マリー・アントワネット展を、タラレバ鑑賞 #深夜のこっそり話 #600

週末、駆け込みでマリー・アントワネット展に行ってきました。見所や展示内容は辛酸なめ子さんの記事に詳しく書かれているので割愛しますが、みればみるほど、アントワネットがさらにミステリアスな人になりました。なぜなら、アントワネット本人から発せられた情報は手紙くらいで、ほとんどが第三者によるエピソードや、デフォルメ要素もあるだろう絵画。当時の状況を考えれば致し方ないのですが、SNSなどで個人がメディアを持てたり何かを発言したりすることができる現代とは大きな開きがあることを改めて強く感じました。

当時、SNSがあったら彼女は何を発言するかしら。インスタに日々のドレススタイルをアップする? LINEがあったらフェルゼン伯爵との関係はどう転んだのだろう、ヴァレンヌ逃亡事件が遂行されていたら歴史はどう動いたかしら。現代の偉人の軌跡が後世で展示されるとなればFacebookやtwitterのポストがデジタル展示される? などと、ついついデジタル社会と比べるタラレバ鑑賞していましたが、このタラレバこそ歴史を知る面白さ、醍醐味なのかも知れません。“ベルばら”好きが高じて、ヴェルサイユ宮殿はもちろん、シェーンブルン宮殿にまで足を運んだ身としてはタラレバ妄想がふくらむ今回の展示。その後のディナーでも、夜がどっぷりふけるまで、生産性のないタラレバ感想会が繰り広げられました。「東京タラレバ娘」のドラマの展開を踏襲すると、坂口健太郎さん扮するKEYが現れタラレバ発言を一蹴される……ことはありませんでしたが、残念。(エディターR)

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