子どものバレエの発表会や、卒園&入学などイベントごとが重なり、ありがたいことにこの1〜2ヶ月は花束をもらう機会が多くありました。観葉植物をもりもり育てている我が家ですが、「緑もいいけど花もいいな〜」と再認識。しかし非常に残念なことに、昔から花を生けるセンスが全くございません……。色や素材、サイズ違いなど、フラワーベース自体はいくつか所持しているにもかかわらず、「このベースにこの花は似合わない?」「もっと長さをカットしたほうが良かった?」などなど、常に四苦八苦。結局ブーケごとポンっと入れられる大きめのガラスのベースに頼りきりになり、マンネリ化した生け方が悩みの種でした。
そんな時に思い出したのが、フリッツ・ハンセンの名品ベースとして知られる、「イケバナ」。「あれなら、センスゼロの私でもいい感じに生けられるかも!」と思い購入したところ、これが見事に大大大ヒットだったので、今回はその素晴らしさを語らせてください。
ハイメ・アジョンが日本の生け花に魅せられデザインした名作
スペイン出身のアーティスト兼デザイナー、ハイメ・アジョンにより2016年に誕生した「イケバナ」は、その名の通り、日本の伝統ある生け花の精神に基づきデザインされたもの。真鍮とガラスを組み合わせた気品漂う趣あるベースで、茎から花びらまで、生ける花を美しく魅せてくれる逸品です。
真鍮部分に生け口がいくつかあり、そこに一輪一輪挿していくだけで華やかにキマると人気が高い作品ですが、実際に私も試したところ、確かにテクニック要らずでおしゃれに生けられた気が……! 生け口は多数ありますが全て挿す必要はなく、茎の高さも適当にカットしただけでしたが、なんとなくバランスを見ながらランダムに挿していくだけで魔法のようにグラフィカルに生けることができました。
また何より、ブーケをベースにそのままいれておしまいではなく、“バランスを見ながら花を挿す”というプチ生け花体験ができるのが面白い。もちろん生け花経験もゼロな私ですが、生けながら美的センスが鍛えられる感覚があり、このベースを通して、生け花に根付く日本の伝統的な美意識に改めて感動した次第です。(感化されやすい性格なので、「いつか生け花を習ってみたい!」という野望もセットされました笑)
来月には母の日もあるので、ブーケとともにこのベースを贈るのもおすすめです。ちなみに私はロングバージョンを購入しましたが、形違いでボウルのような形状のものもあります。
イケバナベースで花を生けるセンスを鍛えて、自宅に眠っている他のフラワーベースたちも使いこなしたいと思う今日この頃です。