「世界のベッカムファミリー」を築き上げた、野心家ヴィクトリア・ベッカムのキャリア

ヴィクトリア・ベッカムは、1974年にイギリスで誕生。身長は163cm。幼い頃に観た映画『Fame』（1980）に影響を受け、将来はショービジネスの世界で活躍したいという願望を持つ。17歳までロンドンにあるジェイソン・シアター・スクール（Jason Theatre School）に通い、その後、レイン・アーツ・シアター・カレッジ（Laine Theatre Arts）で演劇などを学ぶ。1993年に受けたオーディションに合格し、スパイス・ガールズ（結成当時のグループ名は“タッチ”）の一員となる。

1994年、ジェリ・ハリウェル、エマ・バントン、メラニー・チズム、メラニー・ブラウンの４人とアイドルグループ、スパイス・ガールズを結成し、1996年にデビュー。ファーストアルバム『SPICE』が爆発的にヒットし、人気アイドルグループとしての地位を築く。グループ内では「ポッシュ（＝上品で気取っている）」というニックネームがつけられ、クールな役割を担う。誰よりも露出度の高い衣装でステージを盛り上げた。

ファーストアルバムの『SPICE』は世界で3,100万枚以上の大ヒットを記録。アルバムにも収録されたデビューシングル『Wannabe』は世界37カ国で１位を獲得した。

歌手としてのキャリアは行き詰るも、デヴィッドの爆発的な人気と相まって、Aリストセレブへとのし上がったヴィクトリア。注目度が回復した絶好のタイミングを逃さずビジネスチャンスにつなげ、2004年にデニムライン、VB Rocksをプロデュース。大ヒットを記録し、ファッション界への進出をつかむ。

2016年、化粧品ブランドのエスティ ローダーとのコラボ商品「ヴィクトリア・ベッカム エスティ ローダー」を発表。ヴィクトリアが愛するロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、パリの都市にインスパイアされたアイライナーやイルミネーターなど、全15アイテムがラインナップされた。ヴィクトリアのインスタグラムでは、メイクアップコレクションの発売に合わせ、メイクアップチュートリアル動画を公開。お馴染みのスモーキーな目元、洗練されたベージュリップ、メリハリのあるシャープな骨格メイクを５分で完成させ、世界を驚かせた。

2014年に英経済誌『マネジメント・トゥデー』が発表した「イギリスで最も成功した起業家」ランキングでトップにランクイン。このとき、個人名義での資産は２億1000万ポンドと報じられた。

1997年、デヴィッド・ベッカムが所属していたイングランドのサッカーチーム、マンチェスター・ユナイテッドの試合を観戦したことをきっかけに、交際へと発展。1998年１月に婚約し、翌1999年の３月に長男ブルックリン・ベッカムを出産し、同年７月に結婚。

2019年１月、デヴィッドがモデルを務めるファッションブランド、ケント＆カーウェンのプレゼンテーションに、デヴィッドと長男のブルックリンと共に出席。人目をはばかることなく熱いキスを交わし、これまでと変わらず仲睦まじい様子がキャッチされた。

2002年９月１日、ベッカム家の次男として誕生したロメオ。2019年３月には、ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で主演を務める女優のミリー・ボビー・ブラウンとのロマンスが発覚したが破局。その後は、モデルのミア・リーガンと交際中。

三男のクルスは2005年２月20日生まれ。2016年、わずか11歳でジャスティン・ビーバーを発掘したプロデューサーと契約し、同年12月にクリスマスソング『If Every Day Was Christmas』で歌手デビュー。その後、目立った歌手活動は行っていないものの、2018年7月には、ヴィクトリアが自身のInstagramに、ジャスティン・ビーバーのヒット曲『Love Yourself』を熱唱するクルスの動画を公開。動画は瞬く間に、200万回近く再生され、ファンからは「本家ジャスティンを超えた！」などと絶賛する声が続出。本格的な歌手活動への期待が高まっている。

