ブランドディレクター・Michelleさんの結婚式の舞台は、富士山を望む山梨県のワイナリー。ファッション業界で活躍する仲間たちと作り上げたスペシャルな空間やザ トリート ドレッシングで選んだクラシカルなドレススタイルなど、こだわりに満ちた自然の中でのウェディングの一日をお届け。

Profile:Michelle(ミシェル)さん
ブランドディレクター。セレクトショップの販売員を経て、2022年にヨーロッパのヴィンテージアイテムを扱うブティック「BÉBÉ」を、2025年に子供服ブランド「Maison de Candy」を立ち上げる。2024年1月、飲食店を経営する山田一歩さんと結婚し同年6月に第一子を出産。2025年5月21日、「98WINEs」にてゲスト約60名を招いたウェディングパーティを開催した。

バカンス気分を満喫。Michelleさんのタイトルイメージ

バカンス気分を満喫。Michelleさんの山梨・ワイナリーウェディング【ハッピーストーリーvol.97】

ブランドディレクター・Michelleさんの結婚式の舞台は、富士山を望む山梨県のワイナリー。ファッション業界で活躍する仲間たちと作り上げたスペシャルな空間やザ トリート ドレッシングで選んだクラシカルなドレススタイルなど、こだわりに満ちた自然の中でのウェディングの一日をお届け。

Profile:Michelle(ミシェル)さん
ブランドディレクター。セレクトショップの販売員を経て、2022年にヨーロッパのヴィンテージアイテムを扱うブティック「BÉBÉ」を、2025年に子供服ブランド「Maison de Candy」を立ち上げる。2024年1月、飲食店を経営する山田一歩さんと結婚し同年6月に第一子を出産。2025年5月21日、「98WINEs」にてゲスト約60名を招いたウェディングパーティを開催した。

 

笑顔に包まれた至福の一日

ブランドディレクターとして活躍するミシェルさんの山梨・ワイナリーでの乾杯シーン

ワイナリーのオリジナルワインやぶどうジュースで、ハッピーな気分で乾杯! photography: Mariko Kobayashi

ブランドディレクターとして活躍するミシェルさんと、都内と湘南に4店舗の飲食店を経営する一歩さん。ふたりが出会ったのは2023年の夏、共通の友人たちと訪れた東京・中野のレストラン「松㐂」で行われた食事会でのこと。

ミシェルさん:「それまでは友人同士で集まることが多くて、ふたりきりで食事に行ったことはなかったんです。彼のお店『Arrow』を手伝うようになったことがきっかけで距離が縮まりました。交際を始めるときは、あまりに共通の知人が多かったので(笑)、1カ月“お試し期間”を設けて慎重に。恋人というよりはじめからパートナーとして意識していた感じですね」。

1年経ったら結婚をと考えていたふたり。ほどなく妊娠がわかり、2024年1月1日に入籍。同年6月の出産を経て、当初ウェディングの予定はなかったのだとか。
「興味はあったものの、準備期間にケンカをするくらいならば、結婚式はしなくてもいいと思っていたんです。でも彼の『君がやりたいならやろう』という言葉が背中を押してくれました」。

結婚式の実施が決まったのは、2024年の年末、プロップスタイリストのSHIGEさんとご飯を食べていたとき。「“やるなら今しかないね”と盛り上がり、動き出しました。準備期間は約3カ月でしたが、みんなの勢いがあったからこそ実現できたプロジェクトでした」。

ふたりが目指したのは、ゲストと一緒に笑い合える“自分たちらしい”結婚式。ロケーションに富士山を望むワイナリーを選び、異国の地へバカンスに訪れたかのような、開放的で賑やかなウェディングに注目を。

 

ブランドディレクターMichelle(ミシェル)さん、飲食店を経営する山田一歩さんの入籍の記念ショット

入籍日は、一粒万倍日と天赦日が重なる、縁起のよい元日を選んだふたり。新しい一年の幕開けとともに、新たな人生がスタート。 photography: Mariko Kobayashi

特別なプロポーズの言葉や演出はなかったというふたり。婚約中に自然な流れで「指輪を見に行こうか」と一歩さんから提案があり、表参道のエルメスへ。エルメスの「シェーヌ・ダンクル・アンシェネ」を相棒にセレクトした。 

