本を愛し、本を守る場所
ネット通販の台頭や少子化などで小規模書店の危機が続く。その中でも地域に溶け込む地道な方法を模索したり、個性的な選書の個人店ができたり。先を見据えて、文化を守るための努力が広がる街の書店の現状を追った
本を愛し、本を守る場所
ネット通販の台頭や少子化などで小規模書店の危機が続く。その中でも地域に溶け込む地道な方法を模索したり、個性的な選書の個人店ができたり。先を見据えて、文化を守るための努力が広がる街の書店の現状を追った
街の書店の声
地域に根差した老舗書店の取り組みと独立系書店の、街とのしなやかな関わり方
こんの えいじ●大学卒業後、大手書店に勤めた後「書店学校」で書店経営を学ぶ。25歳で地元に戻り家業の今野書店の仕事に携わり始め、1995年、34歳で2代目社長に就任。
ひらまつ ようこ●東京女子大学文理学部社会学科卒業。2012年『野蛮な読書』で講談社エッセイ賞、2022年『父のビスコ』で読売文学賞を受賞。著書に『おあげさん』ほか多数。
くれ りょうた●1975年生まれ、高知県出身。あゆみBOOKSなどに勤務後「久禮書店」の屋号でフリーランス書店員に。2023年、東京・不動前に「フラヌール書店」を開店。
はなだ ななこ●1979年東京都生まれ。ヴィレッジヴァンガード、日比谷コテージなどの書店を経て、2022年、東京・高円寺に「蟹ブックス」を開店。著書に『モヤ対談』など。
あの人が通い続ける街書店
作家が愛して足を運ぶその魅力と理由は癒やしの力と、応援のための優れた企画術
たかせ じゅんこ●1988年愛媛県生まれ。2019年『犬のかたちをしているもの』ですばる文学賞を受賞しデビュー。2022年『おいしいごはんが食べられますように』で芥川賞受賞。最新刊は『新しい恋愛』。
おざき せかいかん●1984年東京都生まれ。2001年結成のロックバンド、クリープハイプのヴォーカル&ギター。2016年初の小説『祐介』で作家デビュー。2020年『母影』に続き、2024年『転の声』でも芥川賞候補作に。
今すぐ行きたくなる、口コミ街書店
言葉に傾倒する人たちがつい足を向ける品揃え、企画力など引力の強い街の書店4選
たけだ さてつ●ライター。1982年生まれ。2015年、『紋切型社会』で第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。他の著書に『なんかいやな感じ』など。
いとう あわ●文筆家。1996年横浜市生まれ。学習院大学文学部フランス語圏文化学科卒業。今年、エッセイ集『存在の耐えられない愛おしさ』が話題に。
ふじの かおり●作家。1980年京都府生まれ。2006年『いやしい鳥』で文學界新人賞を受賞しデビュー。2013年『爪と目』で芥川賞受賞。『ドレス』など著書多数。
©森山祐子/anan
かが しょう●芸人。1993年岡山県生まれ。相方の賀屋壮也と2015年に「かが屋」を結成。短歌と自由律俳句にも傾倒。著書に『おおあんごう』がある。