おしゃれな人はどんな結婚指輪を選んで、毎日どんなスタイルで楽しんでいる? 今回は、ジュエリーデザイナー、スタイリスト、プレスマネージャー3名のリングストーリーを紹介。ダークな印象になりがちな秋冬スタイルだからこそこだわりたい、リングのレイヤードテクニックもぜひ参考にして! 前回の「ウェディングリングSNAP」連載はこちら
01/クールなホワイトゴールドが映えるミニマルなリング
ジュエリーデザイナー 高田佳代子さん(@oeau_jewelry)
2015年にジュエリーブランド「oeau(オー)」をスタートし、18Kホワイトゴールドをメインに着け心地のよさにこだわったジュエリーを提案する高田佳代子さん。シャープなフォルムに目を奪われるダイヤのエンゲージメントリングは、工場のサンプルが届いた際に一目惚れをして購入したというジュエリーデザイナーらしいエピソードが。
高田さん:「交際した当初から結婚を意識していたので、彼によく『エンゲージメントリングを買ったよ』と言って、自分で何本かリングを購入していて(笑)。このダイヤのリングはそのうちの1つ、プロポーズされるよりもずっと前に買っていたものです。一生ものなので、妥協しないで好きなものを選びたい気持ちがありました」。そして交際3年目、瀬戸内リトリートへ旅行に行ったときに彼から遂にプロポーズが! その後2018年11月に小笠原伯爵邸にてウェディングを行った。
ふたりでお揃いにしたというマリッジリングは、オーの「married or not?」コレクションから選んだもの。普段リングをしないライフスタイルだった彼が、着け心地のよさから気に入ったという、一番細いシンプルなホワイトゴールドに決定した。
「普段から重ね着けを沢山するタイプなので、手元のコーディネートに合わせやすく、シンプルで飽きのこないデザインも選んだポイントです」。
ジュエリーのコーディネートは「ノールール」と語る高田さん。今回はホワイトゴールドとシルバーのリングをミックスした、見た目にも楽しいコーディネートを披露してくれた。オーのハートモチーフのブレスレットや、ロレックスの腕時計など自由にアレンジ、シックなブラウンのネイルカラーで秋らしさを加算。
「この秋冬は、刺しゅうや素材などで遊びのある洋服に注目したいです」と語る高田さん。2022年春夏よりスタートしたブランド「H.A.O(ハオ)」のヴィンテージ生地を使用したジャケットは温かみがありつつも手元が引き締め役に。デニムを合わせクリーンなスタイルが完成した。
02/凛とした表情を宿す、オーセンティックなリングをオーダーメイド
ベイクルーズ プレス 市川綾子さん(@ayako1007)
アパレル企業「ベイクルーズ」のプレスマネージャーとして活躍する市川綾子さんのエンゲージメントリングは、オーダーメイドで作った、ゴージャスなダイヤモンドが目を引く。知人から紹介してもらったという老舗の宝石商で、ダイヤモンド選びからオーダーした特別なリングを見せてくれた。
市川さん:「おばあちゃんになっても似合うような、タイムレスなデザインをイメージ。ノーブランドだから価格も良心的で、思っていた以上のサイズのダイヤモンドが出てきて最初はびっくり! でもせっかくだからと、当初より大振りのリングに仕上げることに。特別な日だけ着けるので、背筋がピッと伸びる気がします。40代になった今、以前よりも似合うようになってきたのかなと思っています」。
マリッジリングは、ブランドデビュー時から大好きでコレクションしていたという「GIGI(ジジ)」のデザイナーに相談し、オーダーしたもの。特別な日に飾るエンゲージメントリングとはまた違い、24時間着けることを想定して、カジュアルな印象のリングをリクエスト。ファッションリングとのレイヤードがしやすいように、シルバーとゴールドをミックスしたそう。また、夫婦でお揃いのデザインにしつつも、リングの印象を左右する仕上げにもこだわりが。
「私のリングは両サイドに磨き残しを作ってもらうことで、よりラフなイメージに。カジュアルな服装が多い夫のリングは、規則正しいミル打ちで、きちんとした印象に仕上げました」。
普段からジャケットスタイルが好みという市川さんのコーディネートは、ツヤ感を意識したエレガンスが宿るスタイル。
「フェイクレザーのジャケットは今年の秋一番に購入したもの。インナーにイエローベージュのサテンブラウスを合わせて、フランスのハンドメイドジュエリー『シシ ジョイア』のネックレスをアクセントにしました」。
ボトムスは今季注目のトレンドでもある、ラップスカートに同布のパンツをレイヤードし、上品な中にも遊び心を感じるモードなスタイルを完成させた。
03/最愛ブランドのフルエタニティで飾るモードな手元
スタイリスト 古田千晶さん(@furuta_chiaki)
今年で結婚11周年を迎える、スタイリストの古田千晶さん。エンゲージリングは、元々好きで少しずつアイテムを揃えていたという「マリーエレーヌ ドゥ タイヤック」のハートリング。
古田さん:「実は、エンゲージメントリングをマリーエレーヌ ドゥ タイヤックで購入するのは2度目。1度目は『幸運の石』といわれる“レインボームーンストーン”のリングを、フルエタニティにカスタマイズしたものでした。ところがある日、外出先で紛失してしまって…落ち込んでブランドのプレスの方に連絡をしたら『石は役目を終えたり、災難から持ち主を守ることでいなくなる事がある』と、素敵な言葉をいただいて。そこで次の誕生日に、誕生石のルビーが入ったハートリングをお迎え。大切に薬指にはめています」。
リングを1本で着けることはほぼなく、ファッションの一部として必ずリングのコーディネートをする古田さん。エンゲージメントリングとレイヤードすることを大前提に選んだマリッジリングは、ダイヤモンドがさりげなく光る、カルティエのフルエタニティ。
「彼とお揃いで着けられるブランドで、かつシンプルで華美でないものが条件でした。マリッジもフルエタニティで探していたところ、カルティエに辿り着いて。どんなリングにも馴染みやすいので、他のファッションリングと気兼ねなくレイヤードできます」。
秋になると毎年、トラッドな気分になると語る古田さんが披露してくれたのは、今季注目のマキシ丈のチェスターコートに、パッファーバッグをアクセントにしたスタイル。
「いつもはジャケットを羽織ったり、ダンガリーシャツ、厚底ローファーなどでコーディネートしていますが、今年は『バウト』のキャメルのコートを新調。一見ベーシックに見えるトラッドファッションに、存在感とボリュームのあるバッグをプラスして、今っぽいムードを取り入れました」。
定番のリングをベースに、トムウッドのミニマルなシルバーのリングなどボリューム感の異なるリングを着けた手元で、コーディネート全体をクールに引き締めた。