焼きかぶの温サラダと吟醸酒 - 金曜日のアペロ No.12

“アペロ”はフランス語のアペリティフ(食前酒)の略で、「お茶しない?」「一杯、どう?」という気分を表すときに使われる言葉。年始のごちそうで疲れぎみの胃を癒やしつつ、ほろ酔い気分を味わいたいなら、究極にシンプルな野菜料理と日本酒のアペロはいかが? 「かぶは、皮つきのままオリーブ油で香ばしく焼くだけ。叩いた梅干しを和えたかぶの葉は和風、サーモンやブルーチーズは洋風と、つけ合わせはあえて和洋折衷にすると楽しい感じになります。それぞれ別々に食べても、かぶにマスタードやブルーチーズをつけて食べてもおいしい。コクのある日本酒に合いますよ」。サーモンは黒こしょうの代わりにディルを散らしたり、かぶの葉も梅干しの代わりにアンチョビで和えるなど、いろいろアレンジもできるそう。「シンプルな材料や調理で作れる、アペロのいい例。これなら簡単にできそうですよね? ぜひ気楽にアペロを楽しんでみて」

材料(2人分)

かぶ(あれば紅白合わせて)
 3〜4個
かぶの葉
 2株分
オリーブ油
約大さじ1/2〜1
少々
スモークサーモン
6~8枚
ブルーチーズ
約100g
黒こしょう
適宜
マスタード
小さじ2
梅干し
 1個

作り方

かぶは根元から切り、大きさに応じて実を6~8等分する。

かぶの葉は細かく刻んで軽くゆで、水気を絞り、種を取って刻んだ梅干しを混ぜる。スモークサーモンはくるくると丸める。ブルーチーズは大まかにちぎる。器に盛り合わせて、サーモンに黒こしょうをふり、マスタードを添える。

フライパンにオリーブ油の半量を温める。①のかぶを切り口を下にして並べ、動かさずに焼き色をつける。切り口を両面とも焼いたら、最後に皮側を下にして焼く。全体にこんがりと色がついたら焼き上がり。オリーブ油は様子を見ながら、焦げつきそうなら足して。

焼き上がったかぶを器に盛り、塩をふる。②とともにいただく。

かぶは少なめの油で、あまり動かさずにしっかりと焼きつけるのがコツ。トングを使って動かし、切り口の両面や皮側にも焼き色をつけて。

PROFILE

ながお ともこ●フードコーディネーター。お酒に合う料理をテーマにしたアペロの連載、来月号からはプチリニューアルの予定。webと連動した初の試みとして、動画でのポイント解説をスタート! 「アペロの楽しさやおいしくなるコツが動画で伝わるといいな」。乞うご期待!  vegemania.com

SOURCE:SPUR 2020年3月号「長尾智子のお酒と小さなひと皿 金曜日のアペロ No.12」
photography: Masahiro Sambe text: Kaori Okuda