「大丈夫じゃなくても大丈夫」を伝えるために。ジョー マローン ロンドンが向き合うメンタルヘルスの大切さ

メンタルヘルスという言葉が世の中に広まる前からその重要性に着目し、ブランドとしていち早くサポートを続けてきたジョー マローン ロンドン。2012年から開始されたメンタルヘルス向上を目指すCSR活動が10周年を迎えた今、新たな試みがスタートしている。この取り組みを知ることは、自分自身や大切な人の幸せな未来について、改めて考えるきっかけになるはず。

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メンタルヘルスにまつわる偏見をなくすべく、2012年から続けてきた多彩な支援活動

以前に比べて、メンタルヘルスという言葉を耳にする機会が増えたのではないだろうか? SDGsが掲げる目標3「すべての人に健康と福祉を」には、肉体的な健康のみならず、メンタルヘルスの重要性についても言及されている。また、世界保健機関(WHO)の直近のレポートによると、全世界の4人に1人が心の健康問題に悩まされているという事実も。メンタルヘルスはそれだけ私たちにとって身近な問題となっているにもかかわらず、いまだ真に理解を得るまでには至っていないのが現状だ。例えば職場の人間関係がうまくいかず、辛さのあまり体調を崩してしまったら、それだけで「メンタルが弱い人」というレッテルを貼られてしまうことがある。風邪と同じように誰もがかかり得る精神疾患を、タブー視する空気も依然として根強い。

英国フレグランスブランドのジョー マローン ロンドン(以下JML)は、自分たちが生み出す香りの源である植物のヒーリング効果に着目。「周囲の人に、そして何より自分自身に『Kindness(優しさ)』を示すことで、心の健康を守り促進するべき」と訴え、世の中がその重要性を認識する前からメンタルヘルスのサポートに力を注いできた。

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2012年から本国イギリスで行っているのが、ガーデニングを通じた福祉活動「チャリティガーデン」だ。パートナー庭園を一般開放し、その入場料や収益の一部をメンタルヘルスの問題に取り組む慈善団体に寄付。精神疾患のある人々のセラピーに活用している。ほかにも、JMLのグローバルプレジデントや従業員が、メンタルヘルスに問題を抱える人たちとともに荒れた庭園を再生させるボランティア活動を続けるなど、ガーデニング大国ならではのプロジェクトに取り組んでいる。また、同年からチャリティキャンドルの展開もスタート。毎年新しい香りを打ち出しており、その売り上げの一部として、これまでに250万ポンド(約4億円)を複数の慈善団体に寄付してきた。

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CSR活動10周年を記念して、新たな基金を設立

さらに、2022年はJMLによる支援活動が10周年を迎えたことを記念し、メンタルヘルスに課題を抱える個人や家族のサポートを目的とした「Shining A Light On Mental Health」基金を設立。2022年10月10日~2023年10月9日の1年間で、200万ドル(約2億8千万円)もの寄付を行うことを表明している。このうち100万ドルは、メンタルヘルスの分野で世界をリードするユニセフに、残りの100万ドルはチャリティキャンドルの販売を通じて各国のチャリティパートナーに寄付される。

これらの功績に加えて、10月10日の「世界メンタルヘルスデー」にはアーティストLennnie(@itslennnie)とのコラボレーションコンテンツを発表。心温まるイラストやアニメーションを通じて、メンタルウェルネスのさらなる認知向上を図る。映像の中で「大丈夫、誰かに助けを求めてもいいんだよ」と語りかける優しい声に耳を傾ければ、きっと心が和らぐはず。

児童養護施設で暮らす子どもたちに光を当てる、日本での取り組み

日本国内での活動にも目を向けてみよう。2022年5月には、アジア市場初となるチャリティキャンドル「ホワイト ライラック & ルバーブ ホーム キャンドル」が日本で発売された。この売り上げの75%が、児童養護施設で暮らす子どもたちにアウトドアプログラムを提供するNPO「みらいの森」へ寄付され、その活動支援に充てられる。

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早過ぎる自立を迎えざるを得ない状況に置かれた、児童養護施設で暮らす子どもたち。NPO「みらいの森」のアウトドアプログラムは、非日常的な環境での新しい経験から新しい自分を発見し、自分なりの方法で「生き抜く力」を得られる場を提供する。

日本全国の児童養護施設で暮らす子どもたちの数は、27,026人*。親との死別や経済的困窮、虐待など、さまざまな事情で心に傷を抱えた子どもたちが家族と離れて暮らしている。しかし、彼らは原則18歳で施設を退所し、頼れる大人もいないまま、早過ぎる自立を強いられる。「みらいの森」では、児童養護施設の子どもたちが自立後の社会で「生き抜く力」を育むべく、自然の中での体験から学ぶアウトドアプログラムを開催している。この活動にJMLが共感し、今回のチャリティパートナーシップが実現した。今後は1人でも多くの子どもたちの成長と自立を後押しできるよう、寄付にとどまらず、ボランティアとしてのサポートも行う予定だ。今やメンタルヘルスは大人だけではなく、子どもにとっても無視できない課題であることを、JMLの取り組みが私たちに示唆している。

*NPO法人「みらいの森」公式HPより抜粋

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チャリティキャンドル「ホワイト ライラック & ルバーブ ホーム キャンドル」(200g)¥9,900/ジョー マローン ロンドン お客様相談室(ジョー マローン ロンドン)

力強いルバーブの香りに、パウダリーなホワイトライラックと優美なローズが重なる「ホワイト ライラック & ルバーブ ホーム キャンドル」は、光を灯すと初夏のガーデンを思わせるフレッシュな香りが部屋いっぱいに広がる。私たちがこのチャリティキャンドルを手に取り、香りに癒されることが、子どもたちの明るい未来をつくる一助となるかもしれない。そんな好循環の輪に加わってみてはどうだろう。

幼い頃は、誰かに「助けてほしい」とすぐに言えたのに、大人になればなるほどそれはなぜか困難になる。我慢や忍耐が美徳とされてきた日本では、弱さを他人に露呈することに抵抗がある人も少なくないだろう。年末年始に内省的な時間を持つ人も多いかもしれない。華やぐ街や賑わうSNSの投稿に、かえって孤独を感じてしまうときもあるかもしれない。でも、大丈夫。私たちはキャンドルの光のように、“ゆらぐ”のが当たり前なのだから。思いやりと愛に満ちたJMLのプロジェクトは、そんな私たちのゆらぐ光を守るついたてのように、世界をより明るい方向へ導こうとしている。