CASE1 【同棲後レスに。今は満たされているけれど、このままでいいのか不安】/梅子さん(20代後半)
4年付き合っていた彼と1年前から同棲を始め、次第にレスになっていったという梅子さん(仮名、25〜29歳)。
「一緒に住む前は、1週間か2週間に1回くらい、お互いの家に行くタイミングでセックスがあったのですが、同棲してからはなんとなくきっかけがなくなっていき、間隔が開くようになりました。
同棲して半年くらい経ったあたりから、『セックスが作業みたい、なんか雑になっているかも』と感じるようになり、気持ちよくないから“したくない感”を出すように。お互い不規則で忙しい仕事でもあるので、疲れていて気分が乗らず、どちらからも誘わなくなっていきました」
CASE2 【産後、夫を性的に見られなくなり、どうしたらいいか探り中】/さくらもちさん(30代後半)
第1弾の記事で公開した【さまざまなレスのきっかけ】の複数回答で、〈多忙により気持ちに余裕がない、疲れている〉に続いて2番目に多かったのが、〈妊娠・出産による生活習慣の変化〉。そして〈自分の性欲減退〉、〈妊娠・出産による性欲、セックスへの意識の変化〉と続いていた。
さくらもちさん(仮名・35〜39歳)の場合も、同様だ。
「結婚して10年ですが、約6年間妊娠せず、不妊治療で授かりました。治療中は気分が盛り上がってするのではなく、排卵日に計画的にするので、セックスが“楽しむもの”から“妊娠のための義務”に。セックスの楽しいイメージが薄れたままだと、産後にできなくなるかもと本能的に感じ、安定期に夫を誘ってみたのですが、もしも何かあったら怖いからと断られてしまいました。
結果、妊娠中の予感が的中。産後は出産による身体的ダメージや育児による疲労、ホルモンバランスの変化などから自分の性欲がなくなり、レスが続くようになりました」
それでも最初は、そのうち解消されるだろうと、あまり重く考えていなかったさくらもちさん。けれど性欲が戻ったと思ったら、今度は夫を性的対象に見ることができなくなってしまったそう。
CASE3 【産後レスが、コミュニケーション不足の改善で解消へ】/Mimiさん(30代後半)
産後レスを解消しつつあるMimiさん(仮名・35〜39歳)も、レスの原因を〈妊娠・出産経験による変化をレスのきっかけに含む〉と回答した一人。
「2019年に1人目を出産したのですが、コロナ禍という慣れない環境と、育休後すぐにフルタイムで仕事復帰したことから時間的にも気持ち的にも余裕がなく、セックスの回数が月に1回程度に減りました。その約2年後に2人目を出産。1人目の出産でした会陰切開の傷跡も気になってセックスが怖くなっていたのと、育児と家事に追われてメンタルが弱っていたことも重なり、誘いを断り続けました。
そうこうしているうちに夫は仕事が忙しくなり、次第に一緒に過ごす時間や会話が減って、気持ちもすれ違い、求められることもなくなっていった結果、1年半くらいレスが続きました」
「セックスレス」といえど、その背景や状況、そして思っていることは人それぞれ。けれど3人の話に共通していたのは、セックスレスの状況が「性やパートナーとのコミュニケーションにおいて、自分はどうしたいのか」を、考えるきっかけになっているということ。さらにそれを人に話していくと、自分の気持ちが整理され、どんなアクションをしたいのか、したくないのかが、少しずつ見えてきていた。正直まだまだ話しづらいトピックである「セックスレス」。けれど、話してみることで得られる気づきもありそうだ。
自分の中のモヤモヤに向き合い、「どうしたいのか」をじっくり考えたり、パートナーや友人、婦人科医やカウンセラーなどの専門家に話を聞いてもらって考えを整理するのもきっと良いこと。性に対して健康で心地よいと感じられる状態を作るためにも、自分自身が安心できるかたちで、自分の性に向き合うようにしていきたい。






