアップデートポイントとしては、これまで充電などに用いるコネクタ部分に長らく使われてきたLightningがUSB-Cとなった点。USB-Cにはデータ転送速度や急速充電に対応しているか否かなど、いろいろな規格があるのですが、iPhone 15シリーズには共通してしなやかな編み込みデザインで絡みづらいUSB 2のケーブルが付属しています。

iPhone 15シリーズに付属のUSB 2ケーブル

Proモデルはより通信スピードの早いUSB 3に対応しているので、USB 3に対応しているケーブルを別途用意すれば、外部ストレージに撮影した動画データを保存したり、PCをケーブルで繋いで撮影と同時にiPhoneから直接データを送るテザー撮影(!)なんかをすることもできるみたい。これらの機能、実際に活用できるのはガチのクリエイティブプロだけではないかな……とは思いつつ(笑)、LightningからUSB-Cに変わったことで、これからiPhoneでできることはますます増えていきそうです。

最後に、今回のiPhone 15シリーズ、どうやって選べば良いのでしょうか。これまで明確な性能差があったProモデルとスタンダードモデルの差が縮まっており、Proシリーズでしか使えない機能はクリエイティブプロ向けのものが多いです。超望遠カメラを活用したり、クリエイティブ製作の道具としてフル活用したい!ということでもない限りは、スタンダードモデルのiPhone 15 / 15 Plusで充分かなと。

あとは、見た目で気に入ったものを選ぶのが一番。長い時間を一緒に過ごす、相棒になるのですから、ね。iPhone 15シリーズは現在予約受付中、発売は9/22(金)です。

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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