01 愛するチョコレート菓子

どうもこんにちは平野紗季子です。SPUR7月号より、わたくしの連載「スイーツタイムトラベル」が始まりました(わーい!パチパチ)。「たったひとかけらのお菓子は、時間を巻き戻すこともできるのだ」をコンセプトに、お菓子を#時間旅行の装置#と捉え、味に歴史に文化に記憶、そのお菓子が持つストーリーをビジュアルとテキストでお届けします。第一回目に登場するのは、田園調布ローザー洋菓子店のロシアチョコレート。

photo:Masaya Takagi styling:Keiko Hudson

はい。こんなビジュアルに仕上がっております。エッセイはぜひ誌面でご覧いただくとして、こちらの番外編? というかおまけ? コーナーでは「他にもあります、愛するチョコレート菓子」を徒然なるままに紹介したいと思います。来る日も来る日もスイーツ求めて右往左往、お菓子食い平野のチョコレートメモ。糖分不足の休憩タイムなんかにぜひゆるりとお読みください〜。


清澄白河 Artichoke Chocolate のチキン

見てくださいこれ。チョコレート、っていうかチキン。しかも骨つきの。あまりにリアルでチキンランもびっくり。今までうさぎさんやら猫さんやら動物を模ったチョコレートには様々お目にかかってきましたが、食肉に擬態したチョコレートは世界初なんじゃないでしょうか。私的奇抜チョコランキングはこの数年ずっとジャンポールエヴァンの筋肉タブレットだったんですが、遂に次の時代が来た感あります。チョコレートの中にはヘーゼルナッツ、カシューナッツ、ドライイチジク、ピスタチオがぎっしり。骨まで食べれます。しかもちゃんとおいしい。カカオ豆から選定するビーントゥバーのチョコレート店なだけあります。ふざけているのにクオリティが高い、そんなの最強じゃないか。


DOMORI クレマジャンドゥーヤ

一休さんの水飴、プーさんの蜂蜜、平野紗季子のDOMORIクレマジャンドゥーヤ。といえばこの小瓶がどれだけ危険な存在かわかるでしょうか。スプーンを突っ込んだら最後、空っぽになるまで舐め回さずにはいられないジャンドゥーヤ(ヘーゼルナッツチョコレート)クリームが閉じ込められています。さすがDOMORIに偽りなし。ヘーゼルナッツとカカオの純粋な美味しさだけが口いっぱいに広がります。魅了。

※世界最高品質と名高いチョコレートメーカー・DOMORI社。カカオの栽培から発酵、焙煎、製造まですべて行い、希少品種の豆を使った香り豊かなチョコレートを提供。

レストランアラスカ オリジナルチョコレート

大人だからってハイカカオなビーントゥバーチョコばっかり嗜まなきゃいけないわけじゃないと思うよ。いくつになっても堂々と明治の板チョコを齧ればいいし、アルフォートの帆船に憧れを抱き続ければいいよ。って私は思うので、カカオの比率なんかが決して書かれないも大好きです。最近出会ったのはレストランアラスカのくまョコレート。白くまと黒くまがオセロのようにずらりと並んで可愛らしい。チョコレートはアラスカ各店舗で買えますが、せっかくなら日比谷の日本プレスセンター店での購入&お茶を。日比谷公園を望む高天井のダイニングは、北極のオーロラのような?中世の大劇場のような?もうなんと表現したらいいいか分からないくらい度肝を抜く内装で我々を迎え入れてくれます。


ピエールマルコリーニ×MAISON KITSUNE CHOCOLATE  BENTO BOX

それからもうひとつ。ねえ、これ、最高じゃないですか? ピエールマルコリーニとキツネのコラボボックス。(2015年限定商品)

キツネが…

ヒャー…!!!!

って伸びるんです。なぜ?ってそれはそっちの方が楽しいから。最高にチャーミングで、最高にファンタジー。お菓子はやっぱりこうでなくっちゃ。再販希望。

平野紗季子プロフィール画像
平野紗季子

1991年、福岡県生まれのフードエッセイスト。小学生から食日記をつけ続ける生粋のごはん狂。雑誌での連載を中心に活動するほか、お菓子やイベントのプロデュースなども手掛ける。著書に『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)がある。日々の食生活はインスタグラムにて。

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