リーダーに必要なのは“あること”を怠らない技術【佐久間Pの甘口人生相談「え、それ俺に聞く!?」】


ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。チーム全員がすこやかさと士気を保ち、結果も出す――佐久間Pが思うリーダーの在り方とは?

今月のお悩み

理想のリーダー像とは?(37歳・営業企画)
チームリーダーに昇格しました。私には佐久間さんのようなカリスマ性も企画力もないので、みんなの意見を折衷し、最適な着地点を見つけるスタイルが理想です。けれど実際は八方美人になりがちだし、手がける商品がバズったり売り上げ増という実績につながりません。上手な指揮の執り方、教えてください。

佐久間Pからの回答

目的から決断までの過程を言語化し、チームで共有しよう

リーダーとしての在り方に、あなたの人としての資質や魅力は関係ありません。企業を一人で引っ張れるほどカリスマ性があるか、人を見出す力や育成力が抜群に高く、育てた後輩らにすべて任せられる人ならうまくいくけれど、そんなケースはごくまれ。個人に頼ろうとすると、当人が永遠に働き続けないといけないし、リーダーと部下の親密度によって共有事項にも差が出るから、うまくいっているようで内部バランスが崩れていることが実は多い。

最も大事なのは、きちんと言語化してチーム全員で共有すること。プロジェクトの狙いや目標はもちろん、施策でプランAとBがあったとしたら、Aを選んだのはなぜか? 決断に至るまでの仮説や理由もです。言語化を怠ると「リーダーのセンスや勘で決まった」と思われ、再現性が低くなるんです。

課題や目標を共有できていればチームは自然と動いていくので、リーダーは明確な基準を持った上でそのつど、提案をブレずにジャッジする。3〜6カ月程度で具体的な数字や結果が見えるので、それに従って仮説と検証を繰り返しながらチームを動かしましょう。また、全員で価値観を共有できると、たとえうまくいかなくても全員の経験値になり、今後の糧になる。失敗が失敗じゃなくなるんです。

この考えはどんな職種にも当てはまります。僕が関わるバラエティでもそう。実はセンスは最後のひと匙。ターゲット層、スタッフの資質、目標点……全要素を考慮し、左脳で構築してから。でないとぼんやりした作品になってしまう。つまりリーダーは誰でもできることを丁寧に積み重ねていけばよいだけ。しかもこの術、身につけるといくつものプロジェクトを遂行できるチームが持てるし、工程も少なく済むメリットもあるんです。

今回は「ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラ」のテリーヌを。揺るがない美学と確かな技術で評価を得ています。

佐久間Pの今月のおすすめスイーツ:「ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラのテリーヌ・ピスターシュ・グリオット」

ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラのテリーヌ・ピスターシュ・グリオット

「テリーヌ・ピスターシュ・グリオット」1本¥2,160

ピスタチオとグリオットチェリーの黄金コンビをテリーヌに昇華。ピスタチオのプラリネやガナッシュ、パートドフリュイ、チェリーのコンフィチュールなどをレイヤー。「ワインとも好相性。取り寄せも可」
https://yukinoshita.info

佐久間宣行プロフィール画像
TVプロデューサー&ディレクター佐久間宣行

さくま のぶゆき●TVプロデューサー&ディレクター。「オールナイトニッポン0(ZERO)」のパーソナリティ。オードリーの若林正恭さんと星野源さんが出演するトーク番組「LIGHTHOUSE」がNetflixでスタート。

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