2011年７月10日に誕生した、長女ハーパー。ベッカム家の一人娘として、両親や３人の兄の寵愛を一身に受けて育っている。2019年１月には、セレブ御用達の高級ドクターズブランド、ドクター・バーバラ・シュトゥルムのベビーフェイシャルエステを受けるハーパーの姿をヴィクトリアがInstagramに公開。大人顔負けのセレブなビューティライフが注目を集めた。また、ハーパーのヘアを担当するのは、ヴィクトリアはもちろんのこと、女優のキーラ・ナイトレイやシエナ・ミラーのヘアを手掛ける人気ヘアスタイリストのルーク・ハーシェソン。

英ロイヤルファミリーと家族ぐるみで交流のあるベッカム家。2011年のウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式、2018年のヘンリー王子とメーガン妃の結婚式に夫婦揃って出席している。

また、親交のあるメーガン妃は、公務の席などで、ヴィクトリアが手がけるブランド、ヴィクトリア ベッカムのアイテムを着用している姿がキャッチされている。2018年12月25日（現地時間）、セント・メアリー・マグダレン教会のクリスマスミサに出席したメーガン妃。オールブラックの着こなしは、ブルーの羽があしらわれたエイウォン ゴールディング ミリネリーの帽子以外、すべてヴィクトリア ベッカムのアイテムだ。

2018年の夏にフランスのリゾート地であるサント・マルグリット島をバカンスで訪れたベッカムファミリー。ヴィクトリアがInstagramに投稿した写真には、世界的な歌手のエルトン・ジョンの姿も写っていた。デヴィッドとエルトンは長年の親友で、1999年に長男のブルックリンが誕生した際には、名付け親になって欲しいと依頼したほど。

2008年のメットガラに参加したヴィクトリアは、アルマーニのドレスをチョイス。見ているこちらが冷や冷やしてしまうようなハイスリットで、会場の視線を独占。バズカットを流行らせたデヴィッドとともに、最も影響力のあるセレブカップルに！

2008年、満を持して自身の名を冠したブランド、ヴィクトリア ベッカムを立ち上げたヴィクトリア。記者会見では、洗練されたモノトーンのパンツルックを披露。エレガントかつシンプルなラインは、セレブ仲間からも大好評。アメリカでの成功も追い風となり、好調なスタートを切る。

2011年、ブリティッシュ・ファッション・アワードで「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたヴィクトリア。この頃には、ヌードカラーでトーンを揃えたシックな装いもお手の物。名実ともに、世界を代表するファッションデザイナーとなった。

身長163cmのヴィクトリアは、10cm以上のハイヒールを合わせたスタイルがトレードマーク。2016年２月、ヴィクトリア ベッカムの2016年秋冬コレクションショーのステージにスニーカー姿で登場し、観客たちを驚かせた。

2018年、ブランド設立10周年を迎え、ファッションデザイナーとして不動の地位を築いたヴィクトリア。時代とともにエフォートレスなスタイルへと進化を遂げ、世界中のファンからラブコールが絶えない人気ブランドに。

ブロンズがかったツヤ肌に、シュッと引き締まったフェイスラインを引き立てるシェーディング、ヌーディなベージュリップが定番。そして、何よりもスモーキーな囲み目がトレードマーク。

WEBメディア『Into The Gloss』のインタビューで、１日の美容代がおよそ1,246ポンドにも及ぶと明かした。スキンケアには50mlで３万円を超えるドゥ・ラ・メールの「ザ・モイスチャライジング ソフト ローション」をはじめ、サラ・チャップマンの約３万円の美容液など、最高峰のものを惜しみなく使用。

1999年と2006年の２度にわたり、豊胸手術を受けていたことを告白している。スリムな体型でバストに自信がなかったため豊胸手術に踏み切ったが、後のインタビューで「自分の胸を台無しにしてしまって後悔したわ。不完全さも受け入れることが大切」と、手術への後悔を明かしている。近年では服のテイストがガラりと変わり、肌の露出も控えめになった。