心や身体にまつわる「こうあるべき」にモヤっとしたら。そんなときは新たな視点を授けてくれる本を一冊手に取ろう。ということで、さまざまな“自分の在り方”を伝えてくれる方々に、推薦図書をご紹介いただく『身体をめぐる図書館』が昨年の記事に続き、第二弾として帰ってきた!
まずは、自身初の児童書『マリはすてきじゃない魔女』を出版された作家・柚木麻子さんにインタビュー。作品に登場するキャラクターを通して、「こうあるべき」による窮屈さ、自身の内に潜む加害性と向き合うことの難しさなどを紐解き。さらに柚木さんおすすめの「身体をめぐる図書」3冊もお見逃しなく!
自分の心の赴く方に忠実な“無敵”でありたい
自身初の児童書では、みんなに期待される通りに力を貸して役に立つ“すてきな魔女”ではなく、自分の欲望に忠実で心のままに力を使う“すてきじゃない魔女”を描いた、柚木さん。そのほか、周囲から称賛されているけれどその価値観が揺らいだことで自分自身を見失ってしまう魔女や、「こうあるべき」に囚われて疑問を感じても口にできない魔女など、さまざまなキャラクターが登場。作品の世界観を紐解いていくと、私たちの現実世界が抱えるモヤモヤを解くヒントも見えてきた。
柚木麻子さん推薦「身体をめぐる図書」3冊
著書についてのお話を伺ったところで、おすすめ図書もお伺い。柚木さんが推薦する、身体や心にまつわるモヤモヤに向き合うとき、私たちを手助けしてくれる本とは?
2008年に『フォーゲットミー、ノットブルー』で第88回オール讀物新人賞を受賞後、同作を含む『終点のあの子』で2010年にデビュー。2015年には『ナイルパーチの女子会』で第28回山本周五郎賞を受賞。女性同士の友情や関係性をテーマにした作品が多く、そのほか『ランチのアッコちゃん』『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』『らんたん』『ついでにジェントルメン』『とりあえずお湯わかせ』『オール・ノット』など著書多数。






