甚大な被害を受けた能登半島地震から1年が過ぎた。人口減少や住まいの整備、インフラの復旧など、課題が山積する被災地では、今なお多くの住民が立ち直れていない。「輪島商工会議所」が2024年12月に実施したアンケート調査によると、伝統工芸の「輪島塗」を含む漆芸作家のうち、事業を再開しているのは6割ほどにとどまっているという。生活再建への道のりは遠いが、それでも希望を持ち続ける作家もいる。2024年9月の豪雨災害後、避難先の広島で制作をしている輪島市出身の漆芸家、桐本滉平さんの工房を訪れた。
すべてを失った、元日の大地震
作家として独立してから約4年、試行錯誤を繰り返し、作りためてきたものを披露する機会も増えてきていた。作品販売やブランドとのコラボレーションも決まっていた中で、大地震が桐本さんを襲った。
2024年元日、午後4時10分に発生した能登半島地震。桐本さんが住んでいた輪島市では、最大震度7を観測した。その日、家族で初詣に行く途中だった桐本さんは、車中で大きな揺れを感じた。道路が寸断されて家に戻れなくなり、公民館の駐車場で焚き火をしながら暖を取った。
どんなに傷ついても、何度でも立ち直る
やっとの思いで事業を再開し、地震の被害を少しずつ乗り越えようとしていた矢先、記録的豪雨に見舞われた。9月21日から22日にかけて発生した線状降水帯の影響で、奥能登地方を中心に川の氾濫や土砂災害が相次ぎ、広範囲が浸水した。
会期:2025年4月17日〜23日
会場:井筒屋ギャラリー(東京都中央区新富2-4-8)
※観覧は予約制。詳細は公式インスタグラムアカウントをチェック












