布を受け継ぐ伝統から生まれた、祈りを込めた作品たち。韓国の縫製作家、チェ・ヒジュの展覧会がYAECA HOME STOREにて開催

東京・白金のYAECA HOME STOREでは2025年4月12日(土)より、布の作品で知られる縫製作家、チェ・ヒジュの展覧会を開催する。韓国の伝統的な天然繊維を主な素材に、布の美しい質感を生かした多様な形態の制作を行う彼女が、家族や大切な人から受け継いだ布を使い、祈りを込めて作った作品の数々が展示される。

東京・白金のYAECA HOME STOREでは、2025年4月12日(土)〜27日(日)、韓国の縫製作家、チェ・ヒジュの展覧会を開催する。韓国の伝統的、文化的な習わしを大切にしながら、祈りをテーマに作り続けている作家による、美しい作品の数々が展示される。

東京・白金のYAECA HOME STOREでは2025年4月12日(土)より、布の作品で知られる縫製作家、チェ・ヒジュの展覧会を開催する。韓国の伝統的な天然繊維を主な素材に、布の美しい質感を生かした多様な形態の制作を行う彼女が、家族や大切な人から受け継いだ布を使い、祈りを込めて作った作品の数々が展示される。

東京・白金のYAECA HOME STOREでは、2025年4月12日(土)〜27日(日)、韓国の縫製作家、チェ・ヒジュの展覧会を開催する。韓国の伝統的、文化的な習わしを大切にしながら、祈りをテーマに作り続けている作家による、美しい作品の数々が展示される。

布を受け継ぐ伝統から生まれた、祈りを込めの画像_1
韓国ではモシと呼ばれる、からむし(苧麻)で作られた布を立体作品に。

チェは韓国と日本を行き来しながら、祖母や母の時代から受け継いだ、主にモシ(からむし)や麻などの貴重な生地を使って作品を作っている。韓国では布を受け継ぐことが大切な習わしなのだそうだ。モシや麻の布は、パリパリとした硬い質感と、韓紙を貼った障子のような、仄かな透け感が特徴。年月を重ねるごとに味わい深さを増していくのも魅力だ。

布を受け継ぐ伝統から生まれた、祈りを込めの画像_2
「黒い石の塔」

今回展示される作品のうち、「黒い石の塔」と「白い石の塔」は、積み石という韓国の文化をモチーフに、一週間を表す7つの石を「今日もいい1日になるように」という祈りを込めて1日ずつ積み上げていくオブジェとして作られた作品。前者には石に見立てた袋状のものの中にそば殻が入っていて、繊細で心地よい音がする。一方、後者はふわりと軽いオブジェ。黒い石との対比として作られているという。

布を受け継ぐ伝統から生まれた、祈りを込めの画像_3
「韓山からむし箱」

からむし布で作った「韓山からむし箱」は、薄くて繊細な布を使った“光の器”。一方、同じく箱型の作品である「白い麻布箱」は、韓国の伝統的な白磁器の形をモチーフにした作品。日に干しては洗うことを繰り返して、生成りだった布の色味を自然な優しい白にしているそう。チェはこの作業について、「光で色を抜く」と話す。

布を受け継ぐ伝統から生まれた、祈りを込めの画像_4
「モシミョンテ」

どこか愛らしさが漂う「モシミョンテ」は、新しい家に移ったときや店をオープンした時に、悪い運気を追い払う意味を込めて干したミョンテ(タラ)を玄関先に飾る韓国の風習を現代に生かすべく作られたもの。チェによれば「ミョンテの目によって悪い運気をすべて追い払い、きれいに巻いた糸によって福が舞い込むことを願ってこの作品を作りました。眺めることで心が落ち着き、笑顔になれますように。毎日が幸せでありますように」とのこと。

布を受け継ぐ伝統から生まれた、祈りを込めの画像_5
「福袋」

「福袋」は、韓国の伝統的な服にポケットがないことから代わりに持ち歩く、チュモニという巾着をモチーフにした作品。小さなチュモニの中には大豆が3つ。豊作の祈りを込めて王様が部下に赤い紙に包んだ大豆を渡していたという昔話を背景に、小さい福を重ねるという祈りを込めている。そして、「毎日が満月」はチェが故郷の韓国で暮らす母を想い、母が大切に手入れをし続けてきた布団の布を使って作った、満月を象った作品だ。

布を受け継ぐ伝統から生まれた、祈りを込めの画像_6
「毎日が満月」

家族や大切な人から受け継いだ大切な布で作られるチェの作品。彼女は「まるで家族写真のよう」だという。会場では、繊細な作品に込められた作家の想いを感じながら、それぞれが自分の大切な人のことを思う時間が持てるに違いない。

「チェ・ヒジュ展」
会期:2025年4月12日(土)〜27日(日)
会場:YAECA HOME STORE(東京都港区白金4-7-10)
営業時間:11:00〜19:00
電話番号:03-6277-1371
定休日:火曜
https://www.yaeca.com/