祝福の場ではいつも以上に華やかで、品格のあるスタイルが求められる。ホリデーシーズンが近づきますます気になるのは、おしゃれプロたちのドレスアップ・スタイル。そこで今回はファッション上級者の、普段とはひと味違うフォーマルな装いをスナップ。シックな装いに映える小物の合わせ方やジュエリーのチョイスも参考に。関連記事:おしゃれな人の口コミアドレス【ゲストドレス編】【ビューティ編】
多様な質感でみせる、軽やかなオールブラック
SUPER A MARKET AOYAMAスタッフ 柳瀬美央さん(@_0138n)
特別な日にふさわしい華やかさがありながら、日常でも楽しめる汎用性の高さが決め手だったという、チュールとビジューのセットアップが主役。
柳瀬さん:「おしゃれな友人のレストランウェディングに向かった、ここぞという日のレイヤードスタイルです。セシリー バンセンは大人が似合う唯一無二のロマンティックなムードが、お呼ばれにも最適。これからの時期、薄手のキャミワンピースなどに重ねて防寒もできるシモーネ ワイルドのベルベットスリーブも重宝します」。
全体を黒のワントーンでまとめつつ、透け感や艶などさまざまな質感を取り入れて、重くなりすぎないバランスを意識した。
アイコニックなデザインに愛らしいファーを施したラバンヌのバッグを携えて。「ドレスコードを重視すると暗い色合いの着こなしになりがちですが、選択肢の広いアクセサリーは特に目に留まるようなアイキャッチーなアイテムにすることで、メリハリをつけています。ほかのゲストの方々との会話のきっかけにもなり、より素敵な時間を過ごせると思います」。
同系色の着こなしにテイストミックスの妙が光る
スタイリスト 山﨑静香さん(@shizuka_yamazaki__)
「以前、友人の結婚式に無難な黒のドレスで出席したことがあったのですが、周りもダークトーンが多かったため、集合写真が全体的に落ち着いた色味に…。それを見て以来、お呼ばれの際はなるべく明るい色を積極的に取り入れようと決めています」と語る山﨑さんは、自分のスキントーンに合うというブルーグレーを主軸にコーディネート。動くたびに裾が揺れるサテンドレスとスパンコールがきらめくトランスペアレントな1枚を重ねてエレガントに。
メンズライクなジャケットを羽織ったり、雰囲気が締まるきれいめなパンプスを合わせたりと、日常のスタイリングにも垣間見えるテイストミックスやレイヤードテクニックをここでも発揮! より特別感を演出するドレスアップのコツを聞くと、ヘアメイクにもポイントが。「華やかな場でも気後れしないよう肌やアイメイクはいつもよりしっかりと作ることを意識しています。髪もタイトにまとめるのがベターです」。
「普段はボリュームのあるアイテムを重ねづけするのが定番ですが、食事をすることも考えて、リングはダイヤモンドをあしらった色石を1点に」。手首には、デイリーでも愛用中のお気に入りのブレスレットを重ねて華やかさを出した。
マニッシュな最旬ツーピースを品よくまとって
フリーランスPR 川村詩織さん(@shiorikawamura_)
ドレスコードを尊重しながら、オンオフ関係なく着回しやすいトレンド感のあるものを探していたという川村さんは、24年秋冬にデビューしたばかりの勢いのあるドメスティックブランド、カカンの1stコレクションのスーツを披露。大きいラペルや深いVゾーンなど、背中をそっと押してくれる力強いデザインに一目惚れしたのだとか。
川村さん:「主にニットを手がけるブランドということもあり、着心地のよさとシルエットの美しさを兼ね備えているお気に入りの1着です。少し袖をまくって肌見せすることで、シックなスーツや無骨な小物とのバランスを取りました」。
何重にも紐を巻きつけたようなチョーカーやゴールドのネックレス、大ぶりのフープピアスなど、異素材を用いたジュエリーのレイヤードで顔まわりを盛り上げて。
「アクセサリーが充実している時は、ヘッドピースをつけず、シンプルなまとめ髪にすると上品に仕上がります」。
シンプルなスーツだからこそ華やかさを演出するために、金具があしらわれたバッグや、存在感のあるジュエリー使いを心がけたのだそう。
「以前はドレス派でしたが、年齢を重ねるごとにスーツを着る自分の姿がしっくりくるようになりました。インナーと小物を変えるだけで、瞬時にパーティ仕様へとチェンジできる汎用性の高さもセットアップを選んだ理由の一つです」。
オリジナルのレースでドレッシーなアレンジを
フラワーショップ勤務 早崎円馨さん(@madokahayasaki)
フローリストの早崎さんは、ワンピースが多い会場で周りの人と差がつくグレーのスーツを、自由なマインドで着こなして。注目すべきは「女性らしい華やかさが出るよう合わせてみました」と話す、ボウタイのように首に巻いた2種類のレース。服飾専門学校の在学中、結婚式に出席するため自らドレスを作ったという過去の経験を思い出し、なんと生地店で購入したものをカットして身につけたそう。
オーバーサイズのジャケットにはベストのパーツがあしらわれ、端正なピンストライプの生地をベースにしながら、3ピースのように見える変化球なデザインがユニーク。「後ろを振り向くと背中に“future”の文字が刺しゅうされているんです。そんなメッセージ性も含め、新しい門出を祝うハレの場にぴったりだと思います」。バッグとシューズをレザーで揃える場合は、色を統一するのもドレスアップの完成度を高めるために譲れないマイルールなんだとか。
小物使いで緩急をつけたハンサムなスーツスタイル
studiolab404.comディレクター・バイヤー MONETさん(@monet_express)
普段からジャケットスタイルが定着しているというMONETさんは、仕立てが美しいダブルブレストのスーツを選んで自分らしく。開放的なガーデンの式場に行くことをイメージして、クラシックな佇まいでありながら動きやすさも両立したスタイリングに。「日常着の延長線でドレスアップする時は、守るべき服装マナーを心がけながら、招待してくれた方の期待を超えられるよう細部にこだわりを持たせています」。
「どこに出ても恥ずかしくないきちんとした装いの中でも、ジュエリーの大小やバランスで遊んでみたり、季節に応じて色合いを変えてみたり、さりげなくセンスを感じられる着こなしが理想です」。
首もとには印象的なチャームが輝く4本のネックレスをレイヤード。ウェアもジュエリーも、上質で遊び心のあるアイテム選びが得意なMONETさん。次回、結婚式に参加する際は、思いきって着物にも挑戦してみたいとか。