
ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。今回は、ハマる人が意外と多い占いについて。佐久間さんの見解や理想のつき合い方を伝授!

ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。今回は、ハマる人が意外と多い占いについて。佐久間さんの見解や理想のつき合い方を伝授!
今月のお悩み
28歳・会社員
恋愛や仕事、友人関係でうまくいかないことがあると、つい占いに頼ってしまいます。コロナ禍の頃はケータイの占いに課金する程度でしたが、最近は手相や四柱推命、霊視などあらゆるジャンルの占いに行くように。何万円も貢ぐような重課金勢ではないけれど、ふと「このままでいいの?」「私、幸せになれるのかな」と、不安になります。
佐久間Pからの回答
ベストを尽くしたうえで心の処方箋として利用できたら
幸せには……なれないんじゃないかと思います。占いってカウンセリングの要素もあるから、心の処方箋として利用するのはアリだと思います。しかし一方で、自分がやれることをすべてやったと感じるまで問題に向き合い、経験を積んでいくことも大切だな、とも。でないと、壁にぶつかるたび占いに頼っては、原因を探らないままで改善されないから、同じ失敗を繰り返すことになってしまう。つまり人間的な成長ができないままなんです。
人生が何らかのスポーツだとするなら、占いは指針を示してくれるコーチやアナリスト(データ戦略スタッフ)のようなもの。彼らのアドバイスが当たったとしても、実際にプレーするのは選手であるあなたで、自身の体力や技術がそれに見合っていなければ、成果を上げられる可能性は低い。人生を生きるための基礎体力も、悩みや壁と真摯に向き合い、自分で乗り越えないとつかないんですよね。だからこそ個人的には、占いや神頼みといった類いのことは、物理的にベストを尽くしたあとに行きたいな、と思っています。
あと占いに依存しすぎてしまう人に〝人間ドックには行かないで、厄除けだけしている人〞なイメージがあります(……すみません)。「占いはエンタメのひとつ」くらいの感覚で楽しみたいところですが、重課金勢や反射的にチェックしちゃう人も少なくないはず。人間は何かに依存していく生き物でもあると思うから、そこは全振りせずに、愚痴を言える友達、推し活、スイーツ巡りなど、小さな依存先をたくさん作ってバランスを保っておくことが大事かなと思いますね。
さて、今回のおすすめは、街の小さな洋菓子店の「イチゴシャンデ」。イチゴ、生クリーム、チョコレート、バタークッキーが四位一体となり、おいしくて楽しい。こんなふうに人生にもワクワクをちりばめておけたら、ひとつに依存せずに生きられそうですよね。
佐久間Pの今月のおすすめスイーツ:「オザワ洋菓子店」のイチゴシャンデ
写真は高さ約7㎝の「イチゴシャンデ」(大)1個¥300
1964年創業、家族で営む洋菓 子店の初代が考案。"イチゴのシ ャンデリア"が名前の由来。イ チゴに生クリームを絞り、チョ コレートをからめてクッキーにオン。
住所:東京都文京区本郷3の22の9
TEL:03-3815-9554
営業時間:10時30分~18時(売り切れ次第終了・予約可)
休業日:日・月曜(祝日は営業)
さくま のぶゆき●TVプロデューサー&ディレクター。企画・演出、プロデューサーを務める「デスキスゲーム いいキスしないと死んじゃうドラマ」がNetflixで配信中。書籍『ごきげんになる技術』(集英社)も人気。