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01.ベスト・オブ・ベスト フレグランス

物語を紡ぐドラマティックなノートがベストに選出

「とにかくこの香りに夢中!」という声が集中した3点は、どれも研ぎ澄まされた感性で知られるアーティストやスター調香師が手がけた香り。シンプルな構成で、物語を紡ぐドラマティックなノートを創り上げているのも共通点といえそう。

1位 セルジュ・ルタンス ルペルスヴァン オードパルファム

セルジュ・ルタンス ルペルスヴァン、ディオール ラ コレクシオン プリヴェ クリスチャン ディオール ボア タリスマン オードゥ パルファン、エルメス エルメッセンス ウード アルザン

左から、セルジュ・ルタンス ルペルスヴァン オードパルファム 100ml ¥32,560/ザ・ギンザ ラ コレクシオン プリヴェ クリスチャン ディオール ボア タリスマン オードゥ パルファン  200ml ¥63,140/パルファン・クリスチャン・ディオール エルメス エルメッセンス ウード・アルザン オードパルファム 100ml ¥47,520/エルメスジャポン

アーティスト、セルジュ・ルタンスによる純粋なクリエーション、「コレクションノワール」。初のムスクを主役にした香りは、世の喧騒や心の嵐から守る、救いの高揚感をもたらす。クラリセージやホワイトアンバーをブレンドし、繊細なエレガンスを香らせて、柔らかな余韻を残す。

「特に日本では人気のムスクをセルジュ・ルタンスが扱うとこうなるのか、と驚かされた。その清潔感は陳腐な形容詞では語れない奥行きを感じさせ、穏やかな余韻がクセになる。ジェンダーもTPOも問わない、“フランスの知性”が混乱の時代にもたらした静寂のひととき」(木津さん)

「独自に名付けた『モヘア』というファミリーに属する香りは、類似を探すのが難しい。肌の上でどんどん香りが変化していくのでつかみどころがなく、主張しないのに惹きつけられる。内面と響き合う親密さも感じる。香りの余韻の印象が曖昧で、それゆえに心に強く長くひっかかる」(中野さん)

「哲学的な思慮深さに満ち、感受性を高められそうな繊細なバランスが魅力。日常の喧騒から守ってくれる聖域のような香りは、パーソナルスペースに入った人だけに伝わる、静謐で凛とした穏やかさ。時と場所を選ばずに使え、心を落ち着かせてくれます」(MAHOさん)

ザ・ギンザお客さま窓口
https://www.sergelutens.jp/
0120-500-824

2位 ディオール ラ コレクシオン プリヴェ クリスチャン ディオール ボア タリスマン オードゥ パルファン

クリスチャン・ディオールがお守りとしてポケットに忍ばせていた木片と、フランシス・クルジャンがポケットに忍ばせていた、幸運を掴む角砂糖。シダーウッドとバニラが出合う香りは、二人に共通する「迷信深さ」にインスパイア。甘美なバニラが神秘的で力強いシダーウッドに包まれて、その豊かな魅力を余すところなく発揮。

「甘く、深くなんていい香り! 上質なバニラのほのかな甘さにうっとりしてしまう、 Indulge フレグランス。温もりが恋しくなる季節や体力気力ともに落ちているとき、この香りをまとうと自然と笑顔が戻ってくるような。クルジャンってやっぱり天才!と感嘆」(平さん)

「いつまでも浸っていたくなる心安らぐバニラの香りに、甘さにも『質』があると実感。それがドライで深みのあるウッディノートと溶け合うと、こんなにもアディクティックになるなんて! この香りこそを、いつも自分らしくあるためのお守りにしたい」(巽さん)

パルファン・クリスチャン・ディオール
https://www.dior.com/
03-3239-0618

3位 エルメス エルメッセンス ウード・アルザン オードパルファム

アッサム産のウード(沈香)に、栗毛(アルザン)の馬の匂いの記憶を呼び覚まされたメゾンの調香師クリスティーヌ・ナジェルが、そのときめきを再現しようと、沈香とローズをひとつにした香りに。そのふたつが完璧に調和したノートは、繊細で魅惑的、かつ荘厳。

「ナジェルがかつて『ギャロップ』でイメージしたのは馬の背に乗るバラでしたが、この香りでは百戦錬磨のプロ、ナジェルがさらに歩みを進める物語を目撃。『馬』というアイコンとウードが出合うと、ここまでモダンな風になるのだな、と感動しました」(編集G)

エルメスジャポン
https://www.hermes.com
03-3569-3300