2019.11.07

なぜ粘膜ケアが必要なの?

▸▸ お話を伺った方々

小川朗子先生アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿 院長

アンチエイジングの考え方を歯科分野に取り込み、審美歯科、矯正歯科、予防歯科を中心に診察。若々しい口もとづくりなどの講演やセミナーでも活躍。

三宅はつえさん出張開業助産師

東京大学医学部非常勤講師。看護師・勤務助産師を経験後、その知識を生かして講演、セミナーも。現在、TVドラマや映画の出産・助産監修も行う。

森田敦子さん植物療法士

日本における植物療法の第一人者。フランス国立パリ第13大学で「植物薬理学」を学び、漢方にも精通。コスメの開発や植物療法専門校も主宰する。

粘膜をうるうるに保つことは究極のエイジングケアだった

粘膜は、栄養を体内に取り込む口内から胃腸、そして不要なものを体外へ排出する目や鼻、尿道や肛門、さらに女性特有のおりものや月経血を出す膣にある。部位は違えど共通しているのは、粘液に覆われ湿潤環境を保つことで、乾燥や異物の侵入を防ぐ役割をしているところだ。

「鼻水や涙も体に異物が入らないようにする体の防御反応。粘液がたっぷりと出るということは、免疫力が高いということ。つまり、粘膜美容=“粘液”美容と言えます」(森田さん)

粘膜部分が乾いていたら本来の機能が果たせずにさまざまな不具合が出てくるという。

「口腔内粘膜を守っている唾液は、保湿するだけでなく、消化作用、抗菌作用、粘膜保護作用、修復作用、虫歯予防のほか、若さを保つホルモンや成長因子、ストレス放出物質なども含まれます。つまり、十分な量の唾液は、健康と若さの指標と言えるのです」(小川先生)

では、女性にとって大切な膣はどうだろう。

「膣まわりは排泄や生理、セックス、妊娠、出産などに関わるだけでなく、体の健康や精神バランスを推し量る大事なバロメーター。なのに、日本ではまったくケアされていないのが現状。膣まわりが乾燥すると、セックスが苦痛になったり、不妊の原因にもなります」(森田さん)

「デリケートゾーンのケアを通して自分の体がわかると、女性の健康と自立が手に入ります。きちんと知識を得ることが大切」(三宅さん)

いまこそ真剣に粘膜と向き合うときが来た!