「もともと憧れを抱いていたブランドで、彫刻のようなデザインに惹かれて。夫はシンプルなデザインをセレクトしていました」。

ヴィンテージファッションを愛するミシェルさんのワードローブになじむ、エルメスのリング。飾らない指輪選びのひとときが、ふたりにとって何より特別な思い出のひとつとなった。

エルメス「シェーヌ・ダンクル・アンシェネ」のリングを結婚指輪に

ミシェルさんのスタイルに自然に溶け込む、エルメス「シェーヌ・ダンクル・アンシェネ」のリング。ゴールドのシンプルなマリッジリングは、ふたりでおそろいをセレクトした。

仲間と作った洗練のウェディングスペース

山梨・福生里の果樹園に佇むワイナリー「98WINEs」を結婚式仕様に

緑豊かな葡萄畑と、静謐なコンクリートのセラーの上にチェアを持ち込んでセッティング。シンプルで洗練されたウェディングにふさわしい舞台に。

 

結婚式の舞台となったのは、山梨・福生里の果樹園に佇むワイナリー「98WINEs」。一歩さんが営むレストランで扱っていたワインを通じてつながりがあり、自然に恵まれたロケーションとシンプルな空間が決め手に。 

自然に恵まれたロケーションにふたりが求めたのは、肩肘張らず、仲間と一緒に作り上げる温かなウェディング。装飾も演出もシンプルに、景色を活かしながら自然体の式を目指した。

山梨・福生里の果樹園に佇むワイナリー「98WINEs」のショップスペースで結婚支度を

通常はショップとして営業している2階のスペースで結婚支度を。大きな窓からは富士山や甲府盆地を望む。 photography: Mariko Kobayashi

普段は柄物や鮮やかな色使いなど、ポップなスタイルを好むミシェルさん。そんな彼女がウェディングで選んだのは、「白」をベースとしたシンプルな世界観。 

「自然の景色がとても美しい場所だから、装飾で色を足すよりも“引き算”で魅せることを大事にしたかったんです」。

自然のロケーションを最大限に活かし、装飾は最小限に。会場全体やブーケは白とグリーンでまとめられ、ゲストを囲むロングテーブルには、さりげなく装花をディスプレイ。洗練されながらも温かみのある空間が完成した。

この日は快晴!セレモニーで使用したステージは、ホワイトとグリーンでまとめ、クリーンなムードに。

この日は快晴! セレモニーで使用したステージは、ホワイトとグリーンでまとめ、クリーンなムードに。

テーブル装花は高低差のあるディスプレイで、リズミカルな空間を演出。

テーブル装花は高低差のあるディスプレイで、リズミカルな空間を演出。

ふたりの言葉で誓う温かなセレモニー

ブランドディレクターMichelle(ミシェル)さん、飲食店を経営する山田一歩さんのセレモニーシーン

ふんだんに花材を使用したナチュラルなディスプレイは、気取らないふたりのムードにぴったり。

ウェディングセレモニーは、ぶどう畑と富士山が眼下に広がり、友人たちが作り上げたステージを舞台に。ゲストが見守るなか指輪の交換と誓いを交わし、誓いのフレーズを交互に口にするスタイルの人前式を行った。 

結婚準備中、「来てくれた友人たちの前で誓えば、この日のことを思い出して今後の励みになるはず」と話していたという一歩さん。形式に縛られないふたりらしいセレモニーは、ふたりとゲストの心に残る印象的なワンシーンとなった。

セレモニーにはふたりのお子さんの粋助(きすけ)くんも参列。家族3人がそろって迎えた瞬間、会場は温かい拍手に包まれた。

パーティで振る舞われたのは、「Arrow」のスペシャルコース。鰆を炙った前菜や豊西牛ヒレ肉のステーキなどの洗練された料理に、こだわりのワインを用意

鰆を炙った前菜や豊西牛ヒレ肉のステーキなどの洗練された料理に、こだわりのワインを用意。 photography: Mariko Kobayashi

パーティで振る舞われたのは、「Arrow」のシェフとスタッフが駆けつけ、その場で仕上げたスペシャルコース。ワイナリーのオリジナルワインやぶどうジュースが並び、ゲストの距離が自然と縮まるきっかけに。普段からお店に通う友人たちは「この景色の中でArrowの料理が食べられるなんて!」と口々に語り、ロケーションそのものもご馳走となった。

いちごを贅沢にデコレーションしたウェディングケーキは、ふたりの愛息・粋助くんも登場!

