阪急うめだ本店「グリーンエイジ」に見る、サステイナブル時代の百貨店のあり方

1日に約30万人もの人が行き交う、大阪の阪急うめだ本店前コンコース。足早に通り過ぎる人々も、ふと足を止めて見入ってしまうのが、梅田の名物といわれる7面のショーウィンドウだ。高さ約4メートル、幅約6メートル。訪れた日に、その巨大なウィンドウを彩っていたのはディズニーキャラクターたちのディスプレイ(展示はすでに終了)。「Happy Communication!」のメッセージと多幸感あふれる装飾を目の前に、「大阪に来たんだな」と一気に胸が高鳴った。

他都市の百貨店にはないスケールと、気鋭ブランドをいち早く取り入れるコアなセレクトで知られる阪急うめだ本店。2022年度の売上高は過去最高を更新し、時代の流れに沿って常にチャレンジングな取り組みを続けている同百貨店が、また新たな一歩を踏み出した。2023年5月17日、8階にフルオープンした「グリーンエイジ(GREEN AGE)」だ。

売り場面積は約2,300平方メートル。天井に組まれた大阪府産の間伐材を使用した櫓(やぐら)と、随所に施された植栽が、明るく心地よい空間を作り出す。フロアを回遊してみて気づくのは、グッチやプラダ、クロエなどのラグジュアリーメゾンから、アディダス オリジナルスやニューバランスなどのスポーツブランド、イソップやアヴェダをはじめとするビューティブランドまで、じつに40以上のショップがカテゴリーの枠を超え、軒を並べていること。

ロエベの目の前にはソラ・パタゴニアが、ミュウミュウの隣にはザ・ノース・フェイスが、その奥では電動自転車やカヤック、ログハウスが売られている。さらに歩を進めると、見たことのないガジェットや家電などに触れられる体験型ショップやイベントスペースが出現。ほかの百貨店では見られないミクスチャーな空間が広がっている。なのに決して雑多な感じがしないのは、“人と自然の共生”というひとつのコンセプトを軸に、売り場が巧みに編集されているから。性別や年齢、カテゴリーでフロアを分ける従来の百貨店の常識にとらわれない、ボーダーレスなニューワールドが完成した。

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