おしゃれな人はどんなウェディングリングを選んで、日常に取り入れている? 人気連載vo.17は、服をこよなく愛するファッションフリークの秋の手元にフォーカス。結婚やリングを巡るストーリーとともに、バイヤーやプレスの個性が光る、旬スタイルをチェックして。前回の「ウェディングリングSNAP」連載はこちら
01/希少なターコイズを堪能するトライバルなリング
RHC Ron Hermanウィメンズバイヤー 青木 玲子さん(@reicoaoki)
国内外で幅広く買い付けを担当し、ファッションの目利きとして活躍するRHC ロンハーマン・バイヤーの青木玲子さん。プライベートではファッションデザイナーとして活動するパートナーと、今年8月に結婚。普段からアメリカの古着やヴィンテージ、デニムルックを好む青木さん夫婦が選んだリングは、1925年にネバダ州で発見され、現在は閉山しているという鉱山で採掘されたターコイズ「ナンバーエイト」を使用したオーダーメイド。ヴィンテージのアメリカ金貨を溶かした地金を使い、青木さんの普段のスタイルにマッチする存在感のある一本に仕上がった。
青木さん:「彼の友人が主宰しているノースワークスのアトリエを訪ねたときに突然、『リングを作ろう』と言われて。アメリカ産のターコイズの中でも希少価値の高い石と、金貨を選ばせてもらってその場でオーダーをしました。振り返るとそれが彼なりのプロポーズだったのかも(笑)。ダイヤモンドではない石を選ぶところが、私たちらしいと思っています」。
セレクトしたのは、淡いスカイブルーにスパイダーウェーブのクラックがアクセントとなった表情豊かなストーン。
「他のターコイズとは一線を画した、独特なルックスがお気に入り。常に身に着けていますが、日ごとに色が濃くなっていて。人生のように、さらに味わいが出てくるのも楽しみです」。
洋服もジュエリーも、レイヤードスタイルが好きという青木さん。この日の薬指は、エンゲージメントリングと、シルバーのヴィンテージコインで作ったというリングをスタッキング。さらにベッティーナ ジャヴァエリの華奢なダイヤモンドのリングを重ねて、ターコイズの存在感を際立たせた。
「その日のファッションに合わせて、ターコイズと相性のよいネイティブアメリカンジュエリーや色石、キャラクター、シルバーとゴールドのミックスなど自由に組み合わせています」。
この日はベロア生地でエレガントなムードを持つスージー コンディのワンピースに、ヤンヤンのニットボレロをチョイス。ノスタルジックなムードをまとうニットが、スタイリングのスパイスに。
「手付けされた小花の刺しゅうで、デザイナーの温もりを感じられるところに惹かれます。今シーズンはどこか懐かしい、アグリーなニットを合わせたい気分です」。
02/エフォートレスなリングとの自由なレイヤードスタイル
JOURNAL STANDARD relume プレス 藤原 祥子さん(@fujiwara_shoko)
ジャーナル スタンダード レリュームのプレスとして活躍するほか、インスタグラムのシンプルでマニッシュな着こなしにも注目が集まる藤原さん。プライベートでは2023年に第一子となる男児を出産し、子育て中である彼女のパートナーは、販売員時代をともに過ごした仕事仲間。
藤原さん:「同じ販売店で働いていたことがきっかけで交際するようになって2年後、プロポーズは2020年の12月31日。私がよく『今年中には結婚したいよね』と何度もプレッシャーをかけていたこともあり(笑)、大晦日の朝に滑り込みでプロポーズしてもらいました」。
ふたりで選んだというマリッジリングは、潔くミニマルなデザインに惹かれたというエルメスのウェディングリング。自身のベーシックなスタイルとなじむことや、他のリングとのレイヤードのしやすさも選んだポイントのひとつに。
藤原さんが日常でよく着けるリングは、基本的にシルバーがメイン。ピアスやネックレスなどのアイテムをシルバーで統一することも多いのだとか。
「洋服とアクセサリーのバランスを見て、最終的にリングで差し引きして調整しているため、エルメスのマリッジリングだけ着ける日も。マリッジリングオンリーの日に華しゃなフォルムを眺めていると、たまらなく愛着が湧いて。このリングにしてよかったなと思っています」。
この日に藤原さんが披露してくれたのは、ミテッシュのブラウンのシャツを主役に、エコレザージャケットで秋らしさを感じるコーディネート。花や鳥など、可憐な柄の刺しゅうのシャツが、秋の装いを格上げ。ブラウン、ブラック、ホワイトとシックなカラーで統一し、マニッシュなムードが漂うスタイリングを完成させた。
03/スタイリングにエッジを効かせる名品ジュエリー
SPUR.JP エディター本間綾乃
エディターとして、SPUR.JPのビューティやSDGs、「シュプールTV」でも活躍中の本間。交際中から同棲をスタートしていたというパートナーと「一人でも楽しいけど、二人ならもっと豊かな人生になる」と結婚を決意。約4年半の交際を経て、2023年11月に晴れて夫婦に!
ロマンティックで可憐なエッセンスを取り入れるのが好きな彼女の手もとは、程よく重厚感を持たせた、エッジの効いたムード。
“デイリーのコーディネートにも溶け込むもの”という視点でエンゲージメントリングに選んだのは、パヴェダイヤとソリッドなデザインが目を惹く「ティファニー トゥルー」のハーフエタニティリング。シンプルな美しさを持ち、クリーンでモダンな名品リングだ。
本間:「一本でも十分に存在感のあるデザインで、『それどこの?』とカンバセーションツールにもなります。最近はベビーピンクのクォーツリングと重ねたり、レイヤードを楽しんでいます」。
マリッジリングは以前より、太めのゴールドリングをペアで着けることをイメージ。最終的に駆け込んだという「ブシュロン」で選んだのは、アイコニックなキャトルのハーフだった。
「ハーフのデザインなので、今後の記念日に買い足して思い出と一緒に積み重ねていくこともできるというリングのストーリーを知り、二人で人生を歩んでいく姿と重なってグッときてしまいました。ティファニー トゥルーと重ねたときも美しく、2本のレイヤードが気に入ったのも購入の決め手です!」。
今回のコーディネートの主役は、リフォーメーションのダスティグリーンのベロアワンピース。「ガニーのフリルカラーのブラウスが甘くなりすぎないように」と、トラディショナルなラルフローレンのジャケットに、クラシカルなブラックレザーのシューズでスタイリングを引き締め、この季節らしいスタイリッシュな装いを披露してくれた。