いちごを贅沢にデコレーションしたウェディングケーキのカットシーンでは、ふたりの愛息・粋助くんも登場!

「みんなで楽しめる時間にしたい」という思いから、披露宴では特別な演出をほとんど設けず、プログラムの中心となったのは料理とゲストとの会話。唯一の演出は、ゲストをランダムに指名し、その場でふたりへメッセージを贈ってもらうサプライズと、ケーキカット。ふたりらしいラフなスタイルが、会場のムードをいっそう和やかにさせた。 

パーティの終盤には、ミシェルさんがシングルマザーとして姉妹を育ててくれた母へ、感謝を込めた手紙を朗読。さらに、一歩さんの母からふたりへ祝福の言葉が贈る場面も。

「婚約中に一歩さんの父が亡くなり、病と向き合いながら家族で支え合う姿に触れて『こんなふうに最期まで支え合いながら生きたい』と強く思ったんです。だから義母にも『ぜひ手紙を読んでほしい』とお願いしました。将来、母として結婚式に参列する際の立ち居振る舞いを学ぶ機会にもなりました」。

旬なドレスでかなえるモードなリゾートスタイル

メイクはCMや広告業界で活躍するYUKARI CLARKEさんが担当。ダークカラーのリップが、ドレススタイルをモードに格上げ。

メイクアップはCMや広告業界で活躍するYUKARI CLARKEさんが担当。ダークカラーのリップが、ドレススタイルをモードに格上げ。

6年ほど前にお客様として出合い、今では公私ともに仲よくしている友人が勤めているという縁もあり、「結婚するときはザ トリート ドレッシングでドレスを」と心に決めていたミシェルさん。そこで選んだのは、“MARK INGRAM for VALENTINI(マーク・イングラム フォー ヴァレンティーニ)”の一着。NYラグジュアリーサロン「マーク・イングラム アトリエ」と、イタリアの老舗ブランド「ヴァレンティーニ」がタッグを組んで生まれた特別なコレクションから、運命のドレスを見つけた。 

クリーンなベアトップのデザインは試着してすぐに「これだ」と即決。シンプルでありながら存在感を放ち、凛としたクラシカルスタイルを完成させた。

「ヘアは、1960年代に日本で人気を集めたという“オールウェーブ”スタイルがポイントです」。
メイクは肌の質感を生かしてナチュラルに仕上げ、ダークカラーのリップをアクセントに。ドレスの存在感と調和しながら、凛としたミシェルさんらしいモダンなクラシックスタイルを披露した。

真っ白な芍薬なブーケが、ドレスにロマンティックな華やぎを添えた。

真っ白な芍薬なブーケが、ドレスにロマンティックな華やぎを添えた。

ブーケに選んだのは、彼女自身のショップでオーダーした際に惹かれたという芍薬。ちょうど旬のシーズンで、ウェディングにもぴったりな花材ということもあって採用。大ぶりでありながら繊細なブーケが、モードなドレススタイルをさらに引き立てて。

未来への希望となった最高のウェディング

ブランドディレクターMichelle(ミシェル)さん、飲食店を経営する山田一歩さんの結婚式でのワンシーン

公私共にパートナーとして支え合う、ふたりの最高の笑顔をキャッチ。

結婚式を終えて、家族や仲間とのつながりをこれまで以上に大切にしたいと感じたというミシェルさん。さらに「母としても、ひとりの女性としても、誇りを持って歩んでいきたい」と語り、自身のブランドを通じて、さらにパワーアップする決意をしたそう。ユニークな視点で彼女を支える一歩さんという最強のパートナーとの物語は、今始まったばかりだ。

[WEDDING DATA]
会場:98WINEs 料理:Arrow ドレス:マーク・イングラム フォー ヴァレンティーニ ヘア:Yutaka Hosoi メイクアップ:Yukari Clarke 写真:小林真梨子 ムービー:河澄大吉 プランニング:KeiIidaSHIGE、千友梨 装花:kumaken