ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。今回は、かつては社内政治ともいわれ、昔かたぎの組織では今も残っている慣習について説く!
今月のお悩み
希望部署へ異動するには?(30歳・公務員)
異動したいのですが希望の部署にパイプがなく、飲み会やゴルフに参加するなど、顔を覚えてもらうための"ロビー活動"が必要な業種です。私は自分をうまくアピールできないタイプで、社内の人と就業時間外につき合うこと自体、そもそも苦手。仕事で目立つ実績があるわけではない私が希望部署へ異動できる方法は、ほかにありますか?
佐久間Pからの回答
〝社内でできる仕事〟に注力し信頼を得てから行動に移そう
ロビー活動が性に合うのなら、手段として活用するのはアリだと思います。けど、相談者はストレスに感じるタイプのようだから、積極的に続けるのは難しい気も。それでも希望部署へ異動したいなら、社内でできる別の策を実践するのがいいかもしれませんね。
ちなみに僕も、相談者と同じタイプ。20代の頃、ADはディレクターに飲みに連れ回されるのが恒例ですが、僕は業務外の誘いは基本、断っていました。一番の理由は、ロビー活動には生産性がないと思ったから。飲み会に時間を割かれて資料の完成度が低かったり、二日酔いで使い物にならない同僚もいたけど、誘いにのらない代わりに会議の前には1時間早めに出社して完璧な資料を用意するなど、つき合いの悪さを業務内容で納得してもらいました。
本音を言うと、若い世代にロビー活動をおすすめはしません。なぜなら僕の周りでロビー活動を続けて偉くなった人がいないから。組織との関係構築に気力と時間をとられて実力を磨けておらず、勝負どころで通用しなかったケースが多いからです。もちろん関係性を築けた上司が偉くなったらコネがきくけど、そんなおいしい話はゼロに近いし、組織はそんなに甘くはなく、特に今の時代は実力がものをいいます。
まずは社内での行動を改め、変えていく。メールの返信は迅速に。時間を守る。文書や資料は正確かつわかりやすく。漫然とせずに仕事すると、10日もすれば「変わった」と思われる。信頼のオーラをまとえたら、希望部署の仕事内容をよく調べたうえで実現したい企画案を提出し続ける。半年〜1年 継続すると、それが社内での名刺代わりになると思います。企画書を誰に送るべきかもよく観察すること。手柄を横取りするタイプではなく、若手の意見を反映してくれる人に送りましょう。
今回は伝統がありつつも彩りも味も個性豊かなおはぎです。そんな人になってほしいというメッセージを込めて。
佐久間Pの今月のおすすめスイーツ:「MATSUNARI-まつなり-のおはぎ」
「懐かしいのに新しい。これを手土産や差し入れにできたら、粋ですね」。定番のこしあんや粒あん、黒ごま、きな粉のほか、旬の食材を使ったカラフルなタイプも登場。
MATSUNARI
住所:東京都港区六本木6の2の31 六本木ヒルズノースタワーB1
Instagram:@matsunari_roppongi
さくま のぶゆき●TVプロデューサー&ディレクター。「オールナイトニッポン0(ZERO)」の最年長パーソナリティを務める。Netflixの大人気コンテンツ「トークサバイバー!」のシーズン3を鋭意制作中。