釜定の鉄鍋とエスニック - 今月のひと皿 | vol. 7

 今月の器は、盛岡で100年以上続く老舗、釜定の南部鉄器。「鉄鍋は重さやお手入れを気にする人も多いですが、本当はとても使える道具。形のよいものを選ぶと、出来たてをそのまま食卓に出せておいしさも倍増です」と長尾さん。「ほどよい大きさならそれほど重くないし、黒い色も食卓の風景を引き締めてくれます。焼き物も炒め物も、こんがりと香ばしく仕上がるのがいい」。すき焼きのような本来の使い方もいいけれど、野菜たっぷりのエスニックを合わせたら、より新鮮なテーブルに。「油を使って調理して、使い終わったらきちんと水気を取れば錆びる心配もありません。ぜひ気軽に使ってみて」

ひき肉とひよこ豆炒めと野菜のミント風味

材料(3人分)

〈ひき肉とひよこ豆炒め〉

合いびき肉
 約250g
ひよこ豆(水煮)
約100g
しょうがのすりおろし
小さじ1
にんにくのすりおろし
1/2片分
赤唐辛子粉
小さじ1/4
クミンシード
小さじ1/2
塩 
適量
オリーブ油
小さじ2
紫玉ねぎ
1/2個
プレーンヨーグルト
 約100㎖
レモン
  1/2個
トルティーヤまたは好みのパン
 適量

〈野菜のミント風味〉

なす
 3本
エリンギ
 中2本
かぼちゃ
 1/5個
スペアミント
1パック
オリーブ油
大さじ2
少々

作り方

① ひき肉とひよこ豆炒めを作る。鉄鍋にオリーブ油を入れて中火にかける。温まったらひき肉、しょうが、にんにく、クミンシードを入れて軽く塩をふり、混ぜながらひき肉の脂が出るまで炒める。赤唐辛子粉とひよこ豆を加え、なじむまで炒め合わせる。

② 紫玉ねぎは繊維に沿って薄切りし、軽く水にさらして水気をきる。ヨーグルトは塩ひとつまみを入れて混ぜておく。

③ 野菜のミント風味を作る。なすはへたを切り、縦2等分してから厚めの長方形に切り分ける。エリンギも同じくらいに切る。かぼちゃは皮をそいで7〜8㎜の厚さに切り分ける。鉄鍋にオリーブ油を温めてかぼちゃ、なす、エリンギの順に加えて炒める。塩をふり、サイズの合う蓋かアルミホイルをかぶせて蓋をして蒸し焼きにし、焼き色がついたら火を止める。ミントの葉を散らす。

④ 器に①と③を一緒に盛り、②のヨーグルトを添えて紫玉ねぎをのせる。赤唐辛子粉とオリーブ油(ともに分量外)をふり、くし形切りにしたレモンとトーストしたトルティーヤまたはパンを添える。

今月のうつわ

シンプルで、北欧デザインを思わせるモダンなフォルムが魅力のロングセラー。サイズ違いで入れ子になる。しっかりと厚みがあるので温度が安定しやすく、オーブン対応なのでグラタンなどにもおすすめ。(右)すき焼き鍋 中¥4,500・(左)すき焼き鍋 小¥2,800/釜定

PROFILE

ながお ともこ●フードコーディネーター。待望の新刊は予定より少々押し気味で、10月末の発売を目標に最終作業中。「お茶とお菓子、お酒と料理をぎゅっとまとめた一冊」だそうで、期待がふくらみます! http://www.vegemania.com/

SOURCE:SPUR 2018年10月号「長尾智子が語る、うつわと料理 美味しいひと皿、あります」
photography:Masahiro Sanbe text:Kaori Okuda

FEATURE
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