常に時代のファッション・アイコンであり続ける、エリザベス女王。いかなるときもハンドバッグを欠かさずに持っていることで知られている彼女だが、果たしてその中にはどんな物が入っているのか? 英国王室に精通しており、『What's In The Queen's Handbag: And Other Royal Secrets』の著者であるフィル・ダンピエが、知られざる中身を明かした。
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40年以上前から、バッグの形が変わっていないことで知られるエリザベス女王。彼女のバッグはすべてロンドンのレザー製品専門店「ラウナー」のもので、四角いシルエットが特徴的。お気に入りはブラックだが、スタイルに合わせて白やベージュなどを持つことも。
右手で握手をするのに邪魔にならないよう、バッグはつねに左腕に掲げている女王。必要最低限のものをすっぽり収容し、さらに人と挨拶する際に邪魔にならない程度と、完璧に計算されたジャストサイズなんだとか。
近年、女王のお気に入りだという「Traviata」。Photo: Facebook (Launer London)
1981年から英国王室よりオーダーを受けているという「ラウナー」のオーナー、ジェラルド・ボドマー曰く「女王のために作られているバッグはすべてオーダーメイドで、最もやわらかい牛皮を使用しています。近年では、「Traviata」というモデルを最も愛用していらっしゃいますね」とのこと。
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家の鍵やお財布などを持つ必要のない、エリザベス女王。そこで気になるのが、いったいバッグの中には何が入っているのか?ということ。
「マストで入っているのが、読書用眼鏡に、ハンカチ、ミント、ペン。バッグをかけるためのフックも欠かせません」と語るのは、女王の側近者。
さらに王室情報に詳しいフィル・ダンピエによると、「新聞のクロスワードパズルの切り抜きが入っていることもありますよ。公務の合間に、時間を潰さなければいけないときのためにね。ガールスカウト時代の名残りから、ペンナイフを持つこともあります」。
その日のスタイルに合わせて、白を使うことも。Photo: Getty Images
またフィル曰く、その日の公務の内容によっては手帳やミニカメラを持つそうで、「各国の大統領や首脳らと自分で写真を撮ることも」あるとか!
ただし携帯電話を持っているかどうかという質問への答えは、「ノー」。「彼女は携帯が必要になることが、ほとんどありません。たまに休日のプライベートで外出する際に持つ程度。彼女と連絡を取る必要がある人物は、その方法をきちんと知っていますからね」。
ゴールドのショルダータイプを使用する姿も! Photo: Getty Images
また、多くの女性同様にリップスティックと携帯ミラーも欠かさずに携帯しているという女王。それらは夫フィリップ殿下から、70年ほど前に結婚記念としてプレゼントされたというメタル素材のメイクアップケースに収納しているよう。それ以外にも家族写真や、小さな犬や馬のチャームをお守りとして持っているとも。
1969年から、エリザベス女王の腕にはスクエアバッグが。Photo: Getty Images
「休日のプライベートな空間以外で、バッグを持たないことはない」と断言する、フィル。「バッグをある位置に置くというサインで、言葉を発さずにスタッフへ指示をしたり、対面する人とある一定の距離を保つことにも使われる」と言い、エリザベス女王にとってバッグとは、大切なコミュニケーションツールの役割さえも担っているよう。
全部で300ものバッグを所有しているというエリザベス女王。彼女のアイコンとも言えるコレクション、ぜひとも一度お目にかかりたいもの!