BLACKPINKの曲名がモチーフに!? 【HERA】の「センシュアルパウダーマットリキッド」
昨年の7月に日本に本格上陸を果たし、韓国・ソウル発のラグジュアリーブランドとして瞬く間に不動のポジションを獲得した「HERA(ヘラ)」。BLACKPINKのジェニーをミューズに迎え、そのメイクルックスも注目を集めている。今回は特別に現地の開発メンバーに、2つのリップ製品の色名についてインタビュー。
オリジナルの色名から自由なイメージや世界観が広がり、ファンダムが急増
日本では、カラーコスメを色番号ではなく、色名で呼ぶことが新しいトレンドとして定着している。「センシュアルパウダーマットリキッド」をはじめ、HERAの全てのリップ製品にも、バックグラウンドを知りたくなるようなユニークな色名が! その経緯について、HERAの製品開発を行うぺ・ヨンジョさんに話をきいた。
「それぞれのカラーが持つ魅力を豊かに立体的に表現し、ユーザーがHERAの真のファンになってくれるように。そう願って、1色1色のカラーに名前を付けるようになりました。数字だけの色番号よりも覚えやすいし、認知度アップにも貢献。
色名から連想されるエレメントやイメージは、ユーザーの声とともに構築されてきました。例えば、『センシュアルパウダーマットリキッド』の『ロージースウェード』といえば、温みのあるココア色のスウェード素材、『センシュアルヌードグロス』の『ランジェリー』なら淡いピンクのシフォン生地などなど。色と色名のイメージを膨らませていく過程の中で、より一層ファンダムが深まったようです」(ペさん)
BLACKPINKのヒット曲も色名になっている「センシュアルパウダーマットリキッド」
「センシュアルパウダーマットリキッド」は、ブランドの日本上陸とともに発売され、たちまち大ヒット。SNSでも度々話題に上がり、雑誌のベストコスメ賞などアワードの数々も受賞。ソフトフィルターを掛けたようなパウダリーマットなニュアンスと、唇をしっとり優しく包み込むような心地よさが特長だ。
「『センシュアルパウダーマットリキッド』のコンセプトは“Urban Soft Matte”。都会的な大胆さや洗練の中に潜む柔らかさを表現し、さりげなくおしゃれ感を引き出してくれる製品です。その製品の魅力をカラーに溶け込ませるため、イメージに合ったものや言葉を探し集め、そこから色名を作り上げていきました。その着想源は、ビューティに限らず、音楽、ファッション、インテリア、食べ物や料理の雑誌など、あらゆるジャンルのものからインスピレーションを得ています」(ペさん)
色名は、グローバル展開されることを意識して名付けたという。特徴的な色名の由来を教えてもらった。
「まずは、ブランドミューズのジェニーのピックアップカラーである『フォーエバーヤング』。BLACKPINKの代表曲からインスピレーションを受けた名前で、韓国でも指名買いが多い1本です。華やかながらも強烈で存在感の強いカラーも、ジェニーのイメージに重なりますよね。
『リップモーニング』は、朝のルーティンの一環として塗りたくなるような、普段使いしやすい爽やかなカラー。『セクシュアルチョコレート』は、アメリカの赤ワインから取った名前で、赤ワインを飲んでほんのり染まった唇のような色っぽさを演出します。『ガム』は、チューイングガムではなく、韓国語で柿という意味。敢えて英語に訳したりせず、あえて韓国ならではの言葉で発信しています。『37.2』は、人が興奮したときの体温に由来し、ホットな血色感を演出してくれるカラーです」(ペさん)
色名の前にある数字には下記のようなルールがあるので、色選びの参考に。
「最初の数字は色を表し、1はピンク系、2はオレンジ系、3はレッド系、4はベージュ・ブラウン系。そのあとの数字は色の明度を01~99までの段階で示しています。例えば、353と362は同じレッド系ですが、362のほうが明るい色になります」(ぺさん)
「センシュアルヌードグロス」の色名には、アジア人らしい奥ゆかしい美意識を投影
「センシュアルヌードグロス」は、透明感のある発色×過剰すぎないツヤのバランスが絶妙で、さりげないプランプアップ効果も大人に支持されている。
「私が今まで手掛けた色名の中で、いちばん印象に残っているのが『センシュアルヌードグロス』の『スピーチレス』と『ランジェリー』です。『スピーチレス』は開発中に公開された映画のサントラからインスピレーションを得て名付けました。言葉が要らない、代替不可能なカラーという意味です。嬉しいことに、韓国だけでなく、日本でもいちばん人気のカラーに成長しました! 『ランジェリー』は、あからさまに主張するようなセクシーさではなく、ほのかに色気がありながらも品がある、まさに洋服の下に潜ませたランジェリーのような慎ましいセンシュアルさを表現した名前です」(ぺさん)
「『ノーハッスル』は、急がずにゆっくり今を楽しもうという意味を込めて。『ハーシー』は強烈なピンク色。このリップさえ塗れば、みんなの目線を釘付けにできるという自信と大胆さから名付けました」(ペさん)
「HERA」といえば、薄付きなのに毛穴やクマなどの色ムラも自然にカバーしてくれる『ブラック クッション』も有名。トレンドが目まぐるしく変化する韓国のビューティ市場において、クッションファンデーションのカテゴリーで6年連続売り上げNo.1(※)を誇るモンスター級のヒット製品だ。リップとともに楽しんで。
*Kantar Worldpanelのクッションカテゴリ内での購入額基準ブランドランキング(2017年1月2日~2023年1月1日)
エディターが名付けに
商品
センシュアルパウダーマットリキッド
145『フォーエバーヤング』
ネーミング案
『ブリンクピンク』
着想源
私たちもジェニーにちなんだ色名に挑戦! ブラックピンクのファンを指すブリンクに、リップの色のピンクを組み合わせました。ブラックピンクの妹分のような雰囲気も気に入っています!
採点
よくできました
コメント
ジェニーとBLACKPINKのファンのために、何らかのイベントを開催したくなるような素晴らしいアイデアですね! 限定商品や限定カラーにも合いそうな名前。韻を踏んでいるので、お客様にも覚えていただきやすいと思います。
「センシュアルヌードグロス」、「センシュアルパウダーマットリキッド」など、リップ製品の開発を担当。