“アペロ” はフランス語のアペリティフ(食前酒)の略で、「お茶しない?」「一杯、どう?」という気分を表すときに使われる言葉。お茶の時間やディナーのあとなら、洋酒漬けフルーツをたっぷりのせたココアプリンと甘口のワインで、ビタースウィートなアペロも素敵。「誰もが好きなプリンは、途中温度を下げてゆっくり火を通すとすが入りにくく、なめらかな生地に。今回は大きめの型を使いましたが、容量100㎖くらいの小さめの型なら焼き時間はトータル20分程度でいいので、途中で様子を見て加減してください。キャラメルソースは作り慣れるといろいろなデザートのソースに使えて便利なのでこの機会にぜひトライしてみて」。ドライフルーツのラム酒漬けは、長く漬け込むと角が取れてフルーツの甘みが溶け出すので、まとめて作るのもおすすめだそう。「合わせたのは南仏の甘口ワイン、バニュルス。デザートやチョコレートととてもよく合いますよ」
材料(170㎖のプリン型4個分)
- 卵
- 4個
- 牛乳
- 500㎖
- てん菜糖
- 100g
- ココア
- 大さじ1/2
- グラニュー糖
- 80g
- 生クリーム
- 約100㎖
- レーズン(3種混ぜて)
- 50g
- ドライいちじく(2種混ぜて)
- 50g
- ラム酒
- 約100㎖
作り方
❶ レーズンと半分にカットしたドライいちじくを容器に入れてラム酒を注ぎ、一晩以上漬けておく。
❷ 卵、てん菜糖、ココアをボウルに入れ、泡立て器でよく混ぜ合わせる。沸騰手前まで温めた牛乳をボウルに少しずつ加え、そのつどよく混ぜ合わせる。漉し網で一度漉しておく。
❸ キャラメルソースを作る。事前に湯を適宜沸かしておく。グラニュー糖、水大さじ3 を小鍋かフライパンに入れて中火にかけ、揺すりながらグラニュー糖を溶かして煮詰める。周りが茶色くなってきたら少し火を弱め、揺すって色を均一にし、薄く煙が立ってきたら火からはずし、湯を少量ずつ加えてトロッとするまで溶きのばす。オーブンを160℃に温める。
❹ プリン型に③のソースを少しずつ入れ、その上に②を流し入れ、湯を高さ2 ㎝ほど張った天板にのせてオーブンへ。20分蒸し焼きし、150℃に下げて10分焼く。表面に弾力が出たらOK。冷めたら、型の縁に沿ってナイフを入れ、器に取り出す。型に残ったキャラメルソースを回しかけ、①をのせる。生クリームにグラニュー糖小さじ1(分量外)を加えて角が立つまで泡立てて添える。
「キャラメルソースは余熱でも火が通るので、焦がさないように注意。湯を加えるとはねやすいので、必ず火からはずして少量ずつ加えて」
PROFILE
ながお ともこ●フードコーディネーター。スープをテーマに、オリジナルの器などを扱うオンラインストア、SOUPs(soup-s.shop/)もこの冬で3周年。「2020年はヴィンテージだけでなく、現行品の好きな道具も少しずつ加えていく予定。オリジナルの新作も検討中なのでお楽しみに」。 vegemania.com
SOURCE:SPUR 2020年2月号「長尾智子のお酒と小さなひと皿 金曜日のアペロ No.11」
photography: Masahiro Sambe text: Kaori Okuda