前よりも細かい文字が見えづらい、視力が落ちたかも…。世界的にも問題になっている近視の増加。近視と光研究の第一人者である坪田一男先生が説明する。
「パソコンやスマホの画面を見つめる時間の長い現代人は近視のリスクが高かったのですが、新型コロナにより家で過ごす時間が増え、太陽光を浴びる時間が少なくなった影響で、さらに近視の進行が加速する可能性が。網膜剥離や黄斑変性、緑内障などの合併症の要因にもなるので、たかが近視と侮るのは禁物です」。
一度近視になったら、矯正はできても完治は難しい。とにかく進行を止めることが不可欠だ。
1日2時間、バイオレットライトを浴びる
最近、その予防に役立つ、と注目されているのが、太陽光に含まれる紫色の光。
「紫外線とブルーライトの間に位置する波長のバイオレットライトに、近視の進行を抑制する働きを見出しました。条件は、朝から午後3時までの間、1日2時間を目安に外で過ごすこと。曇りの日でも木陰やテラスでもOK。屋外で過ごすことは、近視の予防とともに、体内時計も整うので健康へのメリットは計り知れません」。
たとえばリモートワークをバルコニーや庭先でやるなど、生活の中で工夫もできそう。生活環境的に外に出るのは難しい、という人は、作業スペースを変えてみるのも手。
「窓に背を向けず、窓際や窓に向かう場所で仕事をしましょう。窓ガラスはバイオレットライトを遮断するので、窓を開け、窓からの距離は近いほどベター」。
作業の合間に外を見て目を休めて深呼吸すれば気持ちのリセット効果で、クリエイティビティやパフォーマンスも上がるはず。
目に有害な光はカットし、バイオレットライトを透過するレンズ登場!
坪田先生率いる慶應義塾大学医学部眼科チームとJINSが共同開発した、バイオレットライトを透過するレンズも登場。それが、目にダメージを与える可能性のあるブルーライトと紫外線はカットし、目に必要なバイオレットライトを取り込む、「JINS VIOLET+」。バイオレットライト透過率は65%、紫外線カット率は92%、ブルーライトカット率は15%。好みのフレームに、+5000円〜で装着可能。